SwitchにもNieR

とうとうコッチにも移植が来たか、と思ったらいつも通り優遇されていた。

Switch版、発売

NieR:Automataが、5年の歳月を経て全世界出荷&ダウンロード販売数が650万本を達成したと公式が発表した。
これに伴い、5周年記念ファンイベントNieR:Automata FAN FESTIVAL 12022 壊レタ五年間ノ声」が2022年11月25~26日に開催する事が決定し、同時にNintendo Switch版が2022年10月6日に発売される事が決定した。
Nintendo Directにて映像紹介され、今までのDLCは全て最初から同梱されている他、新たなDLCも無料提供される事が紹介された。

Nintendo Switchに移植された作品の多くは、PS4等では追加DLCとして販売されたコンテンツを同梱して移植するという手法は今までも他作品で多数存在しているので、今回もまたか、と思ったが、新たなDLCが追加されるという事に関しては少々驚きを感じた。
それにしても、5年経って未だに販売本数を伸ばし続けるという事そのものが大した物だなと思うと同時に、あの破滅的な世界観がこれだけ受け入れられているという事に、私なりに多少驚いている。
通常、大ウケする作品とは、大団円で終わる作品が多いと言われているが、NieR:Automataはヨコオタロウのあの独特な廃退的な内容であってこの販売数なのだから、ある意味異常事態ではないかとすら思えてくる。
まぁ…言うほどそうでもない時代変化なのかもしれないが。

気になるスペック

Nintendo Switchという事で、あのスペックでNieR:Automataが本当に動くのか? という疑問は確かにある。


公開された動画がSwitchで動いているものなのだろうとは思うが、正直、スペックを考えると大丈夫なのか? と疑いたくなる人も多いと思う。
どうやら、テレビモード時はフルHDで30fps、携帯モードでは1,280×720で30fpsという表示性能で再現されるようで、PS4 Proのように60fpsで動作させる事はできないようである。
ちなみにPS4 Proでは何とか60fpsでフレームレートはキープされるが、PS4だと47fps程度に低下する事もあるので、5年前の作品としては結構負荷は高い作品と言える。
Nintendo Switch版は、そうした表示品質にフォーカスしたものではなく、あくまでも携帯できるNieR:Automata、という位置付けが重要なのだろうと思う。
今まで、NieR:Automataを携帯できるシステムとしては、Steam Deckぐらいしか思い浮かべられなかったわけだが、コンシューマ機でも携帯できるようになったと考えれば、30fpsであっても再現された事に意味があると言えるだろう。

その後の展開

NieR:Automataは名作だと思う。その思いはプレイしたその時から変わっていない。
だが、問題はその他の関連作品である。
個人的に、NieRシリーズでReplicantはNieR:Automataほどの名作だったのか? と考えた時、結構微妙かな、と思う事がある。
私は全てプレイしたわけではないので、明確に面白くない、とは言えない。ただ、作品の内容は良いとしてもシステムとしてはやはりどうあってもNieR:Automataには及ばないように思えている。
また、その後に展開した作品としてNieR Re[in]carnationに関しては、作風は別として、ゲームとしては実にやりきれない作品になったのではないかな、と思っている。
これは基本無料の課金スマホゲームになってしまった事が一番大きな問題なのかもしれないが、NieRシリーズという一つの枠組みで考えた時、ゲームとしてはどうだったのか?(どうになのか?)と疑問に感じてしまうのは、やむを得ないように思える。
NieR:Automataが好きな人は、あの作風と物語、キャラクターが好きだから、という人も多いと思うが、それ以上にその世界設定の中の体験という部分がとても大きいと思っている。
残念ながら、NieR:Automata以外の作品からは、その体験があまり感じられないところがあり、その体験までもNieR:Automataに近づける事はやはりなかなか難しいものなのだな、と改めて感じる。

NieR:Automataは2Bというキャラクターがある種火付け役だったとも言えるが、火を付けた先にとんでもない体験が待っていた事で、大ヒットした作品だと私は思っている。
そういう意味では、今まさにまだ未体験だという人は、ぜひNintendo Switch版でも何でも良いので、そのNieR体験をぜひ感じて欲しいと思っている。
2Bのキャラクターという側面で考えると…中の人である石川由依というキャスティングも実に絶妙だったのかもしれない。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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