Category: アニメ

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qがもうすぐ発売

 ヱヴァンゲリヲン…いや、オリジナルはエヴァンゲリオンと記載するのだが、このコンテンツがテレビに登場したのが1995年10月4日。既に18年近く経過しているわけだが、新劇場版となって話題をかっさらい、未だそのコンテンツには絶大な人気がある。
 何故そうなのか?…という事を延々といろいろな分野の専門家が語る本もかつてはベストセラーになった時代もあったワケだが、この作品が絶大な人気を得た背景は、一つの理由に寄るところではない。
 大凡、人という存在が興味を抱いてしまう要素を内包し、それらの魅力で心をえぐっていくような演出を多数併せ持ち、挙げ句の果てにテレビ版のラストでは予想の斜め上を行く見せ方で実に後味の悪い終わらせ方をした事で、いやがおうにも人々の心に残ってしまったのだが、その人気もなかなか衰えることなく続くというものである。
 但し、こんな作品の見せ方は、二度とマネはできないだろう。二番煎じが一切通用しない…というか、二番煎じであればすぐにそこを視聴者に見抜かれてしまい、飽きられてしまう。
 そういう意味では、この作品は実に上手い具合に人々に受け入れられた、というべきだ。
 でなければ、18年もの間この人気を継続できた訳が無い。

 そのヱヴァンゲリヲン新劇場版:QのBD/DVDソフトが4月24日に発売となるが、そのトレーラーが公開された。

 クォリティは言う迄も無い。問題はその中身だ。
 既にテレビ版の面影はない…といえるかもしれない。
 劇場で観た人もいろいろな感想を持っているとは思うが、オリジナル(テレビ版)を知っている人からすると賛否両論ではないかと思う。
 ただ、それでも単に否定にとどまらないのがこの作品のスゴイところである。結果、やはりこの作品は受け入れられる。否定を差し込む余地がない…という事だろうか。

 今回のQは、劇場版の尺がそのままBD/DVDとして発売されるようだ。破の時のように追加シーンが3分以上あるという事はない。
 という事は、徐々に全体のトーンが下がっているという事か? 観る側も、作る側も…。
 真実はどうかはわからないが、話題作がまた一つ形となって残る。
 気になる人は来週発売に備えておこう。

よくわかる!陸上自衛隊 in ガルパン

 ガールズ&パンツァーの人気は未だ衰えることなく関連商品が売れまくっている状態が続いているが、作り手もまた上手いこと考えるな、という気がしてならない。
 今度は、5月13日に発売される防衛省協力のDVD“よくわかる!陸上自衛隊”とのコラポが判明した。何と、ガルパンの秋山優花里(CV:中上育実)が65分間ものオーディオコメンタリーに出演するというのである。

 このDVD、全国のローソン及びサークルKサンクス限定で発売されるDVDで、監修は岡部いさく氏。岡部氏といえば、ガールズ&パンツァーでは軍事評論家として協力スタッフに名を連ねている人であり、またこのDVDの協力にはバンダイビジュアル杉山潔氏も名を連ねている。
 さらにDVDの演出、構成はガールズ&パンツァーの5.5話、10.5話の演出をした糟谷富美夫氏というから、このタイアップが実現しないワケがない。
 まさに仕掛けられたコラポである。
 …当たり前か(爆)

 秋山優花里といえば、ガールズ&パンツァーのBD・DVDソフトの特典で“不肖・秋山優花里の戦車講座”という登場戦車の解説をしている。
 今回のこのオーディオコメンタリーはまさに“不肖・秋山優花里の戦車講座[出張版]”とも言える存在(公式でもそう言っているが)。
 気になる人はぜひともチェックだ。
 ただ、前述したようにこのDVDはローソン、サークルKサンクスの限定販売品であるため、店頭への入荷数はかなり少ないと言える。欲しいという人は急いで予約するのが賢明だろう。
 ちなみに…今日の21:00の段階ではローソンではまだ扱っていないようで、サークルKサンクスのネットショップでは既に予約が始まっている。
 欲しい人は善は急げである。

ヤマト2199を観た…第2話から orz

 今日、前から観たいと思っていたヤマト2199を観た。
 残念ながら、観たいと思っていたにもかかわらず、第1話を見落としてしまい、結果第2話からの視聴となったワケだが、幸いなことに第1話ではヤマトはまだ進水(?)していなかったようで、第2話でいよいよヤマト発進となったようである。

