海外では不評だったみたいだが…

 ニンテンドー3DSのソフトが発売延期となり、今現在のニンテンドー3DSの動向は失速気味と考える人も多い。
 実際、本体発売第一週と第二週は実に好調に販売されていたが、第三週ともなると急速に失速、しかもそこで東北関東大震災となり、周囲は一気に自粛モードへと入っていった。
 そんな中での動きが良いわけもなく、発売一ヶ月後には潤沢に本体が店頭に並んでいるという状態となった。だが、それは何も震災の影響ばかりが原因とは言えない。
 というのも、ローンチタイトルのラインナップを見れば分かるが、いつもの任天堂のような元気があるラインナップではないのである。
 サードパーティを意識した結果なのか、それとも単純に開発が遅れていたのかは分からないが、任天堂のビッグタイトルとよばれるマリオシリーズやゼルダシリーズがローンチタイトルに含まれていなかったのである。
 このあまりにも寂しいラインナップのおかけで、特定のローンチタイトルはかなりの売れ行きになったのではないかと思うが、キラータイトル不在の本体はその後、思ったほどの販売台数には至らなかったようである。
 その後、本来なら順調に発売されるハズだったタイトルが震災の影響で発売延期という自粛モードに突入し、より本体販売台数の動向は下方へと向かい、キラータイトル不在の状況はまだ続く事となった。
 もし順当にその後もタイトルが発売され続けていたのなら…?
 本体発売後のタイトルの中で、唯一私が隠れキラータイトルになるのではないかと思っていたのが、このスティールダイバーである。

 結局の所、このタイトルも震災の影響で発売が延期される事になったのだが、その延期後の発売日がずっと未定だったのだが、本日ようやく発売日が決まった。


 5月12日。
 ゴールデンウィーク前に発売されれば…と思わなくもない、実に中途半端な発売日である。なぜゴールデンウィーク前でなかったのかの本当の理由は分からないが、実に残念な結果である。
 このスティールダイバーを皮切りに、いろいろと発売延期していたタイトルが発売されるのだが、そこでニンテンドー3DSが2回目の販売加速軌道を描けるかどうかは…残念ながら分からない。
 ただ、揃っていなかったソフトがある程度まで揃うのだから、それなりに期待はできるかもしれない。
 何しろ、ニンテンドー3DSは一人あたりの所持ソフト本数が非常に少ないのも問題になっているからだ。
IT media 日々是遊戯
3DSの立ち上がりは成功と言えるのか? データで見る3DS、DS、PSPのローンチ比較
 この記事によると、ニンテンドー3DSの装着率(購入ソフト本数の比率)は、1週目時点で0.95本、5週目時点でも1.01本と記載されている。
 そう、ここから分かるのは、ニンテンドー3DSはDSソフトとの互換性から、本当に欲しいソフトが出るまではソフトを買わない、という人がかなり多いという事である。
 とりあえず、今回の延期されたソフトが5月に発売されるという動きは、この低い装着率をわずかでも引き上げてくれる事になるだろうとは思うが、こうした装着率を少しでも上げる為であれば、ぜひゴールデンウィーク前に発売し、休みに遊べる体制とすべきではなかったのか? と思うわけである。
 そういう意味で、このスティールダイバーの5月12日という発売日は残念で仕方がない。
 もったいないというか、何というか…。
 余談ではあるが、海外ではスティールダイバーの評判はあまりよろしくないらしい。
 とあるサイトの調査では100点満点中59点だったとか。
 約6割の得票でよくないという判断なのは辛口なのでは? と思う人もいるかもしれないが、問題は宮本茂氏が作っているという事。
 宮本茂氏は海外では大絶賛されているクリエイターであり、氏の作るゲームは間違いなく注目作となる。それだけに期待も大きいわけで、そういう視点で見たときにどうしても辛口評価になりやすいという事かもしれない。
 これも名が売れている氏だからこその現象だが、多分日本人がプレイすると海外ほどの辛口評価ではないような気がする。というのも、スティールダイバーは上手くコントロールできないものをどうにかして操作して熟練していく過程を楽しむゲームであるため、楽しみ方がそもそも普通とは違う所にある。
 そういうのをどう評価したか、で評価点が出ている為、日本では違った結果が見られるのではないかと思っている。
 とりあえずスティールダイバーを待ち望んでいた人は5月12日までの我慢である。
 発売日が分かっただけでもよしとしよう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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1 Response

  1. 武上 より:

     今朝、今回の記事のタイトルを見て「ああ、内容とマッチしてねーじゃん(爆)」と気がついて、追記しました。
     タイトルと中身が合ってないって…どうしたんだ、私は?-_-;

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