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モヤモヤする事ばかり

いろいろとモヤモヤする事ばかりが続く。

RTX 4070Ti SUPER

1月25日(日本時間)に発売されたNVIDIAの新GPUであるGeForce RTX 4070Ti SUPERだが、私が目論んでいたINNO3D製は、ELSAジャパンからの発売はないようで、代わりにELSA ONLINEでINNO3D製としてホワイトモデルのみが発売される形となった。

ホワイトモデルのみなのかぁ…

しかもジャスト2スロット仕様とは謳っていない、ツインファン仕様のもので、一応本体厚は2スロットにかなり近い厚みではあるものの、前モデルのようなスタイルではなくなってしまった。
私は自分のPCを黒メインで構成しているので、まずホワイトモデルのみというところに「なんだかなぁ」という思いしかない。
しかも価格は…これはまぁ予測していたとおり、149,820円と15万円くらいになるだろうという予測通りの価格だった。
当初はこれを導入して、現行のRTX 4070Tiを売却…と考えていたのだが、先日PADで公開された検証動画を見ていたところ、思った程のパフォーマンスアップでもなかった事が引っかかっている。

この動画を見るとわかるが、たしかにパフォーマンスアップしているものの、性能はどちらかというとRTX 4080寄りというよりは4070Ti寄りで、しかも負荷がかからないと頑張らないという結果。
これならRTX 4080 SUPERを無理してでも導入した方がよくないか? という思惑も出てくるというものである。
ただ、VRAMが16GB、メモリ帯域幅が256bitになった意味は間違いなくあるので、ここが迷いどころ。またRTX 4080 SUPERの価格も気になる所で、あまりにも差がありすぎるようならそれもまた考えモノ。
正直、スパッと割り切れるような考えに至れないというのが、何ともモヤモヤしている感じである。

Radeon系の躍進が凄い

使用するモニタの関係からGPUを昨年からNVIDIA系へと切替えた私。
もともとNVIDIA系だったところをFluid Motionの良さに目を付けてAMDへと転身したので、モニタのG-Syncの為に再びNVIDIA系にしなければならないという状況を仕方なく受け入れたのだが、ここにきて再びAMDのFluid Motionの進化形である「AMD Fluid Motion Flames(AFMF)」が凄い事になっていて、私の進む方向とは逆の流れで素晴らしい結果が生み出されていて、とても残念である。
もともと、映像のフレーム生成技術だけで言えば、Fluid Motionの事もあり、AMDの方が先行していた感じがある。
もっともNVIDIAもDLSSなど、映像強化技術の開発は進めていたのだが、フレーム生成というよりは、より低解像度のものを高解像度、つまりフルHD映像を4Kに引き延ばしても高解像度を狙えるという技術の方に特化していた部分がある。
高解像度への進化は、入力される映像情報を小さくし、それをGPUで拡大、高解像度処理する方が効率が良いという事も理解できるので、NVIDIAの方向性も確かに間違っていないのだが、より映像を滑らかに見せる意味ではフレーム生成をGPUにやらせて、人の目に見せるフレームレートを上げるというアプローチを採っているAMDの方向性も間違っていないものである。
AMFMは、もちろんこのフレーム生成技術の最先端を行くものなのだが、これの効果が恐ろしいほど高く、比較的性能の低いGPUでも上位のGPUに肉薄するフレームレートを魅せると、今話題になってきている。
しかもAMFMの凄いところは、何もAMD製のビデオカードにのみ効果があるわけではなく、他社製ビデオカードでも利用できるというところにある。ただAMD製ビデオカードの方が効果が高い、という側面があり、これならAMDのGPUを買っておけばいいんじゃない? 的な流れを生み出している。
…なぜ私がNVIDIA系にしなければならない時に、このような動きになるのだ?
もともとFluid Motionに拘っていた事実があるのに…と実にやるせない気持ちである。しかも…AMD製ビデオカードの方がコストメリットも高いのだから、困ったものである。
…何か、ホントに恵まれない状況ばかりに巻き込まれている気分である。

