自宅介護の限界

母一人子一人では、自宅介護に限界がある事はわかってはいたが…。

対応に焦る

昨日の件で母は会話できない状態になった。
回復する希望がないわけではないが、少なくとも私との会話は今のところ成立しない状態だった。
今日は朝からこの事で私の頭はいっぱいになり、今後の対応を考える必要から、会社を休む連絡をした。
ケアマネージャーには会話が成立しない事で、母一人を自宅に残して仕事にいけないという事を伝え、何か方法があるのか? と尋ねてみたが、言われたのは「まずは受診する事」という事だった。
というのは、ケアマネージャーとしても医師の確認や許可が必要な措置があり、介護保険を使用する上では、そうした手続きが必要になるとの事で、母の容体に問題が感じられるようであれば、その事で受診した方がよい、との事であった。
つまるところ、コミュニケーションが取れない事で対策を打つにしても、まずは病院にいくしかない、という事である。
だが…本日は祝日であり、通常窓口は開いていない。
なのでどうすべきか? とケアマネージャーに相談したところ、とりあえず消防本部に連絡してみては? となった。
介護の覚悟緊急性があるなしの判断もしてくれるし、緊急性があれば救急車の手配をしてくれる。もし緊急性がないにしても、次の手段を相談できるとの事で、連絡してみる事にした。
消防本部に電話して、昨日の動向、会話ができない事などを伝えたところ、緊急性はないとの事で、救急病院に直接電話して受信可能か聞いてみるのが良いとの事だった。
救急車を呼んだとしても、実施する事はほとんど同じで、救急隊員が受け入れ先の病院を探してその病院に対応してもらう事になるので、当事者が救急病院に連絡して受け入れ可能かを確認してみるのが良いだろう、との事だった。
…何か、考えて見れば当たり前のような事である。何故私はその考えに至らなかったのだろうか?
やはり私自身が焦っているに違いない。
というわけで、昨日の病院に連絡してみたところ、当直医が受け入れるとの連絡をもらった。

会話ができない問題

病院が受け入れてくれるとの事なので、急遽、介護タクシーを依頼して、病院に向かった。
相変わらず母は会話が出来ない状態で、本人はうめくだけしかできない事に涙を見せる場面もあった。
正直、見ていられない。もちろん、だからといって目を背ける事もできないのだが、見ていて辛すぎる。
とりあえず再検査して、当直医の診察を受けた結果、入院が決定した。状況は今よりは良くなるだろうという期待が持てるが、とりあえず医師に話せなくなった事を聞いてみた。
すると医師は体内の異物反応によって発熱した事で、意識の混濁などが原因で話せなくなる事もありうるだろう、また、それが改善される事で、元に戻る可能性ももちろんある、との事だった。
だが、もちろんこの話は絶対ではないし、場合によってはこの先も会話は不自由な状態になってしまうかもしれない、と言われてしまった。
前回、入院した直後に同じように会話が覚束なくなり、3日後あたりに会話できるようになった経緯があるので、今は祈るしかない、という事だろう。
結局そのまま私は母と会話できないまま、母は病棟に入ることになった。
病棟看護師から、いろいろ手続きなどの話を聞き、書面にサインしたりしたのだが、その際、その看護師が母に「体は大丈夫?」と聞いた所、本人が「大丈夫」と言ったらしい事を聞いた。
…そんなタイミングで話せるようになったのか?
多少疑問は残るが、元に戻る希望が見えた一瞬でもあった。

自宅介護の限界

今回の件で、とりあえず母は入院となり、今後の対策は退院時までにある程度検討する形になりそうである。
もし会話が成立しないままだったなら、はたして自宅介護を継続できるのか? というところが一つの焦点になる。
私以外の家族がいて、その人がずっと自宅にいるというのなら、会話が成立しなくても何とかなるかもしれないが、日中、私が仕事に出ているのに、話せない母を一人自宅においていけるのか? となると、そこはかなりれ難しいと考えられる。
何しろ、緊急時に私に電話してきたとして、何を言っているのかわからないのだから。
また、自宅にいても、どのように対応していいのかが判りにくい。介護のスペシャリストならパターン化される介護内容でも、いくら家族とはいえ、素人ではその辺りがの判断が難しい。
となると、やはり母一人子一人の状況で、会話できない条件が加わると、もう自宅介護という選択肢は選べなくなる可能性がある。
施設に入れるという事を考えるのか?
だとしたら費用は?
本人の意思は?
いろいろな問題がそこには介在し、全てをクリアできるかどうかも問題である。

こんな状況なので、支出を考えると、今の借家にいる事も難しいかもしれない。
ある程度纏まった貯金がある内に、解決すべき事を解決し、引っ越す事を考えた方が良いのかもしれない。いや、それは以前から言っていた事でもあるのだが。
私に課せられた問題はまだまだ多い。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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