退院のためのカンファレンスが行われた。
2ヶ月の入院
本日、母親の退院に向けたカンファレンスが行われた。
普通の健常者が退院する時はこのようなカンファレンスはあまり行われる事はないが、介護を必要とするような人だと、退院後の生活を送るための説明などが必要になるため、病院側からは担当看護師やリハビリ担当理学療法士や食事担当栄養士、退院後の介護関係者としてケアマネージャ、ヘルパー事業者、介護器具事業者などを交えて、情報交換を行う。
このカンファレンスには当然関係者である私、当人である母親も入るわけだが、そこで細かい説明と対応を打ち合わせるわけである。
正直、このカンファレンスで語られた事は、少なからず私に衝撃を与えた。
というのは、明らかにに入院前よりも母親の症状がよくない方向に向かっていたからである。
まず歩けなくなっている。これは体力や筋力の低下が原因というのもあるが、圧迫骨折の状況から脊椎に何かしらの変化があって、右足首に麻痺が発生し、右足で地面を蹴る事ができなくなった事が原因である。
そして泌尿器系の機能低下。排尿の為にカテーテルを入れて生活する事がもう当たり前になってしまっていた。これにより月1回は挿管交換のため通院もしくは訪問看護を受ける必要がある。
さらに排便にも問題があり、これも浣腸が必須。これも医療行為なので、それが出来る人を介護に入れる必要がある。
これらの事を総合して、自宅に戻ってきた時の介護器具の準備と人の手配、あと私の覚悟をしなければならない。
介護という事は、つまりはこういうことだと知る事になる。
介護保険
こういった介護を今後行っていく上で、絶対的に必要なのは介護保険である。
人やモノがこれだけ動くとなると、一体どれだけの金額が必要になるのか、普通に考えてもわかる話である。
今までも介護保険は受けていたが、その時の区分は要介護1という区分だった。だが、歩けなくなり、その他の症状から検討した結果、低く見積もっても要介護3、普通に考えれば要介護4ぐらいだろう、とケアマネージャからは言われた。
自治体によって少し内容は変わると思うが、私の住んでいるところでは、要介護4で30万円ぐらいの介護保険枠になるという。つまり、月に3万円負担という事になる。但し、これは介護保険が使えるものに対して、という事。
これに介護保険で賄えないもの、つまりは消耗品であるとか食事などの費用が加算され、月にいくら必要になるかが決まる。
要介護3だとこの枠がもっと小さくなるため、そもそもヘルパーさんを入れる日数を減らしたりといった事になるのだが、今の段階だとほぼ毎日来て貰わないとマズイ状況なので、おそらくは要介護4だろう、と見ている。こればっかりは役所からの通達を待たないとわからない。…というか、未だにその通達が来ないんだが?
生活の激変
このカンファレンスで私の覚悟が必要という事は言うまでも無い話である。
今まで母親が自立してやっていた事が私に預けられ、母親に必要なものを私が補充し、準備する必要があり、また食事に関してもヘルパーさんに助けて貰うとしても私が関与していくしかない。
今まで家事をほぼさぼってきたツケが回ってきた、と自戒するしかない。
問題は、1ヶ月にどれぐらいの金額が必要になるかという事が、ハッキリとわからないという事である。
確かに介護保険で賄う分は明確に計算で出る。だが、それだけで介護は終わらない。それに必要な他の費用を全部合算した上で、これらの費用となる。
なので、ここから先は一度母親が退院して実際に生活をしてからの話になる。
そこで必要な生活サイクルが見えてくれば、一月に必要な金額というものが見えてくる。見えてきたところで、収入と支出のバランスを見て、マイナスになっていればどこかを削る事を考え、プラスならよりプラスになるよう考える必要がある。…まぁ、おそらくはマイナスになるだろうと予想するが。
と言うわけで、とりあえず約10日後に母親の退院が決定した。それまでに受入の準備を進めていくことになる。
しばらくは戦いの日々になるだろう事は想像に難くないが、ちゃんと回ってくれる事を祈りたい。
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