 ちょっと話が逸れるが、調べていて気になったことがある。
 Wikipediaによると、ヤマトが最初にテレビで放送されたのは1974年10月6日とある。
 ところが公式サイトを見ると、テレビ地上波放送は33年ぶりと書いてある。
 計算…合わなくないか?
 最初の1974年に放送されたものはテレビ地上波放送でなかった?
 時代を考えるとそんな事はないと思うのだが…何をもって33年ぶりなのかが気になる所である。

 ま、そんな大人の事情はどうでもいいとして、もっとも気にしなければならないのはその作品の作りである。
 PVである程度観ていたため、そのクォリティの高さはそんなに心配していなかったのだが、実際に観て感じたのは、とんでもねぇよ、ハンパねぇという事である。
 ま、デジタル制作になった事で、手書きセルではできなかった表現がそんなに手を入れずに出来る様になったという利点があるにしても、制作陣に何かしら熱意を感じる出来の良さである。
 さすがに30年も前の技術で描かれたものと今とでは雲泥の差がある事は間違いないのだが、問題はその構成と音楽。これは今も昔も技術の差というものがそんなにない。完全に作り手のセンスの問題であり、この問題はマンガの世界でも同じような事が言える。昔のマンガの方が面白く感じると言われる事があるが、それは作家としてのセンスの問題であるところが大きい為である。
 そして音楽。平成という時代と真逆位置にあるような音楽だが、現代のテイストを受け入れて劇中に使われると、これがまた良い音楽すぎて、オリジナルのセンスの良さを改めて再確認できてしまう。恐るべし宮川泰。ま、今回の2199の音楽も宮川彬良(宮川泰の息子)が担当しているため、そのテイストはそのまま生き続いていると言える。

 しかし…この作り、多分今の世代には受け入れがたいように思えてならない。
 このヤマトをテレビで放送したとしても、そのターゲット層は何となく40台前後になるように思えてならない。
 今のアニメの大部分は、どんなにマジメな作品出会ったとしても、その中にギャグ要素が必ず含まれている。ストーリーとしてどこかで笑わせるという事はもちろんアリだが、ヤマトはその笑わせるポイントが今世代アニメと明らかに異なっている。
 今世代の人達に受け入れられるか、ちょっと疑問に思うのだが、ハマる人は間違いなくハマる作品である事はわかりきっている。
 何しろ今のアニメブームを最初に作ったと言っても過言ではない作品なのだから。

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ガルパン11話、12話を(大凡)観た

観た、といってもニコ動でまとめられたもの。
つまり、フルサイズでは観ていない。ホントはBlu-rayが出るまで待つつもりだったが、どうしても総統閣下のMADが見たかった為、ネタだけでも理解していないとマズイと思い、まとめ動画を観たわけである。
観た結論から言うと“近年稀にみる名作”と言えよう。

その動画の滑らかさも凄まじく、描き込みも丁寧。
そうしたクォリティ面も去ることながら、その展開の巧さに脱帽である。
ただ、どうしても現実的でなくなる部分もある。それはストーリーの展開上やむを得ないのかもしれないが、一つだけ納得のいく説明が欲しい部分もある。
それが“戦車道”が成り立つ本全国大会のルールである。
以下、ネタパレになるので、白文字にする。読みたい方は下記空白(と見える部分)をマウスで反転させて欲しい。
 本作の根本的な部分になるのだが、何をもって行動不能と判定するのかがよく分からない。
例えば、履帯が破壊されても行動不能という判定にはならない。これは履帯は搭乗員たちで修復可能だからだ。
また、動力部を攻撃された場合に行動不能とて白旗が立つのも分かる。
あとは車体に砲弾が命中し、一定の加圧が計測された時も撃破と見なされ行動不能というのもわかる。
だが、履帯が吹き飛び、輪転まで含めて吹き飛んだ場合はどうなのか?
今回、12話のラストでIV号戦車が4話よろしくドリフトで側面に回り込むという作戦を採った。その際、あまりの横滑りで輪転ふくめて履帯が切れたのだが、行動不能という判定にはならなかった。
映像で見る限り、修復可能な感じには見えなかったのだが…
この決戦の結論は言うまでもなく、このような事態になっても行動不能判定とはならなかったが、何をもって行動不能という判定となるかが不明確な感じがした。
ま、明確な理由はあるとは思うが、そうしう説明が必要な所にこの作品の難しさを感じる。

ま、結論から言えば、そういう疑問点も残りつつも、本作は名作だったと感じている。

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「ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!」

