資格の勉強をしている今、こんなものに興味を持ってしまう事自体に大きな問題がある事は間違いないのだが、持ってしまったからにはしかたがない。
とりあえず調べられる所まで調べて、今後に備える事にする。
その興味を持ってしまったというヘンなものというのが、偽トロキャプチャというもの。名前ぐらいは知っていたのだが、一体何者であるのかを全く知らなかったのである。
で、キャプチャというくらいだから、何かを取り込むのだろうという事ぐらいは分かるのだが、何を? というのを調べて見た。すると…私が今まで疑問に思っていた事がスッキリするぐらい分かってしまった。
実は、ちょっと前から気になっていたのだが、ニコニコ動画の投稿動画やニコニコ生放送で、ニンテンドーDSや3DSなどでものすごくキレイにキャプチャして放送している人がいて、どうやってこの画面を取り込んでいるのだろう? というのが気になっていた。
PSPは外部に映像と音声を出力できるユニットが公式から発売されていた為、それらで配信する事はそんなに難しい事ではなかったが、少なくとも任天堂のモバイル機器やPS VITAはそうした機器が存在しない。存在しないのにノイズのないキレイが画面で放送しているというのは、よほど放送品質を上げる努力をしているのだろう…ぐらいに考えていて、ある意味脱帽ものだな、と感心していたのだが、それらがこの“偽トロキャプチャ”(もしくはそれに準じる同じ手法)と呼ばれる改造でキャプチャされていたようだ。
キャプチャする方法があるのなら、キレイな画質も納得である。
そうか、これが偽トロキャプチャというものなのか…。
何故名前が偽トロキャプチャかという所については、ニコニコ大百科にその理由が書かれていた。
Nitroという、ニンテンドーDSの開発コードからもじったものであり、3DSの開発コードはCTRではあるが、そのまま通称である偽トロがそのまま使われているようだ。
ただ、この偽トロキャプチャは普通の何の知識もない人が使えるほど簡単なものではないようで、ニンテンドーDS、DSLite、DSi、DSiLL、3DS、3DSLLを分解し、その基盤に対して直接割り込み配線し、そこにキャプチャボードを接続する、といった改造が必要となる。
つまり、PSPのユニットのように手軽に接続してハイ終わり、というワケには行かないのである。
そうした難易度の高い改造を請け負ってくれる所もあり、ほとんどの人はそうしたサービスで改造をしているのではないかと思うが、私としても、この偽トロキャプチャを組み込んだ3DSLLが一つ欲しいなと思ったりしたわけである。
実際に偽トロキャプチャで取り込んだ画質はというと…
なかなかにして良い画質が得られるのが分かるだろう。
これなら、3DS実況動画なんかを生放送で配信したりしても、映像的には及第点以上と言える。
ただ…お気づきだと思うが、この偽トロキャプチャには一つ問題がある。
それは音声出力がアナログになるという事。
実はデジタル音声を取り出す事もできるのだが、32kHzに対応した環境でないとデジタル収録できないのである。
ちなみにWindows PCでは44.1kHz以上だから、普通では収録できない。
となると、手軽に収録するにはアナログ音声をPCへと入力するしかないのだが、仮に実況生放送をしようとするならば、マイク音声を収録しつつ、アナログ音声で3DSの音を取り込まねばならず、これまた問題が起きる。
まぁ、マイクをUSB接続にすれば問題は解決するのかもしれないが、マイクもアナログの環境だと両方収録するには、ミキサーが別途必要になる。
この辺りは、収録環境をどうするかで変わってくる為、自分の環境に合った機材をセレクトするしかない。
極論からすれば、そこまでして3DSの配信をするのか? という話になるわけだが、私個人としては面白いかな、と思ったりする。
なんだかんだと、3DSはソフトが充実しているため、ゲーム配信する上ではそのタイトルに悩まなくても済む。PS3との棲み分けもできるタイトルが多い為、配信したりする人からすると、この偽トロキャプチャはある意味使い勝手の良い環境といえる。
ま、私がもしこれらを始めようとすれば、ほとんどの機材を集める事になってしまうため、5万円コースになるかもしれない。それだけの価値があるのかどうかは、それこそ個人の思う所によって変わってくる。
配信する、という行為がアイデンティティになっている配信者を時折見るが、そういう人の場合はこの価格でも十二分に魅力的な環境と言えるかもしれない。
私としては…興味はあるが試験がある身であるため、今は保留かな。
それにしても、ハードウェアをこのように改造してしまうという事を発見した人というのは、一体どういう知識でそれを見つけるに至ったのだろうか?
ホント、不思議でならない…。
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