新しいモニターが欲しい

Blogに4Kモニターの事をいろいろと書いているのは、新しいモニターが欲しいから。

4Kは何が難しいのか?

今、世間はいろんなところで4Kが騒がれている。それこそテレビもそうだし、カメラもそう。そしてPCモニターだってそうである。
だが、どれをとっても「コレだ!」と満足できる製品があるかというと…私的にはない。全くないのである。
何故なら、4Kというのは静止画を表示できればそれでいいというわけではなく、そこに動きが入ると、途端に必要となる技術が跳ね上がるからだ。
例えばテレビでいうならば、液晶独特の動画ブレをなくすために倍速駆動させたりしなければならない。それに高画質技術を組み合わせようと思えば処理が必要になるわけで、そうなると数フレームの遅れが出てそれが動画ブレに繋がって…の繰り返しである。
例えばカメラでいうならば、動画カメラと静止画カメラがある。静止画カメラはまだ解決の目処がついていて、あとは記録媒体への記録スピードさえ整ってしまえばそう難しい話ではない。ところがこれが動画カメラとなるとその記録スピードは静止画の比ではないレベルで必要になる。まして60fpsでの記録をしようものなら、どれだけの記録スピードが必要になるのか…。
例えばPCモニターであれば、テレビと同じ問題を抱える事になる。ただ、こちらはPC側の進化が伴わないと話が進まない。イマドキのビデオカードであればほぼ表示は可能だが、問題は接続端子にあり、4Kを何ら問題なく表示するためには、DisplayPortでの接続はほぼ必須と言える。だから古いビデオカードでは4Kでの表示はできないし、またフレームレートとしても追いつく事が難しい。
どの分野をとっても、まだまだ4Kという壁は決して低くはないように思える。何かしらの問題を引きずりながら一歩ずつ進んでいるというのが現状ではないだろうか。

それでもフルHDでは満足できない

だが…人間というのはよくよく欲深いもので、フルHDの解像度になれてしまうとそれで満足できなくなるのである。
私の場合、PCの解像度は1,920×1,200ドットのWUXGAと実際にはフルHDよりは解像度が高いワケだが、それでもその上を欲している自分がいる。
デスクトップが狭い…とまでは感じていないが、もっと広ければな…と思う事が最近多いのである。
だが、デスクトップを広くするという事を目的として4Kモニターを導入しようとすると、そこには大きな落とし穴がある。物理的にモニターサイズを大きくしないと結局小さく表示されて見えないという事になる。目に見えるサイズでモニターサイズを想定すると、現時点では現実的な話として40型近いサイズが必要になる。31~32型でも良いが、その場合はスケーリングが必須だろう。
そうなると、4Kモニターを導入するという事は、物理的な問題を大きく解決しないといけない。この問題は4Kモニターの技術的問題を大きく改善する事とは全く別の問題である。
…そうなると物理的にPCを置く場所の問題からモニター容積を大きく稼げない私は、4Kモニターそのものを導入するのが難しい話になる。

それでももっと広いデスクトップが欲しい

いろいろ自分の思考と嗜好と志向を纏めていると、どうも4Kモニター導入は時期尚早だろうし、可能不可能でいえば現時点で不可能という答えが出てくる。
現在、物理的に許されるモニター配置エリアを考えると、縦方向への拡大が出来ないのである。横方向であれば置いているスピーカーの配置を変えれば何とか対応はできそうだが、縦方向を拡大しない事には4Kモニターの配置は難しいと言わざるを得ない。
仮に24型までの4Kモニターを導入したならば、物理的な問題は解決しても、画面内のスケーリングの問題はより深刻になる為、意味がない。
となると…選択肢がぐっと狭まる事になる。
4Kは現時点ではまず無理だ。どんな方向性で見ても画面内スケーリングの問題に目をつぶらない限りは無理だ。
では可能な方向は? となると、ここで出てくる一つの回答が、シネマスコープサイズの横長モニターである。