 GIRLS UND PANZERのBlu-ray第1巻を買ってしまった。
 もうね…ミリヲタには久々のヒットですよ、ええ…。
 もともとTV放送時は全く気にもかけてなかったという、全く以ていつもと同じパターン。ニコ動でたまたま戦闘シーンだけのまとめ動画が上がっていて、それを観た瞬間に後悔するという…。
 ただ、今回ラッキーだったのは、たまたまAmazon.co.jpで第1巻の初回限定版の再版予約に間に合ったという事。初回限定版なのに再版って…相変わらずこの業界の方向性ってのはスゴイなw
 そして…本日初めて第1話と第2話を観たんだが、肝心の戦闘シーンよりもコッチの方がインパクトが強かった…。

「ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!」

 …もうね、このキャラ、おいしすぎですよ、ええwww
 パンツァーズハイってどんな状況ですかって話ですよ。
 戦車に萌える女子高生…まぁ、アリっちゃアリですけどね…普通じゃないけど(爆)
 完全に主役喰っとるがなw

 第1巻に収録されているのは第1話と第2話だから、まだ本格的な戦闘シーンというのは皆無。残念と言えば残念だが、それだけに戦車の戦闘以外の描写を見る事ができる。錆とかオイルとか…鉄の塊だという事を実感できる話である。
 あと最新陸上自衛隊戦車の一〇式が空挺で現れるシーンも見所。まぁ…観るべきポイントは一〇式よりも、その一〇式が踏みつぶしていく赤いフェラーリF40なワケだが(爆)

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あれから10年経ってるのか…

攻殻機動隊ARISEの制作が行われるという情報が流れ、攻殻機動隊という作品がまだまだ終りを告げるコンテンツでない事がわかった段階で、私個人としてはそれをとても嬉しく思うワケだが、その攻殻機動隊ARISEの製作発表会が2月12日21時に全世界同時にライブ配信される。
現在、YouTubeには公式チャンネルが登場し、その発表会を今かと待ち構える体制が整っている。これは期待せざるを得ない出来事と言える。
そして、この攻殻機動隊ARISE製作を記念して、2月1日~2月20日の間、攻殻機動隊Stand Alone Complexの全26話が無料公開される。

攻殻機動隊ARISE 公式チャンネル
http://www.youtube.com/user/GITSchannel

攻殻機動隊Stand Alone Complex(以下S.A.C.と略)のこの記念すべき第1話が初めて公開されたのが2002年のスカパー・パーフェクト・チョイス。既に10年という月日が経過しているのに、この作品を今観ても実に新鮮に見えるところが素晴らしい。
人によっては、押井守監督が製作した攻殻機動隊GHOST IN THE SHELL(以下G.I.S.と略)の方が映像美が素晴らしく内容も良いという人もいるだろうが、私個人としてはこのS.A.C.は攻殻機動隊として最高の出来だと思っている。
そもそも攻殻機動隊というコンテンツは、作られた数だけ世界観があると思った方がよいタイトルではないかと思う。その全てが同じ設定を共有しつつ、世界観と時間軸だけが違う…そういう作品ではないかと思うのである。
実際、S.A.C.は原作やG.I.S.に登場する“人形遣い”が登場しない。原作やG.I.S.ではこの“人形遣い”が世界のキーになっていて、人形遣いとの関係が物語りのコアになっている。
しかしS.A.C.では電脳化した近未来社会における電脳犯罪やそれに纏わる社会的現象を中心に物語が作られていて、その社会の中で渦巻く社会動向と公安9課が戦い続ける話になっている。私としては、こういう刑事ドラマっぽい作り(実際にはそんな生やさしいものではないが…)が良い味を出していて好きな物語となっている。

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最新技術でリメイクしたらメチャおもしろそう…

 宇宙戦艦ヤマト。
 今あるアニメブームの火付け役とも言われる名作中の名作。
 今のアニメ界において、有名クリエイターがほぼ影響を受けてきたと言われるだけあって、その作品の魅力は凄まじいものがある。
 私も松本零士著作の漫画を見た事もあるが、根底にある面白さは最近の漫画とは全く異なるベクトルがあって実に面白い。というか、最近の「萌え」とか言う要素は一切ない。
 過去にその松本零士と原作者と言われる西﨑氏の裁判があったが、ちょうど私がその業界に居たときにその裁判が話題となった。その時、私は運良く(?)ヤマト関係の権利に詳しい人と会うことがあって、その人の視点での権利関係の私見を聞いたが、複雑かつややこしい話があるようで、当時は何とか作品を軌道に乗せる為に手段を講じすぎていて、それが権利関係をややこしくしている所があるようだった。アニメで大当たりする事がそもそもあまりなかった時代だから、まずは表舞台に出る事が最優先…という事だったんだろうと思う。
 それが蓋を開けてみれば再放送の段階で(初回放送では打ち切りになるくらいだった…)火が付き、気がつけばとんでもない一大ムーブメントを巻き起こしていた。
 そういう状況だから権利関係に問題が起きたときわかりにくいんだろうと思われる。
 ま、今の作品はそのあたりはちゃんとされているから問題にはならないだろう。今はどちらかというとアニメーターの労働状況の方が問題になる時代なのだから。

