Category: アニメ

今更ながらSAOを見た

アスナ人気の秘密を知る。

思い切った割り切り方

ホントに今更ながらソードアート・オンラインのアニメを見始めている。
Amazon.co.jpのプライムビデオにこのタイトルが入っていたので、今まで観ていなかった事もあって、今更観ている。
まだ14話までしか観ていないので、今後の展開も気になるところではあるのだが、何故この作品が一定以上の評価を受け、かつ長期に渡って人気を誇るキャラクターを排出したのかというのを、何となくだが理解している。
この理由を言葉にしてしまう事そのものは、そんなに難しい事ではないのかもしれないが、言葉にした途端におそらく相当陳腐になる。
なのでその辺りは言葉にはせず、感覚で理解するという事に任せた方が、おそらく大部分の人に共感を得られる…そんな作品ではないかと感じている。
詰まるところ、それほど理解するのに困らない作品という事である。
デジタルな世界に生きる現代人からすると、本作品は理解に苦しむことなく馴染む事ができる…そういう事だろうと思う。
この作品で一つ、私が「随分と思い切ったなぁ」と感じたのは、イマドキのMMORPGを題材にしているワリに、魔法(魔術)という概念を一切切り捨てた事である。
正確に言えば、存在しないわけではないのだが、触媒を利用しないと発動しないアイテム固有能力に限定してしまっているという事である。
おそらく、魔法(魔術)を可能にした世界観でこの作品を展開しようとすると、おそらく理解が相当難しくなる。
この理由はものすごく単純である。この作品では、主人公たちはこの世界がデジタルで作られた世界だという事を理解していて、不思議な事が起きるとそれはシステム的に可能かどうかという事を即座に判断・理解するし、できるようになっている。
もしこれに魔法(魔術)という概念が加わると、システム的に不可思議な事が起きた時、それが魔法(魔術)という物理法則を超えた法則に則ったものなのか、それともシステム的に許可された事なのかの判断に迷う事になる。
もし魔法(魔術)を可能にする世界観とする場合、魔法(魔術)も、一定の法則に縛られたルールである、という事を固定しなければならない。
ところが現実世界では当然魔法(魔術)は存在しないワケで、普通の人はこの法則を感覚的に理解する事はできない。
だからこそ、このSAOという作品の世界では、魔法(魔術)という概念を取り払い、完全スキル制のみの作品にしたのではないかと私は考えた。
ある意味、理にかなっているし、そこにこの作品の一つの限界がある、とも思う。
ただ、多くの人の理解される作品になったのではないかと思う。

そういえばありました

この作品を観ていて、ストーリーの流れとかそういう部分は除いた感覚として、昔こういう作品があったなぁ…と思ったのが「.hack」である。
サイバーコネクトツーが開発し、バンダイから登場した「.hack」も、オンラインゲームを題材とした作品だった。
「.hack」は、当時ようやく盛り上がりつつあったオンラインゲームを題材にする事で、非常に真新しい(もっともゲーマーにしてみればそんなでもなかったが)作品として注目されていた。相互にプレイヤーたちが同じ世界を共有するというオンラインゲーム独特の特徴を取り入れる…というコンセプトがあったかどうかはわからないが、そう期待させるものを垣間見た作品である。
各々の作品の良い所は各作品の特色として捉えるとして、私がSAOで特に評価したいところは、仮想上の話でありながら現実とリンクし、登場人物の死が常に垣間見えるというところである。
つまり、仮想でありながら命のレベルで現実であるという緊張感があり、それでいて登場人物たちは今自分に見えているものが仮想であるというミスマッチに翻弄されるところに、この作品の重みがあると思う。
この重みは「.hack」にはないもので、SAO特有ではないかと思う。これが登場人物の心理に大きく関与し作品を盛り上げている事は言うまでもない。

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CYBORG 009

神山監督、総監督として再び…。

CALL OF JUSTICE

「サイボーグ009」映像化50周年記念作品として、完全オリジナルストーリーのフル3DCGアニメーション『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』が制作される事が発表された。
サイボーグ009といえば、石ノ森章太郎が特に気に入っていた作品とかいろいろ言われている作品ではあるが、最近では神山健治監督が「009 RE:CYBORG」として、異色の作品を発表したりしていたが、今回は記念作品として3部作が制作される事となった。新作三部作本作の監督は「009 RE:CYBORG」の演出担当だった柿本広大氏が担当する。神山監督は総監督として参加するとの事だが、見た感じの印象はまさしく「009 RE:CYBORG」のような感じになるのではないかと思われる。