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ドライバ分離

Vegaアーキテクチャでしかできない事もあるのだが。

分離されるドライバ

AMDがPolarisおよびVegaアーキテクチャのドライバパッケージを通常のRadeonのドライバから分離し、クリティカルなアップデートのみを提供する形として統一ドライバから切り離す事を発表したようだ。
AMD曰く、このサポートはレガシーのカテゴリよりは手厚いものであり、ゲーマーは引き続きPolaris、VegaアーキテクチャのGPUでゲームを楽しむことができる、とする。

AMDとしては、現在の主力であるRDNAアーキテクチャに注力したいという事だと考えられ、従来のアーキテクチャはこれ以上ドライバを更新するつもりがない、という事の意思の表れとみられる。
個人的に、いままでもよく統合ドライバに含めていたな、と思う所もあり、これだけアーキテクチャが異なるドライバを一つにしておくという事そのものが足枷になっているのではないかと考えていたので、今回の発表そのものはあまり驚きではなかった。
ただ、APUでは昨年くらいまではVegaアーキテクチャのGPUを内蔵したAPUを流通させていたので、この動きそのものはもう少し後かとも思って板野だが、案外と早い展開であったと言える。
というか…統合ドライバの考え方そのものを変えた方が良いように思う。

気になるFluid Motion

私がAMDのVegaアーキテクチャに拘っていた最大の理由は、Fluid Motionと呼ばれる動画のフレーム生成機能がRDNA世代では使えなくなった事に起因する。
RDNA世代では、このFluid Motionという機能がオミットされてしまっていて、長い間使えない状況が続いていたが、先日のドライバでFluid Motion Flamesという、ゲームにおいてフレーム生成する機能は追加したが、動画におけるフレーム生成は実装されていない。
動画に対するフレーム生成は、現時点で唯一Fluid Motionという機能のみなのだが、この機能の為に現在もPolarisやVegaアーキテクチャのGPUを使用している人は一定数いそうである。
なんとか、新しい世代のGPUでも同じような機能を利用できるようにしないと、AMDはいつまでも開発リソースを分散させなければならない事になる。ま、そんなに気にせずにぶっちぎるという事もありうるわけだが、NVIDIAとのGPUとの重要な差別機能でもあるので、ここは重要視した方が良い、というのは当Blogでは過去にも言っていた事である。
新型が出たはいいがフルスペックじゃない
とりあえず、影響の出るデスクトップ製品は、Radeon RX 400, 500 series、Radeon RX Vega series、Ryzen 2000G, 3000G, 4000G, 5000Gになるので、影響範囲としては結構広い事になる。当然、私が所有するRadeon VIIもVegaアーキテクチャなので対象である。
これらが今後ドライバのアップデートが切り分けられ、安定ドライバでの動作が中心になる。
ま、いままでもドライバをアップデートしても影響なく動作していただけだと思われるので、使う側からすると、手間が減るだけ良いのかもしれない。

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Fluid Motion、復活はしたが…

私的にコレジャナイ感いっぱいの新Fluid Motionをどう考えるか?

AFMFと呼ばれる新型

AMDがRadeon要ドライバAdrenaline 23.30.01.02を公開した。
この新しいバージョンでは、フレーム補間技術である「AMD Fluid Motion Frames(AFMF)」のテクニカルプレビューが利用可能になっている。
AFMFは、対応ゲームタイトルの上で動作するフレーム補間技術で、ゲーム上でのフレームレートを向上挿せる機能になる。
AFMFはゲーム用なのがちょっと…このAFMFを有効化するには、そもそもゲームがこの技術に対応している必要があるだけでなく、ゲームグラフィックス設定でHDRと垂直同期を無効化し、フルスクリーンモードで動作させる必要があるという。
推奨されるフレームレート設定は、1440p以上のモニタで70fps以上、1080pで55fps以上となる。
なお、この機能を利用する事でゲーム中にラグが生じる可能性がある事から、遅延抑制機能である「Anti-Lag」を併用する事をAMDは推奨している。
まだまだプレビュー段階であるため、ソフトウェア的にも改良の余地があるようで、AMDは今後は全体的な滑らかさと画質の向上に取り組んで行くという。
ちなみに、このAFMFが利用出来るのは、Radeon RX 7000/6000シリーズで、RDNA2アーキテクチャ以降のRadeonに限定される。