 それはさておき…。
 その宇宙戦艦ヤマトが今リメイクされている。
 宇宙戦艦ヤマト2199というタイトルで劇場公開&ビデオ化されているのだが、今日ふとプロモーションを見た所、メチャおもしろそうなんでびっくりした。

 これは第二章のPVだが、今の技術でリメイクするととんでもなくよく動き、またその映像がとてもキレイ。
 テーマは昔のままだから、相変わらず昭和っぽさがある感じだが、それがまた良い味を出していて面白そう。
 そして何より…キャストがめちゃくちゃ豪華だ。

宇宙戦艦ヤマト2199 公式サイト
http://yamato2199.net/

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スポーツ報知スタッフの熱意がすごい…

 本日、ふとJanetterをつらつらと見ていたら、虚淵玄氏のコメントを見て「?」と感じた。

虚淵玄 Twitterツイート
https://twitter.com/Butch_Gen/status/258181291676155905

 スポーツ報知まどマギ特集号とある。
 号外みたいなのが出るのか…と思ったが、当初はその程度にしか思わなかった。
 まぁ、実物を見る機会もないだろうし、特に騒がれる程のものでもないだろうと。
 だが…世間(といっても一部だろうが)の動きはそんなものではなかった。
 何より一番驚いたのがコレ。

 特別号の新聞に掲載されたスタッフ名を見ただけで、コレはスタッフ企画だという事がよく分かる。
 というか、コイツらマジかよ(爆)

 内容はネットで検索すれば他サイトなどで紹介されているだろうから割愛する。
 私はこのスタッフ欄を見て、これは間違いなく社内企画の、しかも一部の熱狂的ファンが企てた一種のラッシュ企画だろうという事を感じた。
 似てるんだ…このノリがかつての私が所属した会社のスタッフに(爆)

 実際、ホントにこれは社内企画だった模様。

スポーツ報知 Twitterツイート
https://twitter.com/SportsHochi/status/254509998460264449

 大凡、こうした企画モノは、一部の熱烈なスタッフによって企画される。それも異常とも言える熱意で上司を説得に走る。それでも上司もバカじゃないから、どんなに熱意があっても目算が立たなければ許可は出さない。が、最終的なコストと売上がトントンだろうと判断できれば、許可を出さざるを得なくなる。それほどまでにスゴイ熱意なのである。もしそこで許可を出さなければ、これらの社員のモチベーションは確実に落ち、他の仕事にも影響が出る。これは間違いない。特に出版関係に携わった事のある人なら、少なからず解るハズである。
 ま、このスタッフ欄で、そんな事は経験者でなくても解るとは思うが、ここまでの熱意を獲得した作品が、まどか☆マギカなのである。

 まどか☆マギカ関係文書としては、300円で買える時点で最安値だとは思うが、手に入れられる人は購入してみてはどうだろうか?
 ウチの近所では多分買えないと思うが(コンビニにあるのかなぁ)、スタッフの熱意によって普通の情報誌よりはずっと面白いハズである。

RE:CYBORG

 神山健治監督作品の“009 RE:CYBORG”だが、ようやく予告編01の動画が公開となった。

 石ノ森章太郎原作の未完の名作“サイボーグ009”をリメイク…といっていいのか、それともリテイクといっていいのかはちょっと分からないが、神山テイストで新たに綴られる新章である。
 その映像のリアルさは、すべてを3DCGで製作しているから…なのかもしれないが、神山監督独特の演出がリアルさにさらに磨きをかけているのではないかと私は思っている。
 10月27日に公開される際には、またいろいろと話題になる事だろう。

 話題と言えば、今回のこの“009 RE:CYBORG”は、その発表当初からいろんなタイアップ企画がいろいろあり、それでも話題を呼んだ。

 正社員サイボーグ003はある意味非常においしい企画だったように思えてならない。キャラクターの特性を活かしたセンスはさすがと言うべきか。

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ふるさと再生 日本の昔ばなし

 2012年4月からテレビ東京系で“ふるさと再生 日本の昔ばなし”という番組が放送される。
 日本各地に根付いた民話や昔話を紹介する番組で、感覚的に言えば昔放送していた“まんが日本昔ばなし”に似たものになるのではないかと思われる。
 語り手は俳優の柄本明氏と女優の松金よね子氏が担当、放送1回につき3本の物語を放送するというあたりも“まんが日本昔ばなし”に似たものと言える部分である。ちなみに“まんが日本昔ばなし”の語り手は市原悦子氏と常田富士男氏の二名だった。