CYBORG009 CALL OF JUSTICE 公式サイト
http://www.cyborg009.jp/

気になるのはキャスティング

本作の制作は神山監督と常に共にあるProduction I.Gが担当する。
だからキービジュアルを見てもまさしく「009 RE:CYBORG」のような感じに見えるのだが、そうなると気になるのはキャスティングである。

オリジナル作品と同時代となるだろうから「009 RE:CYBORG」よりも年齢的には若いキャラクターもいるだろう。だが、あからさまにキャスティングを変えるというのも変な話。
となると、やはりキャスティングは「009 RE:CYBORG」と同じになるのだろうか?
どっちにしても、もう少し情報が出てこない限りは詳しい話は全くわからないのだが、個人的に好きな作品であるだけに、イロイロと期待したいところである。

一部の人たちからは「009 RE:CYBORG」のフランソワーズ(003)の豹変ぶりに違和感を感じるという人も多かったが…私は個人的にあれくらい大人なフランソワーズもオッケーである(爆)
流石に、今回の「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」ではそうはならないだろうが、再び斎藤千和女史の名演技に出会える事を期待している。

ガルパンはいいぞ

劇場版GIRLS und PANZERのBDが届いた。

今更私が言う迄も無い

既に累計動員数120万人を超え、興行収入も20億円を突破という、アニメでも特異な存在となりつつあるGIRLS und PANZER劇場版のBDソフトが発売された。
私はAmazon.co.jpの特典が気になったため、Amazon.co.jpで購入したが、当初は発売日に届くか微妙だなぁ…と思っていた。
すると…何の事はない、前日になって発送したというメールが届き、今日になっても発送中というメールが…。Amazon.co.jp、急に真面目に仕事し始めた?(爆)
で、仕事を終えて家についた時刻が21:20過ぎという落とし穴にハマリ、挙げ句、晩ご飯今日は外で買ってこようという我が家の事情が重なり、BDソフトのパッケージを開ける事が出来たのは、日付けが変わる直前みたいなタイミングになった。
なので…この記事は残念ながらリアルタイムの時間には書いていない。
日付けが変わってしまったタイミングで書いているが、まぁ、そんなのは読み手にとってはどうでもいいことだろうから、気にしない(ぉぃ

作品の内容については今更私が語る必要などないと思うので、書かない。
自分が思った事だけを書いていくが、多分、ネタバレするような事は書かないと思うが、もしネタバレが含まれてしまったらゴメンなさい。

ココまでこだわるのか…

もうダージリンが良すぎて困るw作品が始まると開口一番、私のお気に入りであるダー様の言葉から始まったのには意外性を感じたが、作品の端々にマニアにしかわからないネタがちりばめられている…という情報だけは知っていて、いざ観てみるとまさにそんな感じだった。
もともと戦車の描写が細かい事では有名な作品だが、劇場版はあらゆる所に細かさが出ていた。それこそ、描写だけでなく、台詞の端々にも細かさが出ている。
これほど、雑学が活きてくる作品も珍しいんじゃないかと思うぐらいの細かさである。
おそらく、このマニアックさがリピーターを大量発生させた原因ではないかと私は予測している。というのは、その細かさは一度観ただけではわからないレベルであり、何度も観ようという気を起こさせる。マニアックであればあるほど、そうした細かい所を発見するためにリピーターが増えていく。
興行収入20億円を達成するに至った意味は、もちろんそれだけが理由ではないが、作り手の拘りと作品への愛情が結果に至るというのは、何もこの作品に限らない事であり、高い売上を叩き出している作品の共通点と言える。
おそらく、このBDソフトの販売数も映画の興行収入ほどではないにしてもかなりの金額になるハズだ。リピーターに支えられるコンテンツの弱点はコンテンツソフトの販売本数がコンテンツ全体の売上結果に対しての比率として伸び悩む事だが、全体の総量が大きいため、結果としてはそれでも成功に収まってくる。
どちらにしても、コンテンツが大成功である事は、誰も否定できない事実である。

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銀河の歴史がまた1ページ

もうね…このフレーズをこのBlogで使うのは4度目ですよ(爆)

27年ぶりの暴挙?