期待していたのは…

私としては、AMD特有の技術であった、本家本元のFluid Motionの復活を期待していた。
元々のFluid Motionは、動画のフレームレートを補間するもので、例として秒間24フレームのアニメを違和感なく秒間60フレームに補間してくれる、そんな機能であった。このフレームレート補間の技術としては、マトモに動作しているのはFluid Motionだけという認識が私にはある。
しかも、このFluid Motionは、60フレームにするだけでなく、さらに上の72フレームにしたりするぐらいまで可能なところがあり、ローカルデータとして存在する動画をベースに、より滑らかで綺麗な動画を再生できる機能として、私には重宝していたのだが、これが使えるビデオカードがVegaアーキテクチャまでのRadeonに限定されていたので、この機能の復活をRDNAアーキテクチャ以降にも続けてほしかった。
NVIDIAは、RTX-VSRで解像度補間の技術を用意し、当初はブラウザなどで再生するストリーミング動画に対応という形だったが、同様の機能をローカル動画でも再生できるよう、有志がプラグインを作成している。
解像度向上もありがたいのだが、動画の動きの滑らかさを得るというのは、昨今の高リフレッシュレートを可能にしたモニタが増えた今、とても意義のある技術だと思っている。
NVIDIAもゲームであればDSLLという同じようにディープラーニング技術を利用したフレーム生成技術を持っているが、こちらもゲームに依存する形なので、今回のAFMFはまさに対DSLLといった技術と言えるかも知れない。
今回のAFMFに関して言えば、対DSLLと思われる機能なのでゲームだけに留まったのかもしれないが、前技術のFluid Motionがあるのだから、できればそちらにも力を入れてほしいと思っている。

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納得いかない…

適用されなかったものが適用されるという事実に愕然。

まさかのWindows HDRの適用

今年、私はメインPCの液晶モニタを更新した。
更新したモニタはDELLの「AW3821DW」で、このモニタは10bitカラーの表示が可能かつリフレッシュレートを120Hzに制限する事で10bitカラーを活かしたままにできるという、今の時点でも比較的優れた性能を持つウルトラワイドモニタである。
現時点で考え得る最適解と信じるG-Sync Ultimateのユニットを内蔵し、DisplayHDR 600認証も取得していて、液晶モニタとしてはハイエンドに属すると言っても良いモニタでもある。
だが、このモニタを使用する上で、一つだけ私の環境では不安要素があった。
それは私がメインPCで使用していたビデオカードがNVIDIA製ではなく、AMDのRadeon VIIだったという事。
当初、この環境でDELLの「AW3821DW」のモニタを接続したところ、WindowsにおけるHDRが未サポートと表示されてしまい、折角導入したモニタの性能を制限して使用する事になってしまった。
この経緯は当Blogでも記事にしたが、私の予想ではDELLの「AW3821DW」はハードウェアとしてG-Sync Ultimate認証機器を搭載している事から、AMDのビデオカードではHDR表示もできないのだろう、と予測した。
当時、何をやってもWindows上ではHDRが有効化されなかったため、結果から言うと諦めて、NVIDIA製ビデオカード「GeForce RTX 3070Ti」を追加購入するという結論に至った。
その事で、最終的にはHDRに対応させる事はできたワケだが、本日、とてもがっかりする出来事に出くわした。

できないって話じゃなかったの?

