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GF104に見るハイエンド

 NVIDIAからGF104コアを搭載したGeForce GTX 460が登場したが、実にパワフル&リーズナブルな製品である事は各所で言われている。
 ただそれと同時に、それらレビューを見ている人の一部には、多分疑問を感じている人達もいるのではないかと思っていたりする。
 たしかに価格帯だけで言えば、ライバルはRadeon HD 5830であり、GeForce GTX 465になる。
 製品性能を比較する上でもっとも基本になるのは、その販売価格だからだ。
 同じ価格でより高性能な製品はコストパフォーマンスに優れた素晴らしい製品と言える。
 だが、旧来よりNVIDIAのGPUに魅せられてきた人にとっては、そうした価格などというのは後回しの話。
 高価であっても、より高性能なGPUは何なのか?
 それが気になるはずだ。
 たしかにGF100コアを搭載するGeForce GTX 480はシングルGPUの中ではトップレベルの性能を維持している。
 しかし、より高効率で動作するGF104の登場のおかけで、グラフィックスパフォーマンスに傾倒したコアが現れた以上、仮にGF104をベースにしたハイエンドビデオカードというものが登場するのか? という事は、多分NVIDIAファンにとってはかなり気になる話なのではないかと思ったりする。

 実は正式にGF104が発表される前、このような記事が掲載された事がある。
北森瓦版
SemiAccurateの“Fermi”悲観論―GF104, GF106, GF108編
原文:SemiAccurate
 この内容によると、かなり辛口ではあるがNVIDIAのFermiの構造には効率問題があり、さらに製造元とのシュリンク(微細化)問題から、生産性が著しく良くない状態が見て取れる。
 当初、40nmで造られ始めたGF100を32nmにシュリンクしたGF102計画されていたが、製造元のTSMCが32nmプロセスをキャンセルしてしまったためにGF102そのものが消えてしまい、GF100の発熱問題や採算性を改善する道が閉ざされたとある。TSMCが40nmの一つ下に考えている28nmは2011年になるため、それまでは40nmで対応するしかない、というのがFermi系の道を大きく変えた可能性がある。
 となると、おそらくGF104はその道が決定した事で主力の座を与えられたのではないか?
 つまり、40nmでGF100より下位のGPUを生産するにあたり、GF102がなくなった以上、廉価版となりうるのがGF104しかなかった、という言い方もできる。
 GF104の後ろにはGF106とGF108が控えているが、これらはGF104のカット版といえる。搭載しているユニット数を削減し、より小さなダイにした製品である。
 この話を見る限り、GF104は用意周到に準備されたコアかもしれないが、GF102がキャンセルされた事によって注力せざるを得なくなったコアという見方ができる。
 NVIDIAが本腰を入れざるを得ない状況が、GF104の高効率GPUを生み出した原因…と言い換えることができるかもしれない。
 だが、状況はそうであっても、Web等を見る限り世間はこの結果をそう悪い捉え方をしていない。そこのところをよく考えてもらいたい。
 GF104は、その設計からRadeon HDシリーズに肉薄する効率性を手に入れた。
 さらに言えば、GF100の3/4の面積でRadeon HD 5830には性能で確実に勝てるGPUになった。
 ではもしGF100並の面積をもつGF104があったなら…その性能はどこまで上げることができるのだろうか?
 もちろん、私が言っている事は技術的根拠を元にしたものではない。
 あくまでも夢の話。
 ただ、現時点のGF104では、Radeon HD 5850との性能差において総合力で劣るという事実を受け止めたとき、NVIDIAは対5850以上のGPUをこれから先どのように考えるのだろう? という疑問が私には残る。
 価格帯での勝負では勝てそうな雰囲気はある。だが、ハイエンドとまではいかなくてもハイミドルレンジでの戦いの中にRadeon HD 5850が含まれている以上、今のGeForce GTX 460では、やや力不足である。
 オーバークロック耐性が高い、と公式にも言われているGF104だから、オーバークロックによる性能向上で対5850を臨むのであれば、早急にコアクロック800MHz駆動可能な個体を増やす必要がある。
 だが、前述の記事にもあったとおり、GF100のイールド(生産量。この場合歩留まりと言えるかもしれない)は機能を削減したGeForce GTX 465含めて20%だとしている。つまり、とんでもないほど歩留まりが悪いという事だ。それを引きずっているように、GeForce GTX 460の1GB版は768MB版に比べ生産が遅れているという。つまり、歩留まりが良くないから768MB版が先行するのである。
 この歩留まりの悪さを何とかしない事には、GF104の優良種は生産されにくい。つまり、800MHz駆動のGF104はさらに珍しい個体となり、製品とするのが難しいものになってしまっているといえる。
 だからこそ思うのである。
 GF104のダイ面積の、GF100クラスのバージョンが存在していたなら、と。
 そうなると、既にGF104ではなく、GF103とかGF105となるのかもしれないが、そうしたハイエンド製品が登場する事で、NVIDIAはAMDと製品技術において有利に立てると思われないだろうか?
 もちろんそこに利益を追求するとなると、製品化する意味があるのか? という疑問も生まれる。
 だから夢の話。
 個人的にNVIDIAは常にリーディングカンパニーであり続けて欲しいと思っている。
 もちろん、単独先行は難しい事はよくわかる。
 しかし、ことGPUに関してはNVIDIAがNVIDIAたらん事を示し続けて欲しい…と思っている。
 まぁ、夢の話であるため、GF104の上位GPUが出てくる事は考えにくい。
 オーバークロックで対5850を臨むというのが、もっとも正しい道だ。
 だとしたら、やはり早急に歩留まりの向上を願わずにはいられない。
 そしてその歩留まり向上は、詰まるところNVIDIAの財政を好転させる事にもなるのだから。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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