銀河英雄伝説という小説がある。通称“銀英伝”と省略されて表現される作品で、その内容は? と聞かれた際に「三国志のSF版」とかつて私の知人は答えていたが、その答えはあながち間違っていない。
銀河帝国の若き天才“ラインハルト・フォン・ローエングラム”と、自由惑星同盟の不敗の魔術師“ヤン・ウェンリー”の、そう長くはない戦いの記録…と私は思っているのだが、要するに政治体制の異なる銀河帝国と自由惑星同盟、そして商業によって国家を超えた存在となっている帝国領フェザーン自治区の三つ巴の争いを描いたSF小説である。
SF…と言うと「それは違う」と言われてしまう可能性もあるので、実はとても表現しにくいのだが、SF的要素よりもどちらかというと人間ドラマの方が圧倒的に濃い作品である。
既にアニメ化もされているのだが、何よりアニメ化されたのが今から27年前。
27年前にまず劇場版「わが征くは星の大海」が公開され、その後OVA、さらに劇場版とアニメ化されている。
総計すると劇場公開アニメ3作、OVA本編110話、外伝52話という実にとんでもない話数を誇るアニメで、OVAシリーズを全てを見るだけでも3,500分、つまり60時間近くを必要とする大作である。
その銀英伝のアニメがリメイクされる…という話が浮上したのはつい最近の事で、その話を聞いたときには「ついにそこまでネタが尽きたか…」と思ったワケだが、昔の名作がリメイクされるというのはある意味喜ばしい事でもあるため、オリジナルの良さを損なわない事を祈りつつ、今後に期待したいところである。
原作者の田中芳樹も、このアニメ版リメイクに関してコメントを出している。

田中芳樹コメント
http://gineiden-anime.com/

“「物好きな人がいるもんだなあ」という失礼な感想を、27年ぶりにふたたび味わうことになりました。”とあるが、ホントにそんな感じである。
昨今のアニメは1クール作品(13話構成)が多いわけだが、ここにきて100話超クラスの銀英伝を投入するとは…ホントに何を考えているのやら。

制作チームはProduction I.G

Production I.Gと聞くと、私がまず最初に思い浮かべるのが攻殻機動隊シリーズであり、パトレイバーシリーズである。
最近ではサイコパスなんかも制作しているが、どうしても私からすると攻殻機動隊が最初に思い浮かぶ。
攻殻機動隊シリーズは、如何にもSFです、と言わんばかりの近未来設定バリバリの作品だが、そんなProduction I.Gが「銀英伝」を作るとなると、どうにも違和感を感じずにはいられない。
まぁ…こういうのは監督次第でどうにでもなるものなのだろうが、私の中では違和感は拭えない。
まぁ…もし京都アニメーションが制作する…とかそういう話になると、おそらく作られる銀英伝はキャラで媚びる作品になってしまう可能性もあるワケで、それから比べれば真っ当かな、とも思えなくもない。
どちらにしても、イマドキの技術をふんだんに取り入れる事になるので、艦隊の戦闘シーンなどはCGバリバリのものになるのだろう事は容易に想像が付く。
だが、銀英伝の戦闘シーンと言えばクラシック音楽、というぐらい、落ち着いていて威厳のあるシーンなワケだが、それにCGを組み合わせると、一体どんな戦闘シーンになるのやら…。想像がつかないだけに、期待しつつも不安だったりする。
ボレロを背景に鳴らしながらスパルタニアンがバリバリのドックファイトで帝国軍艦を次々と撃沈していくシーンというのは、あまり想像したいものではない(恐い物見たさで気にはなるがw)。