シネマスコープ

21:9という、非常に横長なサイズをシネマスコープというのだが、これは現在の映画館で使用されている放映比率と同じである。なので映像ソフトなどでシネマスコープ収録されているものについては、その比率で再生する事ができるという。
現在、私のデスクトップサイズであるWUXGAよりも広い解像度で、シネマスコープ対応のモニタを調べてみると、DELLから12月12日に発売(明日じゃないか…)になる34型曲面ディスプレイを採用した「U3415W」、LGから既に発売されている34型曲面ディスプレイ採用の「34UC97-S」が最有力候補になりそうである。
フラットパネルの製品もあるが、ここまで横長になるとフラットパネルより曲面ディスプレイの方が実用的と思うし、価格的にはそう変わるものではない。よって選択肢として前述2機種が候補になるだろう。
この2機種、おそらくパネル供給元は同じだろうと思われる。問題はそのパネルを制御する側の問題であり、そこに違いがある。まぁ…表示品質としてはほぼ互角だろう。
最大の違いは入力端子であり、DELLはHDMI(ver2.0) x 1、MHL x 1、Mini DisplayPort x 1、DisplayPort(ver1.2 x 1という入力端子を揃えているのだが、LGはThunderbolt2×2、DisplayPort×1、HDMI×2と、随分と構成が違う。MHLを採るか、Thunderbolt2を採るかで考えれば良いのだが、Thunderbolt2はデイジーチェーン接続であるため、2つコネクタがあっても使えるのは1つと考えれば数としては2機種に違いはない。
あとの違いといえばデザイン上の問題だけだが…正直、スタンドはDELLのものの方が丈夫に感じる。
まぁ、どのみち好みの問題である。
この2機種のどちらかという事になるのだが…価格的にはあまり魅力を感じるものでもない。
昨今、4Kモニター(TNパネル中心)が6万円程度で買えることを考えると、この2機種の11万円弱という価格は安いとはお世辞にも言えない。
ここが最大の悩みどころ、と言えるかも知れない。

待つべきか?

こうなってくると、自分のPC配置環境を変えるところからはじめて、4Kモニターの更なる進化を待つ方がよいのか? と考えてしまう。
実際その方が選択肢も増えるだろうし、結果として良いのだろうが、なかなか自分の住環境を変えるというのは難しいもので、何か大きなイベントがないとそういう事ができない。
なのでちまちまとできる範囲でカスタマイズしていくワケだが…やはりディスプレイともなると、もっと大がかりに考えた方が良いのかも知れない。
そうはいいつつも環境を変えたいという気持ちもあり、日々悶々とする事になる。
ま、そういう話もお金あっての話でしかないのだが…。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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3 Responses

  1. ruser より:

    ディスプレイは私もちょっと考えてたりもします。
    個人的にはデスクトップの広さはフルHDあればとりあえず大丈夫。
    勿論広い方が良いんだけれど、物理的なサイズが今(23インチ)以上は無理なんで妥協かな。
    それよりも、最近写真のRAW現像に使うことが多いので、色再現度の高いディスプレイが欲しいなぁと。
    …ただ、そういうのって高いんですよね…(´д`)

    置き場や財布が許すなら、40型曲面ディスプレイなんて没入感が高くてヤバそうですねw
    買い時を見極めるのが難しそうだけれども、突貫したら是非レビューお願いしますねー。

    • アバター画像 武上 より:

      まだ突貫はできんよwww

      ただ、34型曲面ディスプレイは解像度的にフルHDの2倍の面積なので、現状のビデオカードでも対応ができるなぁ、考えてたりします。

      色再現性という事になると、考え方は二つあって、とりあえず色域はAdobe RGB 95%以上、sRGB97%以上とかそういうレベルを得られれば問題はない、という考え方と、いつでもキャリブレーションできないとダメだという考え方で、投入できる予算が大きく変わるかな、と。
      ちなみに私は前者で十分ですが…人によっては後者でないとダメという人もいるので、そこは好みの問題で。

      ただDELLのU3415WなどにPS4のフルHDを表示したらどんな感じに映るんだろう…と凄く気になってたりして…。
      せめて真ん中に表示されて左右がブラックアウトという感じになればいいんだけど、もし横長に表示されたら…ものすごくイヤだなぁ(爆)

  1. 2014/12/30

    […] 以前にも新しいモニターが欲しいとしてBlogにも書いたのだが、4Kモニターは現実的に難しいという事が少しずつ分かってきた。 4Kモニターをフル活用するだけの私の周辺環境が整ってい […]

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