GeForce GTX 475がいつになったら登場するのかなぁ…と8月末ごろからひたすら待ち続けている私だが、期待のGeForce GTX 475よりも先に、次世代型Fermiの話が浮上してきている。
その名もGF110といい、その性能はGF100というよりはGF104に近いものらしい。
というか、GF104という名称はそもそもGF100の廉価版に使われるハズのコード名だったようだが、ライバル(要するにAMD)とのシェア・性能差を埋めるために、先行してGF110の技術をGF104に降ろしてきた…というのが実情のようだ。
そして10月、そのライバルは次のRadeon HD 6800系を投入してくると言われている。
それに呼応するかのように、NVIDIAもGF110を投入するというのである。
これはNVIDIAが2010年9月に開催した「GPU Technology Conference 2010」(GTC 2010)の記者会見で公表したロードマップだが、この段階ではGF110はほぼ2011年に登場するような話であった。
どうもそれが前倒しになり、年内にはフラッグシップのGF110が登場するのではないか? という話が出ている。
GF110のアーキテクチャは概ねGF104と同じと考えられ、強化版という感じになると思われる。
そもそもGF104が技術の先行投入的位置づけであるから、この憶測には信憑性があるように感じる。
要するにGF110はGF100の32 CUDA Coreの構成でなく、GF104と同じ48 CUDA Coreの構成で、フルスペックなら768基のストリーミングプロセッサを搭載したものになる。
しかし、歩留まりや消費電力の関係でフルスペックのまま投入されるかはわからない。何しろGeForce GTX 480ですら消費電力と発熱はモンスター級である。同じ40nmプロセスのGPUである以上、何かしらの省電力機構を盛り込まない限り、フルスペックのストリーミングプロセッサを動作させると一体どれだけの消費電力と発熱量になるか想像するのも恐ろしい。
という事で、関係者は576基程度のストリーミングプロセッサになるのではないかと予想しているようだ。
ここで少しライバルであるRadeon HD 6800系の話をしておくと、どうも6800系は完全に5800系の上位になるとは言えないような噂が流れている。
流出したベンチマークテストのスコアでは、Radeon HD 6870が5870と5850の中間、Radeon HD 6850が5850と5830の中間となっている。つまり、NVIDIAで言うところのGTX480と460の中間に収まるスコアという事になる。
もちろん、AMDも6800系の上位である6900系(と言われている)の話もある(Dual GPU?)ため、性能的に先行しないわけではないだろうから、NVIDIAとしてもGF110で牽制しておきたい所ではある。
なにはともあれ、GPUの世界はまた混沌とした状況に転じていくと思われる。
GeForce GTX 460が出た3ヶ月前は、GeForce 9800GTが発売された時ほどのコストパフォーマンスカードの登場と言われロングセラーになるような話も出たが、それもそう長くは続かないのかもしれない。
なお、これらの話はあくまでもベンチマークスコアをベースに考えた時の性能である。
実際に使用する段階ではその性能はまた変わると言える。
重いと言われているFF14にしても、結局はDirectX 11を使用していないため、NVIDIAのカードなら一つ前の世代のビデオカードの方が平均性能で上回るなんて事もある。
あらゆる場面での性能を考えるなら、もう少し慎重に情報を集めていった方がいいだろう。
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