どちらにしても2017年には何かしらの形で姿を現すようなので、今後に期待しつつ待ちたいと思う。

久々のGIRLS und PANZER

ガルパン効果という言葉があるくらいヒットした戦車アニメ、GIRLS und PANZERだが、待望のOVAが発売された。

今度はイタリア戦

ま、ガルパンをよく知る人からすれば今更説明の必要も無い話だが、OVAは作中で展開される第63回戦車道全国高校生大会の第2回戦「アンツィオ高校」戦をテーマに作られている。
戦いの結果は既に分かりきった事だが、イタリアをベースとしたアンツィオ高校がどのような戦いぶりをしたのかがよく分かる作りになっている。
TVシリーズでは1カットで負けシーンしか放送されなかったアンツィオ戦だけに、その内容が気になるところだったわけだが、個人的には「ああ…やっぱイタリアだわwww」という感想しか出てこない。
別にイタリアをバカにしているわけではない。というか、私はもともとイタリアは結構好きな国だったりして、フランス料理よりはイタリア料理の方が好きだったりする。国としてイタリアが好きという意味だが、トータルで考えてもイタリアの両極端な性質が作中にも反映されていて、実に面白い作りだったと思っている。
この制服がなかなかイイこのアンツィオの制服もイイ感じ。
こんなノリの学校があったら、ホントに楽しいんじゃないかと思う。

シナリオ的には…

だが、実はちょっとガッカリしている部分もある。
それは、シナリオ運びとして予想を裏切るような作りになっていないという事である。
もともと、TVシリーズでも大洗女子が勝利を収めるのにそんなに苦労していない事を考えると、予想を裏切る作りにはできないのかもしれないが、ひねりがあまりない事がシナリオ的な面白さを薄くしてしまっている。
それが残念でならないのだが、これも致し方ない展開…と考えるしかないのだろうか?

ただ、作画の疾走感はとても感じられ、スピーディな作りになっている。
イタリアの小さなCV33がちょこまかと目まぐるしく動き回る様は、見ていて爽快感を感じるだけでなく、単体ではホントに弱いのに、この動きで何か特別な作戦があるかのような見せ方をしていて、今までのガルパンにはない展開である。
そうした疾走感はOVAならでは…なのかもしれないが、作画する上では結構大変だったのではないかと思う。

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電脳コイルを久々に観た

この作品、ホント良く出来てると思うのだが、今一つみんなの記憶に残っていないように思う。
Google Glassとか、Sony Smart Eyeglassとかを見ると、電脳コイルのような時代がやってくるのかも…と期待したくなるのだが…

ガルパンなどは未だに地域密着型だが…

ガールズ&パンツァーの舞台である大洗町は、未だに聖地巡礼の人が訪れ、地域の売上に貢献しているらしい。しかも、行く人になるとほぼ毎週とか、月に一度は間違いなくとか、そんな感じで、時々有名マンガ家や著名人に会う事も多いようで、今や大洗町の住人以外にも大洗町人が増えている…そんな感じらしい。
これは、かなり特殊なケースとは思うが、アニメとコラボレーションした最も良いケースではないかと思う。
らき☆すたの鷲宮神社もそうだったが、こうしたコラボレーションによって地域活性化が行われるというのは、アニメだけの話ではなく、いろんなコンテンツでも行われているビジネススタイルだから、もっと行われれば良いと思うのだが、成功例もあれば失敗例もあるわけで、ガルパンは特に上手くハマッた、という事なのかもしれない。

タイトルの「電脳コイル」だが、これにも舞台となる大黒市という街があるのだが、残念な事に架空の街という扱いになっている。当然だが、おそらくモデルになった街があるはずだが、残念ながらそれが公になっていない為、ガルパンのような町おこしとは全く無縁に終わっている。
もし、私はこの電脳コイルの舞台が架空都市でなく、実在都市だったなら、きっとIT先進都市としての町おこしが行われたのではないかと思えて仕方が無い。
まぁ…モデルの一つとして福井県鯖江市があるにはある。鯖江市はチタン加工で有名なところで、メガネのフレームなどで有名な所だからだ。その為、鯖江市自体はコラボレーションをしている事もあるが、残念ながらガルパンのような力強さがない。それは、町の描写に酷似したところがないからであり、作品の中に溶け込んでいないからだ。ファンというのは、そういう所へのツッコミは激しいのだ。

話を戻すが、この電脳コイルの世界は、Google GlassやSony Smart Eyeglassが目指す先の形ではないかと思えるのだ。
近未来はこうなって欲しいと思えて仕方が無い