RTX 3070Tiを使用して無事10bitカラー表示&リフレッシュレート120Hz&HDR環境を入手した私は、結果的にFluid Motionを犠牲にした。
動画表示を滑らかにするAMD特有の技術で、私はコレがあるからAMD製ビデオカードを使用していたと言っても過言ではない機能なのだが、HDRの魅力には勝てず、結果Fluid Motionを切り捨てる形でイマドキの環境へ乗り換えたのだが、このRTX 3070Tiを次の新PCに搭載するため、現PCから取り外す必要がでた事をキッカケに、今のPCのビデオカードはRadeon VIIに戻す事にした。
Display Driver Uninstallerというツールを使って、NVIDIA製ビデオドライバを根底から削除し、その後物理的にビデオカードを入れ替えた後、再びAMDのRadeonドライバをインストールしたところ、とんでもない事が起きてしまった。
なんと…HDRが有効になったままなのである。
何かの間違いかと思い、設定のHDRをOFF(無効)にしてみたが、その後ちゃんと有効にもできるので、結論から言えばRadeon VIIでもDELLの「AW3821DW」はHDRをONに出来る、という事のようだ。
…ちょっと待ってよ(爆)
前回できなかったじゃん!
なんで今回は有効化できるんだよ? 意味がわからん!
と嘆いても事実は事実。
というわけで、表示的に有効になっているだけでなく、ちゃんとHDR表示が出来るのか、FF14を起動して確認してみた。
結論を言えば…ちゃんとHDR表示はされているようである。
ここまでで判った事は、私がRTX 3070Tiを購入したのは大凡ムダに近かったという事である。ま、当時で最新規格のビデオカードを購入した、という利点は確かにあるが、Fluid Motionを犠牲にしてまでG-Sync Ultimateに対応させる意味があったかは結構微妙である。

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Fluid Motionはこの先どうなる?

以前から気になっているので書いてみる。

余力あるGPUを有効活用

私は以前、GPUといえばGeForce、というぐらいNVIDIAの製品を使い続けてきた。
かつて、NVIDIAがライバルAMDにワットパフォーマンスで全く刃が立たなかった時代にすら、周りはみんなAMDへと流れたが、私は頑なにGeForce製品でPCを構成していた程、GeForce愛好家だった。
そんな私がRadeonを使い始めた最大の理由が「Fluid Motion」という機能にある。
GPUでもって、動画のフレームレートを補完し、より滑らかな動画再生を可能にするという機能は、単純にグラフィック処理だけをするGPUを、別の用途で有効活用するという、極めてありがたい機能である。
私は常日頃から、GPGPUという使い方も含めて、GPUというグラフィック処理をする演算器を別の演算に活用できればいいのに、と想い続けてきた。
特にCPU内蔵GPUに関しては、外付けGPUを使っている時には内蔵GPUは全く利用しないものになっているので、これを有効活用できないのか? とずっと思っていた。
結局、この内蔵GPUを全く別の用途で有効活用するという方法は実現していないが、少なくとも、余力を残しているGPUを通常のグラフィック処理以外に利用出来るというFluid Motionは、限りある演算能力を有効活用するという性能向上に大きく寄与する、素晴らしい機能だと思っている。
これがRadeonでは利用出来る。
その事実を確かに感じたとき、私はGeForceとの離別を決めた。
もっと早い段階でこの決断をしていれば良かったのだが、実際にはFluid Motionが発表され、かなり時間が経過した後に、Radeonへと転向したのである。