 “まんが日本昔ばなし”は、いろいろな意味で重要な作品だったと思っている。
 1話あたり10分弱という中で、日本の昔から語られている昔話などが展開されるのだが、実はこの物語構成がものすごく秀逸で、学校で習う物語の基本である“起承転結”がしっかり構築されていて、物語の流れが実にスッキリまとまっている。
 まぁ、要するに日本に伝わっている昔話のほとんどがちゃんとその流れに乗った作品だったという事だが、それを毎週3話ずつ放送している事に意味があるのである。
 というのは、この番組を見続けていると次第に物語の構成というものが「こういうものだ」という理解に繋がるのである。

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劇場版けいおんが初動3億超え

 12月3日に公開が始まった映画『けいおん!』、12月3日と4日の公開2日間の放映館数137スクリーンの結果だが、興収3億1631億円を記録したそうである。
 比較参照として12月1日に公開したスティーヴン・スピルバーグ最新作『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』は公開から4日間の放映館数895スクリーンの結果で興収3億1929億円というから、いかに劇場版けいおんが以上な数値かがわかる。

 とにかく“けいおん”はここ数年の中で異常なコンテンツになってしまった。
 市場規模として150億円という規模も異常だが、何より異常なのはこの傾向が数年にわたって継続している事である。
 通常コンテンツで数年にわたって盛り上がりを見せるものは非常に稀といえる。仮に盛り上がったとしても、それが売上に結びつくとなればさらに稀なものとなる。
 “けいおん”はその非常に稀な部類の中に含まれるタイトルであり、おそらくはアニメ信奉者以外からの盛り上がりがその長期的なセールを支えているように思えてならない。
 個人的ではあるが、このロングセラーっぷりは、かの大作“ヱヴァンゲリヲン”に匹敵するものではないかと思ったりする。

 ヱヴァンゲリヲンの時は全分野に爆発的に商品展開された。
 これは参画した企業の影響もあるが、その爆発ぶりは今ほど落ち込んでいない日本経済を揺るがしたほどで、それは今以てなお継続している部分がある。
 “けいおん”はそこまでではないにしても、今の経済に大きく影響を与える一つのコンテンツと見る事ができるほどになった。
 何より今まで無関係だった分野に活性化をもたらした。いわゆる楽器系にである。書籍やレコード、映像、グッズといった部分は従来作品でも活性化する事はあったが、楽器系にまで波及したケースは“けいおん”ならではの特徴である。

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国策としてのアニメ

 私が前の職場にいた時の話。
 日本のアニメが世界に対して影響力があるという事と、世界に日本のアニメを愛好する人が多いという話がそこかしこから聞こえ始めた頃、当然我々の中でも世界進出の話が出ていた。
 だが、同時に日本のアニメの権利(主として実写映画権)を買い付けにくる海外勢も現れて、これは次第に日本のアニメのコンテンツが失われていく危機が目の前に迫ってくるぞ的な話をしていた。
 その危機感は実のところ今現在ホントの事になってしまったワケだが、その問題を根底から解決する事にはならないかもしれないが、その権利を買い戻す事も含めた上で、今日本という国が動き始めている。
 日本政府が9割を出資するファンド“産業革新機構”が60億円を出資し国策企業を先月設立した。その企業の名は“オール・ニッポン・エンターテイメント・ワークス”といい、日本のアニメ・玩具コンテンツのハリウッド映画化を目指すプロジェクトを今月スタートした。
 この動きをする事そのものはイイとして、動きが遅すぎる、と思うのは私はもう数年以上前の前職時代にこの話をしていたからだ。
 国が動くとなると時間がかかる、という人もいるだろうが、10年近く前だとしたら、いくらなんでも普通はそこまで時間はかからないだろう? と思うワケである。
 この国を動かす、という部分においては日本人はホントに下手で、隣の韓国などは国というものを企業が非常に上手く利用していると見える。
 今、日本の大部分が韓流という流れを受け入れているが、これが韓国の国策によるものだという事が今頃になって話に出てきている。ハッキリ言ってしまえば、日本で見る韓流の流れ全てが国策の一貫と考えても多分間違いではないだろうと思う。
 それぐらい、国を挙げての総力がかかっている、という事である。

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