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再現グッズの基本は1/1

 以前私が努めていた某コンテンツメーカー(アニメショップ系列)の会社では、その店舗で売り出すグッズを制作する部隊があった。ま、当たり前と言えば当たり前だが、版権元から権利を買い、商品化する部隊である。
 私自身はゲームや映像、音楽などを手がける部門だったが、何故かそうしたグッズを制作する部門とのやり取りも多く、いろいろな相談を受けたり、私から企画提案したりして、私自身もいくつか関与した商品もあった。
 その時に、私が制作部門に常に言っていた言葉が「再現グッズの基本は等身大(1/1)だ」という事。実用できればそれに越した事はないし、何より本物と同じ感覚というのがイイのである。
 具体的な例でいえば、エ○ァン○リ○ンに出てくるプロ○レッ○ブ○イフの形をしたペーパーナイフとかそういうのである。場合によってはコスプレにそのまま使えるだけのレプリカとか…なんてのもある。
 基本は実用できるのが望ましく、それがマニア心を擽るのである。
 この流れは、こうした商業で制作している所ほど、この基本を忘れる事がある。何万アイテムとある商品を企画する人達は、既に一部流れ作業のようにグッズを制作している為、いつしかマニアの心を忘れてしまうのである。
 だが、この心が間違っていない事を証明する事は簡単で、最近では同人でグッズを作ったりする所の動きを見ていると、ああ、やっぱりマニアは実用できるもので、かつ等身大のものがいいんだな、という事を実感できる。

 これはガールズ&パンツァーに出てきたIV号戦車のシフトノブをアルミ削り出しで製作し、黒アルマイト処理をした同人グッズである。

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大洗町特別住民票の発行、終了

タイトルだけ見ると「なんのこっちゃ」となる事ではあるが、知っている人なら「ああ、あれね」となる大洗町特別住民票。
何のことかというと、アニメ“ガールズ&パンツァー”に登場する、あんこうチームの5人の特別住民票が大洗町で正式に発行されていて、その発行が本日6月28日付で終了したのである。
この件に関して、大洗町の公式HPでも『申し訳ございませんが,この情報は公開期間が終了しているため,ご覧いただくことはできません。』と、すでに終了した事を告知している。

茨城県大洗町HP
「ガールズ&パンツァー 」あんこうチームの特別住民票を発行いたします

この特別住民票発行の件は、地元新聞にも取り上げられている。

茨城新聞
http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13706150890883 (現在リンク切れ)

報道によると、6月6日までの発行件数で既に11,549件、請求人数で1,868人とあるが、最終的にどれぐらいまで膨れあがったのかは分からない(情報が出ていない)。
ただ、明確に分かっている事は、6月6日の時点で正規の住民票発行のおよそ1年6カ月分に相当する枚数を発行した、という事である。
ちなみに、この特別住民票は町の窓口で平日(月~金曜)に受け付けていて、ガルパンのロゴと特製の印鑑が押され、本物の住民票と同じくコピーすると『複製』の文字が浮かび上がる、ちゃんとしたものである。発行料も正規住民票と同じく1枚300円に設定されている為、1年6ヶ月分の住民票発行によって町に副収入を与えた形になった。

ちなみに、ウチにもその5人分の住民票があったりする。
知人が大洗町に平日に出かけてきて買ってきてくれた(というかお土産として戴いた)。
一人当たり5枚分、つまり5人分×5枚分=25枚を購入するケースが多いという事だが、中には一人で100枚を申請したという強者もいたとか。
たしかに、町としては副収入と呼べるだけの金額になったのではないかと思う。

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ガルパン vol.6を観た

 ガールズ&パンツァーのBD6巻が届いた。
 店頭購入の人は私より1日早く入手できていたと思うが、南米から購入する私はタイムラグがどうしても出来てしまう。
 ま、住んでいる所の問題と私の時間の使い方の問題なので受け入れるしかない。

 私はガルパンの11話および12話は、ニコ動でのまとめ動画しか見た事がない。
 放送をリアルタイムに見ることができなかったからだが、まとめ動画でも大筋の展開はわかるワケで、そういう意味では結末がどのようになるのかは知っていた。
 だが、まとめ動画は結局まとめられているワケで、それだけに削除されてしまった所がどういう描かれ方をしているのか? という所が気になるわけである。
 で、よく見てみると…より深みのある内容で改めて良作である事を再認識した。
 ここ最近ではこれだけ話題になる作品というのは「進撃の巨人」くらいのもので、ただ「進撃の巨人」は原作が人気であるからこその話であり、オリジナルでここまでになった作品はないと言える。

