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MacBook Pro購入の誤算

ん~、まさかここまでの展開になるとは予想できなかったなぁ。

M1 MacでWindows10

2020年7月、私は2020年モデルのMacBook Pro 13インチを購入した。
当Blogでも記事にしていたので、詳細はそちらを見て戴きたい(当Blogの検索窓にMacBook Proと入れて戴ければ続々出てくる)が、当時はIntelコア搭載のMacBook Proを即時購入するか、それとも秋に発売されるというArm版MacBook Proを待つかで随分と悩んでいた。
悩んでいた最大の理由が、仮想化環境でWindowsを動作させられるか? というものである。
仕事上、どうしてもWindowsは使って行かなければならないので、モバイル機器にもWindowsという選択肢がどうしても必要だったのである。
CPUがIntelコアだと、もともとx86コードが実行できるIntelコア搭載Macであれば問題無くWindowsが起動できる。それは既に実証されている事なので安心感があるのだが、Arm版Macの性能が未知数といいつつも、当時のAシリーズのCPUが搭載されるとなるとその性能が相当に高いのではないか? という不確定要素もあり、待つべきか、それともIntelコア版があるウチに購入すべきかで、相当に悩んだのである。
結果、私はIntelコア搭載Macを選択した。理由は、Arm版MacでWindowsが動作させられる可能性が低いとなったからである。但し、ここで私は一つのミスをやらかしている。
というのも、この時点でArm版Windowsの可能性をあまり考えていなかったのである。
Microsoftも独自SoCを開発してArm版Windows10を搭載した製品を出していたのだが、そのArm版Windows10がMacで走るかもしれないという可能性をほぼ見落としていたのである。
しかも、当時のArm版Windows10は、32bitアプリケーションしか走らなかったという問題もあった。Windows10をMacで普通に走らせるには、ほぼIntelコア搭載Macが必要、と判断したのである。
ところが…M1 Macが発表となり、その性能の高さが各所で報じられると同時に、M1 MacでArm版Windows10が走るという話がApple関係者から発信されるに至った。
この時点で私の予想できなかった状況へ進んでいった事は言うまでもない。
結果、現在ではM1 MacでArm版Windows10が、個人レベルで動作させられるにまで至っている。

もっと時間がかかると予想

もちろん、私は今後ずっとMac上でWindows10が動作しないとは思っていなかった。
いつかの段階では、M1 Mac上でWindows10が仮想環境で動作するだろうと思っていたし、そうでなければ仮想化ソフトを販売しているメーカーは大きな事業転換を迫られる事になるわけで、少なくともAppleが2年かけてApple Siliconへと移行させていく中で、M1 Mac上でもWindows10が動作するようになるだろう、と予想していた。
しかし、実際にはM1 Macが発売されて3ヶ月程度でArm版Windows10が個人レベルで動作してしまった。さらに追い打ちを掛けたのは、Arm版Windows10がx64コードをエミュレーションできるようになったという事。これでArm版Windows10は、ほぼ全てのWindowsアプリケーションが動作する可能性を持つに至ったワケである。
しかもM1 Macのその性能の高さは予想外である。Rosetta2上で動作しているアプリケーションであっても、ネイティブの2割弱程度の速度で動作しているし、何より、元々の処理能力が高く、2割減となった性能ですら普通に使えるレベルの性能だったワケである。
これを誤算と呼ばずに何というのか?
ただ、私がもしM1 Macの発売を待っていたとしたら、一つだけ悩む部分があったのも事実だ。
それはThunderbolt3端子が2つのみで、それ以外に拡張ポートがないという事である(Mac miniはUSB端子があと2つあるが…)。
これに関しては、2021年に上位版のApple Siliconが登場するようで、今後期待したいところである。
なので、私自身は現在のIntelコアMacBook Proを購入した事を後悔はしていないものの、予想を大きく外したな、という思いでいっぱいである。

プラットフォームを気にしないなら

最近ふと思う事は、Windowsでなくても良いのなら、今一番よいPCの選択肢はM1 Macだな、という事である。
ノート型が良いのならMacBook Air、それよりちょっとだけ上位が良いならMacBook Pro、デスクトップ型が良いならMac miniという事である。これらはどれを選んでも性能的に大きな差はないが、細かい部分で違いはあるので、その細かい違いで好みに合せるのがいいだろう。
正直、普通に使うだけなら、これらを吊るし(カタログのスペックの状態)で買っても全く問題は無い。ただ、前述のM1 MacでWindows10を動かしたい、という人は、メモリは16GBにしておいた方がよい、というぐらいである。
これで、少なくとも現状のWindows10のノートPCやエントリークラスのデスクトップPCよりもずっと性能の高いPCを購入する事ができる。Webブラウズやメール、その他オフィス系ソフトを扱う上では性能としてはかなりハイスペックな状態と言える。動画編集や音楽編集に手を出しても、おそらく困るような性能ではないだろう。
しかも基本的なソフトウェアなら、Macの場合はOSに付いてくるし、そう遠くないアップデートで、iOSで利用出来るアプリがほぼ使えるような感じにすらなるだろう。
つまり、プラットフォームをWindowsに限定しないなら、もうMacを選べば性能的には困らない、という事である。
今、WindowsのノートPCやデスクトップPCを必要とする意味としては、OSがWindows10だから、という理由しかないといえる。もし、前述したような、Parallels Desktopを利用してMac上でWindows10が使えればいいや、となれば、Macを選んだ方が性能的には上になるかもしれない。
考えて見れば、それほど今のM1 Macはとんでもないシロモノだという事である。

なぜ高性能なのか?