RDNA2では使えない

私がAMD製GPUをはじめて導入(過去ATI時代には一度使ったことはある)したのは、Radeon RX Vega64である。
Vega系アーキテクチャで、性能的には同時代のGeForceの後塵を拝した製品である。
だが、その高いGPGPU性能とFluid Motionが、私の背中を押した。
そして導入した後にFluid Motionを使ってみたところ、明らかに古い動画では効果が実感できた。確かにフレームレートは60まで上がり、滑らかに動画が表示されたのである。
GPUの有効活用の一端そして、その後、私はRadeon VIIが発売された後にはそちらに乗り換え、今現在もRadeon VIIを使っている。
この頃になるとVega系GPUを内蔵したAPUであっても、Radeon SettingというソフトウェアではFluid Motionが選べなくなるという事態になっていて、各所で対策が検討されているが、どうやらRadeon Settingでは設定できなくても、外部ツールである「Bluesky Frame Rate Converter」を使う事で利用はできるようである。
だが、外付けGPUであるRadeon RX 5800系などのRDNAアーキテクチャ以降のものは、このFluid Motionそのものに対応していない。最新のRDNA2アーキテクチャも同様である。
なので、私が今後Radeonを選ぶ意味があるのか? となると、かなり微妙な感じである。
実際問題、レイトレーシング機能だけを見れば、NVIDIA製GPUに軍配は上がるし、未だにNVIDIA有利なソフトウェアも多い。
Fluid Motionが使えないRadeonにどれだけの意味があるのか?
今まさにそれが問われているように思う。

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PCのYouTubeアプリ?

プログレッシブWebアプリ(PWA)によってブラウザなしで特定ブラウザサービスを使う。

ホントはブラウザと同じだから

Google傘下のYouTubeが、プログレッシブWebアプリ(PWA)に対応した。
デスクトップ版Google ChromeやMicrosoft Edgeで、アドレスバーにインストール可能なマークが表示されていれば、そのボタンからインストールが可能になる。もしマークが表示されていないようなら、アドレスバーの「+ボタン」から“www.youtube.com”をPWAとしてインストールできる。
PWA化によって便利になるか?このインストールによって、Webブラウザとは別のウィンドウで表示され、見た目としてローカルアプリケーションのように利用する事ができる。
このインストールの説明でも大凡わかると思うが、別にPWAは別アプリケーションになるわけではなく、単純にWebアプリを別の枠で表示しているにすぎない。
具体的に説明するとPWAはWebブラウザで利用しているWebアプリをPCやモバイル端末のOSに直接インストールできるようにする仕組みである。なのでブラウザとは別に独立したウィンドウで動作し、Windows10ではスタート画面やタスクバーのジャンプリストといったシェル機能との統合にも対応する。
PWAによってはオフラインモードやプッシュ通知をサポートするものもあり、ネイティブのデスクトップアプリのように使えるものもある。
今回のYouTube以外でいえばTwitterもPWAとして動作している。
繰り返すが、PWAはあくまでも中身はブラウザ上で動作するWebアプリと変わらない。見た目が変わっただけ、と言ってもいいぐらいのものだが、そこにシェル機能など別の機能と組み合わせる事ができるものである。

WebアプリのVideo設定

PWAの話が出たので、もう少しWebアプリの話を。
個人的な話なのだが、ブラウザで動画などを表示する際、動画再生のフィルタなどを指定したりするようにできないものか? と考える事がある。
というのは、最近では当たり前になっているが、動画処理をDirectXの処理としてGPUのハードウェアを利用して処理する事ができるのだが、それと同じようにAMDのFluid Motionをブラウザ動画の処理に利用出来ないか? と考える事があるのである。
Media Player Classicという動画プレーヤーソフトは、フィルタとしてFluid Motionを利用出来る機能がある。
これを提供してくれているのは、bluesky氏のサイトで公開されている「Bluesky Frame Rate Converter」というDirectShowフィルタなのだが、このフィルタを利用する事でFluid MotionというAMD製GPUを利用したフレーム補間を使った動画再生が可能だったりする。
Media Player Classic-BEという動画プレーヤーは、通常の動画ファイルだけでなく、URLを指定する事でそのURLにある動画を再生する事ができるため、Fluid Motionを利用したネット動画再生までできるハズ。…なぜ「ハズ」と記載したかというと、機能としては存在するが、動画サイトの仕様変更が良く行われる為、ストリーミング再生できると言い切れないからだ。なのでHPC-BEでのURL動画再生はオマケ機能と考えた方がよいだろう。
このMedia Player Classicのようなフィルタを指定する機能をPWAが持っていれば、Media Player Classicのような動画プレーヤーを使わずともFluid Motionが利用可能になるので、AMD製GPUを利用する者からすればかなり便利になるのだが…。
PWAが今後より発展し普及していく上では、そうした機能拡張は必須ではないかと思う。開発者の方は、そうした外部プラグインやフィルタの適用が可能になるような方法を考えて戴けると助かる。