 そして改めて観て、不思議に思う事もある。
 このシーンは、最終話の最終局面、IV号戦車がティーガーIの側面に回り込む為、ドリフト状態で接近するシーンなのだが…戦車ってホントこんな機動できんの?(笑)
 路面の摩擦係数が低いから、横滑りする事はできると思うが、ここまでの機動を維持し続ける事が本当にできるのか?
 ま、こういう所に現実問題をぶつけてはいけないのかも知れないが、ちょっと不思議に思える部分ではある。

 ただ、このIV号戦車とティーガーIの戦いはある種、記号的な意味を持たせているんだろうなという気はしている。
 IV号戦車はIII号戦車と同じく電撃戦に特化した機動戦力として作られた戦車。対してティーガーIは陣地突破用の重戦車だから、火力戦力としての側面を持つ。だからこの両者が戦う場合、機動力でIV号戦車がティーガーIにどれだけ肉薄できるかがポイントで、ティーガーIとしては強力な前面装甲を常にIV号戦車に向けて、近づけさせずに仕留める…という戦いをするのが上策。
 その上での最終局面であり、その違いを演出した結果がこの形になったんだろうという気はしている。

 オーディオコメンタリーは…相変わらずフリーダム。
 特に最終巻の声優のオーディオコメンタリーは、作品の中身に関わるコメントはほぼなし。イベントの話や既に発表されているOVAや劇場版の話だったりと、いいのかこれで? というような内容だった。ただ、それがこの作品の良さなのではないかと思うし、ファンが観たい聞きたいと思う内容なのではないかと思う。
 愛される作品というのは、既に作品の中身だけでなく、それらを構成する全てのものをファンが許容する流れがある。ガルパンはまさしくそんな作品ではないかと思う。

 さて…この最終巻が終わったため、次はOVAを待つばかりとなる。その後には劇場版が控えているが、それが終わった後にも人気が維持できたとき、セカンドシーズンの話が出てくるかもしれない。そういう事態が来ることを、今は静かに祈りたい。

ヱヴァンゲリヲン、観るの忘れてた…

 4月24日に発売となったヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qだが、Amazon.co.jpから発売日に届いて今迄ずっと放置していた。
 同時に届いたGIRLS und PANZERのBDはすぐさま観たのだが、コチラは届いていたことすらすっかり忘れていて、今日になって観ていない事に気づいた。
 折角買ったワケだし、劇場でも観ていないのだから観なきゃいかんなぁ…と、さほど観たいという思いもないながら、観てみた。
 先に言っておくと、あらすじの大方は知らないワケではない。
 実際に14年後の話になっているという事も知っていたし、新キャラがバンバン出てきてアクションが激しいという事もよく知っていたのだが、まぁ、百聞は一見にしかずというヤツで、観なきゃ真実は分からない。
 で、実際に観てみたワケだが…私の口から出てきた言葉は「なんだこりゃ?」が精一杯の言葉だった。

 多分、この作品に関して監督が言いたかった部分、表現したい意味は、TV版の頃から変わっていないのだろうという事はわかった。
 テーマは何も変わっていない。ただ、ストーリーが大幅に変わり、キャスト(ここで言うキャストはあくまでも登場人物という意味)が大幅刷新され、演出されるべき対象すら変化した、という事に過ぎない。
 だが、人はそれを「まったく別物」と表現する。
 ハッキリ言ってしまえば、これはもうTV版のEVAとは別物だ。そんな事は誰もが分かっていると言われるかもしれないが、前述したようにテーマは同じで、監督が表現したい事も同じなのだ。
 ただ、その表現技法が変わってしまった。その為に、ストーリーですら改変され、かつてのものと不連続性のものになってしまったのである。
 物の見方によっては、この新劇場版の前作とも不連続性のもの…と言い切ってしまってもいいかもしれない。
 おそらく、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破のラスト部分が、Qで言うところの空白の14年のさわり部分で、実際に14年の空白がそのまま空いて、Qへと繋がっている。
 だが、これは連続性のあるものと言えるのか?
 監督は連続性のあるものと捉えているかも知れない。しかし、観ている側からすると、連続性があると言い切れるかどうかはかなり微妙だ。この作品同士の繋がりの浮ついた感覚は、1990年にUSAでTV放送されたドラマ“ツイン・ピークス”の雰囲気によく似ている。
 分かったようで分からない。分からないようで分かっている。そんな感じだ。

