必要な時にこそ見るモノ

マニュアルというものは普段見ないものである。

そこそこ解ってしまうから…

何か製品を買ったりした時、私はほぼマニュアルを見ない。
これはほぼ全てのものに言える事で、別に家電とかそういうものに限定した話ではない。しかも、それが新製品だろうが、既製品だろうが、一切関係がない。
まぁ、私だけではないだろうし、そういう人も多いのではないかと思うのだが、とにかくマニュアルというものを最初から見るという事はほとんどない。
何故なら…そこそこ使い方などが解ってしまうからだ。
大枠で使えてしまうのは、最近の製品に関して言えばメーカー側がそういうマニュアルを見ない人が多いという事を前提に製品を作っているからこそ、とも言えるかもしれない。
いろんな理由があるからだが、とにかくマニュアルは困った時にしか見ない、というのが、私の製品との付き合い方になっている。
で、このマニュアルを見ない、という行為、実はカメラにも同じ事が言えていて、私はOlympusのE-M1のマニュアルも実は今までほとんど見た事がない。
正確に言うと、過去に数回はあるが、それは機能の使い方が全く解らなかったからであり、つまり、そういう時にこそ、マニュアルを見る、という行為に出るわけである。
カメラのように、とにかく機能が沢山搭載されていて、しかもその設定によって結果が異なるような機器であっても、マニュアルを見ないという性質は、実の所あまり好ましいものではないな、と思ったりしているのだが、ついいつもの癖でマニュアルを見ないで使用してしまっている。
だが、このマニュアルを見ないでカメラを使用する、というのは、実はとんでもなくもったいない事をしている原因でもある。

多機能を使いこなしてのカメラ

今回、私がいつも見ないハズのマニュアルを見る事になったのは、E-M1で連写するにはどうしたらいいのか? という、実に基本的なカメラ機能の呼び出しに迷いが出たからである。
正確に言うと、連写設定はできるのだが、連写する際の機能を呼び出したとき、意味のわからないアイコンがいくつか出てきて、何を選べばよいのか解らなかったのである。
最近のカメラは、ファインダー内や背面液晶画面に、その機能などを一目でわかるように表示できるように設計されている。
その際、シャッターモードとして単写、連写、セルフタイマーなどを選ぶ機能ボタンがあるのだが、それをおして機能を呼び出し、ダイヤルでその機能の中から選びたいシャッターモードを選択できるようになっている。
連写のアイコンはすぐに理解できたのだが、そのアイコン横にトランプのダイヤのマークやハートのマークが入っているアイコンがあるのだが、コレって何だろう? と疑問に思ったのである。
後々から考えてみれば、ああなるほど、と思えるものなのだが、解らない時というのはホントにわからないもので、流石にこれはマニュアルを見るしかないな、と即座にマニュアルを見る事を選択した。

E-M1 ver4.0 マニュアル
https://support.olympus.co.jp/jp/support/dlc/archive/man_em1_ver4.pdf
(現在リンク切れ)

E-M1はファームウェアアップによって大きく機能を進化させてきているため、マニュアルも改訂版を見ない限り、ファームウェアに合わせた機能をマニュアルで確認できない。私がE-M1を購入した時には、ファームウェアはver 1.5だったため、冊子として就いてきたマニュアルはver 1.0のものである。
なので、現時点ではネットからマニュアルデータを拾ってくる必要があり、今回マニュアルを新たにダウンロードした。
そのマニュアルを見て初めてアイコンの意味が理解できた。というか、こんなの、マニュアルみないと解らないだろ、と思えるものである。
要するに、電子シャッターを使用するかしないか、また使用する場合どこまでのレベルで使用するか、という意味合いでアイコンが分けられていたというのである。電子シャッターを使えば、より高速なシャッター速度を得られるワケであるが、残念ながらアイコンからはその意味が伝わらなかったのである。
他にも、今回のマニュアルを見て「なるほど」と思える事がいくつか見つかった。
カメラのような、機能が多数あり、それらを上手く使いこなして様々な撮影をする、という道具の場合は、マニュアルはある程度目を通した方が良いのかもしれない、と思った次第である。

これからの製品

大幅に進化するデジタル機器において、それでもマニュアルを見ない、という選択肢はあまり賢くない、という事を今回学んだように思えた。
というか、今までこのような進化する製品というのは、あまり前例がなかったように思う。
ファームウェアアップデートは、今までPCの世界ではありうる話だったが、家電製品などではほぼなかった。
しかし、最近ではそうしたPC以外の製品もネットに繋げる事が当たり前になりつつあり、こうした機能追加という製品そのものの進化というのが、PCの枠を飛び越えてありうる話になってきた。
そうなると、E-M1のような新製品とも呼べるぐらいの進化がありうるワケで、そうなった時は新しいマニュアルを見ない、という選択肢は非常に賢くないように思う。

そういえば、テレビも地デジの電波でいろんなメッセージが飛んできたり、また製品毎にいろんな機能へアクセスしていたように思う。
そうなると、こうした機能強化は何もインターネットというものに限らないのかもしれない。
今後の製品は、「マニュアルはわからない時に見るモノ」という概念を変えていかないといけないのかもしれない。

しかし…デジタルの世界は奥が深いな。まぁ…闇も深いが(爆)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Share
アバター画像

武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

You may also like...

2 Responses

  1. アバター画像 ruser より:

    私もマニュアル見ない派で、困ったときやトラブルシューティングの時くらいです。
    携帯も最低限しか見ませんでした。
    でも、カメラだけは一通り目を通すようにしています。
    理由は多機能過ぎ&専門用語で書かれたメニューが理解できないからと言うのが一番。
    二番目は趣味の道具なんで、出来るだけ知って使いこなしたいから。

    別の理由で説明書を読む必要があったカメラがもう一台。
    それは父親が残したフィルムカメラの Nikon F70。
    Nikon史上最悪の操作性を持つと言われる機種で、直感的な操作がサッパリ出来ないのです。
    当時使ってたのでまだ分かったものの、流石に説明書読まないと撮影モードすら変えられないのではやむを得ずですw
    その点、α7000は凄く分かり易かった。

    最近はオンラインマニュアル化が進んでいるので、説明書だけでなく説明ムービーなんかがあると良いなぁと思ってたりします。
    (やってるところも一部ありますが)

    • アバター画像 武上 より:

      今回、E-M1のver4.0のマニュアルを見て思ったのは、あのマニュアルを見ただけではE-M1は使いこなせない、という事でした。
      確かにアイコンなどのマークはそれなりに解るのですが、そのアイコンですら、全てを把握できないという書かれ方であり、オリンパス自身がE-M1の完全な仕様をマニュアル文書に落としきれていない、という事がよくわかります。

      結局はカメラの常識を理解していないといけない、という事であり、さらに直感で理解しろ、という事なんだと思います。
      全てマニュアル通り…という考えでは、使いこなす事は到底できないでしょう。

      そう考えると、ビデオにするというのは一つの手だな、とは思いますが、全ての機能に対してビデオ化しようとしたら、それこそどれだけのファイル数になる事やら…。

      機能向上もいいけど、使いこなすのは至難の業だな、こりゃ…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントは承認待ちです。表示されるまでしばらく時間がかかるかもしれません。

Desktop Version | Switch To Mobile Version