次世代機市場争い

Xbox Series Xの話以降、PlayStation5の話がもっと出てくるかと思ったが、ほぼ出てこないという状況。これは情報を出さないのか、それとも出せないのか?

PS5の価格設定

PlayStation5の価格がわからない。
おそらく次世代コンシューマ機の情報を追いかけている人のほとんどが、この事にそろそろ苛立ちを覚え始めているのではないかと思う。
まさに白物家電それに拍車を掛けたのがMicrosoftで、Xbox Series XとSeries Sの価格が499ドルと299ドルという、ちょっとしたサプライズみたいな価格が出てきてしまったが故に、その苛立ちはさらに激しくなったのではないかと思う。
だが、私が思うに、この苛立ちがもっと高まっているのが、当のSonyではないかと思っている。
逆ざやビジネスで苦労した経験があり、市場を採っていく事の難しさとビジネス転換期を経験しているSonyからすると、本体の逆ざやビジネスはどうあっても避けたいところ。
しかしPS4が思った以上に米国や欧州の市場を採ったが故に、次のPS5でもその市場を維持したいと考えれば、今回のXbox Series Xの価格は、これに対応しようとすればどうあっても逆ざやビジネスに踏み込まねばならない事を意味している。
仮にほんのちょっとだけXbox Series Xより高い価格に設定したとしても、おそらく逆ざやビジネスになるだろう。だからといって、完全に利益が出る形で価格設定すれば、Xbox Series Xの価格の安さに市場を採られる可能性もある。
しかも、一番困るのは、内蔵しているAPUが共にAMD製なので、その生産をしているTSMCにしてもAMDにしても、どちらが売れても状況が変わらないという事。かかるコストが予想できるだけに、あとは売価設定だけで市場コントロールまでを考えねばならない。
この判断は非常に難しいのではないかと考える。

攻めたMicrosoft

今回のMicrosoftは、今までに無く攻めてきている、と私は思っている。
SonyはPS5の初期の頃から「ユーザー体験」という事をしきりに伝えてきている。つまり、新たなユーザー体験をユーザーにもたらす事を主張してきているわけだが、その影には、おそらく新たなユーザー体験の為にある程度はコストはかかるよ、という事を暗に示してきていたところがあるのではないか、と私は思っている。
Microsoftは、その言葉の意味を私と同じように感じ、そこで価格で攻めたのではないかと予想している。
Microsoftの価格設定となると、ある程度のコストはかかるよ、という「ある程度」で済まされなくなるワケで、Sonyへの大きな揺さぶりにもなるし、あとはサービス内容とソフトウェア利益、そして今後のプロセス最適化による逆ざや是正で乗り越えよう、という戦略を採ったと私は見ている。
これも、市場ベースが米国という、日本より大きな市場をターゲットにしているからこその戦略ではないかと思う。
対するSonyは、この状況においてどのように対応するのか?
ユーザーの注目度はまさにそこに集中しているわけで、だからこそ、PlayStation5の予約開始時にメールで通知を受け取れるサービスの事前登録がアクセス集中で一時停止になった、と私は見る。
ま、この件がなくてもアクセスが集中する事は間違いないので、原因がココにあるとは限らないが、人々の注目が集まっている事は間違いない。

私は様子見

次世代コンシューマ機だが、私はとりあえず様子見を決め込むつもりである。
本当なら、発売と同時に飛び込みたいところもあるのだが、最近はPCゲームでも同タイトルが発売されたりするので、あまりコンシューマ機を気にする事もなくなりつつある。
ただ、一部のソフトではコンシューマ機のみの展開という事もあるので、どこかのタイミングではPlayStation5の購入へと向かうだろうとは思っている。
ただ、前述した通り、価格が見えてこない。これは非常に大きな問題で、あまりにもPS5かせ高いようなら、その価格が下がってくる頃を見据える必要があるかも知れない、と、今からコストダウン後の事まで考えてしまっている。
もちろん、逆ざやビジネスが正しいとは思わないが、Microsoftの戦略としてこの価格が提示されている以上、価格基準線が今は499ドル(日本だと49,980円)に設定されているので、そこからどれだけの価格差になるかで、人々の反応は大きく変わってくると思う。
ただ、私はPS4の頃からダウンロード版しか買ってきていないので、PS4のソフトをプレイしようと思えばPS5の方が楽というのもある。
イマドキのコンシューマ機は、こうしたプラットフォームサービスの仕組みにも影響があるので、ユーザーの判断基準が今までよりも複雑化している。
このサービスの在り方と価格設定の関係は、ほとんどのメーカーが大きな問題として考えた事はなかった問題だろうといえるので、そういう面でもPS5の価格設定に大きな注目が集まっていると言えるのではないだろうか?

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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