 劇場公開後、劇場でコレを見せられた人達の反応を思い出すと、メディアで紹介された人のコメントは総じて「おもしろかった」だったと思う。
 だが、私はこの「おもしろかった」という言葉の前に、きっと「よくわからなかったけど」が付くのではないかと、今更ながら思う。
 イキナリ劇場スクリーンでコレを見せられて「おお、なんてオモシロイんだ!」と大絶賛できる人はほとんど皆無だと思う。
 たしかに映像は綺麗だし、迫力もある。作画も最高レベルだと思う。だが、そんな出来の良さとストーリーとは別物だ。この作品は、結局のところ人類の未来と生きる価値、生き延びる価値、自分と他人、自我…そんなものをテーマにしている。監督が観ているものは監督でないとわからないが、観ている人のほとんどが、そうしたテーマから大きく外れないテーマを認識しているように思える。
 だが、テーマが認識できるからといって、ストーリーが認識できるかは別物だ。
 今回のヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qは、正にそうした勘違いと食い違い、錯覚と錯誤から導かれる作品の原点回帰が見て取れるように思えてならない。
 わかる人による、狙い澄ました演出は、そうした原点回帰を深層下で引き起こしているのではないかと私はみた。

 ま、全体的に作品としては素晴らしいと思う。観客を置き去りにしていく部分のみ、ちょっと如何なものかと思わないでもないが、TV版のEVAの時もそうではなかったか、と考えれば、それこそ“今更”である。
 鬼才、庵野秀明。
 鬼才ゆえ、他人が本当に理解する事ができるかどうかなんて、そもそも分からないのである。
 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qという作品は、まさに鬼才ゆえの作品ではないかと感じた。

 最後に。
 Qはこの人にはじまってこの人に終わる。そして今回は歌ではなく、連弾によるハーモニーだった。音律や韻律はまさに神が作り出した法則…といわんばかりの感じだが、そこに関しては私も強く共感する。音楽は数学的解釈でありながら、その組み合わせで無限の旋律を奏でる事ができる。この作品の中でもっとも感受性を刺激されるところである。

新作が作られないワケがないガルパン

 GIRLS und PANZER、スゴイ人気ですな。
 ま、その作中で訴えようとしているメッセージ性もわかりやすい事から、私も珍しくオモシロイと思ったタイトルだった。
 ストーリーやキャラクターなど、関連するパーツを分解すると、実にわかりやすい記号で作られている。ある意味、実に正統派な作品だと思う。
 そんな大人気なガルパンだが、本日16:37ごろ、公式Twitterで超速報が3つ報じられた

 まず一つ目。
 本日、ディファ有明でガルパンのイベント“ハートフル・タンク・カーニバル”が行われているのだが、そのイベント映像を中心としたファンディスクが9月に発売となる。
 このガルパンの素晴らしいところは、地域密着型の作品だという事。地方の町おこしのスイッチを入れた、というか、比較的アニメに閉鎖的になりがちな地方で観光客を呼び入れるという事をやってのけた作品である。だから今日のこのイベントも大洗物産展みたいな感じと言える。
 全ての町でこの体制を受け入れろという事は言えないが、モノが売れない時代、人が集まらない時代に、モノを売り人を集める手段としてアニメを上手く利用した好例だと思う。
 らき★すたの時もそうだが、上手くハマればとんでもない経済効果を生み出す。鷲宮は今でもその恩恵が継続していると言える。
 大洗は今後このガルパンとの連動をどう扱っていくかが課題になる。

 話が逸れた。二つ目。
 作中でものすごい扱いを受けたアンツィオだが、その対アンツィオ戦がOVAとして制作が決定した。ま、これは私も想像していたし、ある意味予想通り。
 ガルパンが爆発的に売れた、と思った時にこれはOVAはあるな、と感じた。というか、作らなきゃウソだろと思った。私がプロデューサーなら同じ事を考えるハズだ。
 今回の場合「勝馬に乗る」という表現は正しくはないが(何しろ自ら勝馬を創造したのだから)、今この時期に乗らなくていつ乗るのか? 今でしょ!という感じである。