おそらく、このM1 Macの優位性は数年くらいは保たれるだろう。
5nmプロセスで160億トランジスタを搭載した優位性に他社が追いつくのには、それぐらいの時間がかかるだろうし、AppleはこのApple Siliconに10年以上の開発期間をつぎ込んでいる。それを考えれば他社が1年程度で追いつくという事は考えにくい。
Appleが凄いのは、こうしたPCの総合的な性能をハードウェアとソフトウェアの両面から固めていけるという事である。
おそらく、AppleはMacというPCを開発していく上で、自分たちの望むものを作って行くには、全てを自作するしかない、と考えたのではないかと思う。
古くはモトローラのMC68000を使用し、その後共同開発のPowerPCを使用し、そこから(おそらく苦渋の決断で)Intelコアを使用してきたが、私はPowerPCを共同開発していた時代に、いつか自社CPUを作ろうと考えていたのではないかと予想する。
ま、このPowerPCの共同開発の頃から…の下りは私の予想でしかないのだが、2008年にAppleがP.A. Semi(元々はPalo Alto Semiconductor)を買収したのは、このP.A. Semiという会社がPowerシリーズ(IBMの半導体)のアーキテクチャに基づく低電力チップの設計会社だったからではないかと予想する。
もともとPowerPCはIBMのPowerシリーズのアーキテクチャが多分に含まれているもので、そこでP.A. Semiとの接点が出来たと考えられる。
スティーブ・ジョブズが2008年にP.A. Semiを買収した時には、人材と特許に惹かれたからだと述べたそうだが、P.A. Semiの人材活用計画については多くを語らなかったらしい。
だが、このP.A. Semiを買収した事で登場したのが2010年に発売されたiPhone4に搭載されたA4というSoCである。ArmベースのSoCではあるが、今までの汎用品ではなく、あくまでも自社設計のコアを初めて搭載したのである。
私は、この頃からAppleの自社開発SoC(CPU)の計画は進んでいたのではないかと予想する。
また、ソフトウェアに関してはMacがPowerPCからIntelへと切り替わる頃から、最終的にはどのようなアーキテクチャのハードウェアになっても対応していける準備を始めていたのではないかと予想する。
今回のM1 Macへの切り替えに対する対応が相当に早かったのは、かなり以前から準備に取りかかっていたからとしか言いようがない感じがするのである。
つまり、相当な前の段階でモバイルとデスクトップ、つまりスマートフォンとPCの垣根を取り払う事を考えていた、という事である。
どちらも同じプロセッサで動作するプラットフォームが作れれば、スマホは性能向上となるし、デスクトップは省電力へと向かう。双方、とても理想的な状況が生み出されると言える。
もちろん、どちらも中途半端になる可能性もあるが、AppleはそこをSoCのユニット構成で調整する戦略を採って対応すると考えられる。また、今のAシリーズコアとM1コアの違いは、メモリまで内蔵してしまっているM1の方が時代を先行しているところがあるが、そう遠くない内にAシリーズも同様の方向に舵取りされると考えられる。
今予想した事が、もし事実だったとするならば、まさに15年くらいかけて準備してきたものを結実したのがApple Siliconである、という事になる。まさに途方もない話だ。

x86勢はどうするのか?

このApple Siliconの登場によって、Intel、またAMDはどのような対応をしていくのだろうか?
もしArm版Windows10がM1 Macで動作した際、そのパフォーマンスがx86版Windows10のエントリークラスよりも高かった場合、エントリークラスのWindows10ノートPCなどを買う意味がなくなってしまう。
実際はまだハッキリとこのような状況になると言い切れるものではないが、少なくとも性能という意味では、圧倒的な差が見て取れる以上、IntelやAMDから考えて見れば、M1 Macの性能は決して無視できる存在ではないだろう。
しかしながら、ここで一つ考えなければならないのは、Apple Siliconとx86アーキテクチャコアの決定的な違いが存在するという事。
それはApple Siliconは目的が前提にあって、その目的を処理するために設計された内容になっているが、x86アーキテクチャコアは完全に汎用性を追求した作りになっているという事。
つまり、今のx86アーキテクチャで運用されているWindows10は、x86コアの汎用性を利用してソフトウェア側がハードウェアに合せて処理する事を前提としているのだが、Apple Siliconはソフトウェアの処理に合せたハードウェア設計が成されているという事。
この事に「どんな違いがあるのか?」と思う人もいるかもしれないが、前提が異なる思想的な問題というだけでなく、処理そのもののアプローチが異なる話なので、性能に大きな影響があると言える問題である。
なので、x86アーキテクチャ側のIntelやAMDは単純な考え方ではApple Siliconとは渡り合えないのだが、この辺りをIntelとAMDがどのように対応していくのかが気になる所である。
おそらくIntelやAMDもこのままApple Siliconの性能に翻弄されて終わるとはとても思えない。
どこかのタイミングでブレイクスルーが起きるだろうと予想するが…さて、どうなるのか?

というわけで、M1 Macはここ数年使って行く上では圧倒的な存在になるだろう事は間違いない事と思う。そうした事を考えた上で、プラットフォームがWindowsに限らないのであれば、M1 Macを選ぶのは有効な手段ではないかと思う。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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