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ノートPCの次は?

ノートPCを7年ぶりに更新し、MacBook Pro 13インチを導入したが、デスクトップPCに何もしなくてもよいという事ではない。依然としてウチのメインPCはWindows機であり、デスクトップでは処理能力も含めてハイエンドクラスを私個人としては欲している。

来年入れ替え予定?

現在メインPCとして使用しているPCのスペックは、CPUがIntel Core i7-8700Kで、6コア/12スレッドになる。導入した当時は、まだZenアーキテクチャが登場する前あたりの話だったため、IPCの高いIntel製コアを選択し、しかもまだマルチコア化が進む前だったので、6コア/12スレッドでも搭載コア数は多い方だった。
しかし、現在のCPUにおいて、6コアは既にミドルクラス以下ぐらいの立ち位置になっており、ハイエンドに分類されるには最低でも8コアはないとその仲間にならないぐらいになってきている。
現在の用途として考えても、6コアで困る事はあまりないといえばないのだが、パワーユーザー出身としては最低でも8コアは欲しい、というのが今の率直な感想である。
なので次に購入するメインPCは最低でも8コア/16スレッドのCPUを搭載したモデルを想定している。
ホントの事を言えば16コア/32スレッドが欲しいところだが、今の所Ryzen9 3950Xしか選択肢がなく、価格も10万円に届こうかという高額CPUであるため、導入は躊躇われる。
ただ、この選択肢はあくまでも現時点での想定なので、もしメインPCの入れ替えが来年と考えると、ひょっとしたらZen3アーキテクチャのコアが登場しているかもしれないので、そこでまた状況は変わるかも知れない。
そんなにハイエンド製品を選んでどうするのか? という疑問はあるかもしれないが、私の場合、今も昔も自分に納得のいく構成で検討する事を定めみたいに缶変えているところがあるので、マルチコアを選ぶ事に特段の理由はない。

そんな中でも気になるCPU

ハイエンドを目指したいと言いつつも、気になるCPUがある。それがRyzen APUとでも言うべきか、4000シリーズの“Renoir”である。Renoirは、RyzenでありながらVega系のGPUを内蔵したAMDのAPUである。
モノシリックダイの新世代Ryzen本来ならパフォーマンス面でみても私には引っかからない性能しか持ち得なかったAPUだが、今回のRenoirはちょっと違い、そのCPU性能はRyzen7 3700Xに匹敵する8コア/16スレッドAPUである。
Ryzen7 3700XとRenoirの違いとしては、シリコンダイがマルチダイかモノシリックダイかという事。3700Xはマルチダイなのでダイとダイとの間に通信のオーバーヘッドが存在するが、Renoirは単一のダイで全てが完結しているためオーバーヘッドが最小で済んでいる。これが影響してか、Renoirの方がキャッシュ容量は1/4に減らされているが、性能的には微々たる違いでしかないと考えられる。
他、Renoirは内蔵するPCIeが3.0という制約はあるものの、dGPU用の16レーンに加え、NVMe M.2 SSD接続用に4レーン、その他4レーンと24レーンのPCIeレーンが用意されているのも、従来のAPUと異なる所である。
GPU性能としてはVega系といっても新しいVega20アーキテクチャが搭載されており、上位の4750G(4700G)は8cuを搭載しており、内蔵GPUとしてはかなり強力なGPUが搭載されていると言える。
正直、重度の3Dゲームをやらなければこの性能でも十分過ぎる能力を持っていると言えるが、前述したようにパワーユーザー出身の私からすると、Renoirは気になる存在ではあるものの、これをメインにするかどうかは悩ましい。
おそらく、もしRenoirを選択したとしても、GPUは外付けにするのではないかと思う。
だったらRyzen7 3700Xでいいじゃないかという事になるが…マルチGPUをもっと活用できる時代がやってきて、GPGPU的な処理を内蔵GPUを利用して、グラフィック処理をdGPUで処理…といった事ができれば、APUはもっと活用できる幅が広がって面白いのだが…。
そういう未来はあるのだろうか?