 そして三つ目。
 水島努監督によって、完全新作の劇場版が2014年公開予定で制作が決まった。
 これもある意味予測できた事。
 ここ最近のヒット作の流れで行けば、劇場版はあり得る話。第2期が来るか、劇場版が来るかのどちらかが当たり前の反応である。
 第2期と劇場版の場合、どちらが経済効果が高いかは判断が難しいが、劇場版はストーリー的に作りやすいというのがメリットだ(制作に関しては難しい事は忘れてはならない)。そして劇場版はその恩恵に預かれるセクションも多い。まず手応えを劇場版で見て、そこからのインカムと反響から第2期を見据える…というのが、プロデュース面から見た場合、吉と出やすいと踏んだのかもしれない。

 ま、この3つの超特報が流れた事を知ったファンは、きっと秋山優花里と同じ気持ちだったに違いない。
「ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!! 」

 あ、秋山優花里ファンは、5月13日発売の「よくわかる!陸上自衛隊」もチェックを忘れずに。ローソン及びサークルKサンクスでしか販売されないDVDだから、予約した方がよいだろう。ちなみにネット通販はサークルKサンクスのみ(だと思う)。近くにローソンがある場合は、LoppiでLoppi番号067616で予約できる。10式戦車の事がよーくわかる事だろう。

居酒屋みたいなスタッフコメンタリー

 GIRLS und PANZERのBD第4巻が届いた。
 物語としては、全国戦車道大会の準決勝に入るのが収録されている第8話のストーリーで、その前フリが第7話というのが第4巻である。
 準決勝の相手はプラウダ高校という、どうみても(分からない人はいないと思うが)ロシア…というよりソ連テイストバリバリの高校で、当然出てくる戦車はT-34である。
 このT-34、私としてはシステムソフトの大戦略II(設定が第二次世界大戦だった)で苦しめられた戦車である。私は西側兵器を選ぶ初心者っぽい所があるので、ソ連=敵性という感覚が昔はあった。
 もちろん敵性だからキライという事ではない。ソ連兵器はかなり優秀だという事も知っていて、ミリタリーファンとしてはそういう部分は実に興味深いと思っている。
 ガルパンを観て思うのは、第二次世界大戦時のソ連兵器は比較的バランスが取れているのかな? という事。第三帝国の機甲兵団の方が、極端な兵器が多かった様に思う。ま、ナチスだから仕方ないのかも知れないが。

 話を戻す。
 今回のBD4巻にも、いつもと同じくオーディオコメンタリーとしてキャストコメンタリーとスタッフコメンタリーの2本が収録されている。
 通常の作品だとキャストコメンタリーが中心でそこにゲストとしてスタッフが登場したりするのだが、ガルパンは特にミリタリー色が強いという事もあって、キャストコメンタリーとスタッフコメンタリーに分けて収録されており、前者はガールズトーク(出演者がほぼ女子であるため)で、後者はミリタリーマニアトーク(出演者が軍事関係に詳しいマニアであるため)が炸裂する。
 だが、このBD4巻はいつもと違っていた…いや、違い過ぎていた。
 キャストコメンタリーはいつも通りなのだが、スタッフコメンタリーに登場したゲストが本作のプラウダ高校のキャラ“ノンナ”役の上坂すみれという事で、内容が大暴走となったのである。
 スタッフコメンタリー中にも言われているが、もうそのトークが居酒屋でのトークになっているのである。好き勝手にいろいろ話すものだから、放送できない語句の嵐(爆)
 もともと、ソ連・ロシア好き、しかもミリタリーにも造詣が深い上坂すみれがゲストという事もあって、いつものミリマニのおっさん達の歯止めが効かないw
 年齢的には世代をまたぐ感じであるため、数世代間でのソ連・ロシアを熱く語り、また軍事関係の話をおもしろ熱く語っているため、兎にも角にも30分という時間が短すぎるのである。
 ちなみに上坂すみれは第7話と第8話の両方のスタッフコメンタリーに登場しているのだが、それでも時間が足りないのである。いやはや、マニアが集まると収拾が付かなくなるというのがよく分かる内容である。

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