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第4世代Ryzen APU

自作PCマニアとして無視できない存在。

内蔵GPUを持ちながら高い性能

AMDが7月21日に発表した新APUである、コードネーム“Renoir”は、APUにして初の8コア16スレッドを可能にしたAPUである。
また組み合わされるGPUは、Vegaシリーズといっても、現在最新のVega20アーキテクチャのコアを採用しているので、従来のAPUよりもGPU能力でも高いという。それでいて、TDPが65wという低さ。
普通に考えれば、どうしてこの性能になるのか? と言いたくなる性能なのだが、その中身を一つ一つ追っていくと、ああ、なるほど、と思えてくるから不思議である。
最上位版であるRyzen7 4700Gを筆頭に、6コア12スレッドのRyzen5 4600G、4コア8スレッドのRyzen3 4300GとTDP 65wモデルが3モデル、クロックの調整で若干性能を落としてTDP 35w化した、Ryzen7 4700GE、Ryzen5 4600GE、Ryzen3 4300GEと3モデルが加わり、Ryzen APUだけで6モデルが投入される。
特に最上位のRyzen7 4700Gは、デスクトップ版のRyzen7 3700Xと同等のCPUスペックを持ちながら(搭載されるL3キャッシュ量は少ない)、Vega8のGPUを搭載するので、ビデオカードを外付けで用意するのはちょっと…と思っていた人からすれば、ようやくIntel製品と互角以上に使えるAPUが登場した、と言える。
扱いやすく高い性能のAPUちなみに、Ryzen7 4700GとRyzen7 3700XのCPU能力を比較すると、シングルスレッドではほぼ同等、マルチスレッドで3700Xの方が11.5%ほど有利という結果らしい。
この性能の違いは、3700XがL3キャッシュを32MB搭載しているのに対し、4700Gは8MBとなっているためである。
このように、実は第3世代Ryzenである“Matisse”と、第4世代APUである“Renoir”は、その仕様にかなり違いがある、と言える。

同じようで違う

RenoirはGPUを搭載している事で、Matisseとは結構な違いが存在する。
まず基本的な違いという意味で、製造上での違いがある。それは、Matisseはマルチダイなのに対し、Renoirはモノリシック、つまり1つのダイに全てのユニットが載っているという事である。この事で考えられるのは、Renoirの方がメモリレイテンシが小さいだろう、という事である。マルチダイだと、ダイ間の通信でレイテンシが少なからず大きくなってしまう。GPUを載せているRenoirは、GPUで使用するメモリアクセスの速度を稼ぐ必要から、モノリシック構成を執ったものと考えられる。
また、前述したようにL3キャッシュ量がMatisseは基本32MBとなっているが、Renoirは8MBと25%になっている。これはダイサイズを縮小する必要があったと考えられる。
もう一つ大きな違いは、MatisseがPCIeのバージョンが4.0に対し、Renoirは3.0止まりだという事。接続するデバイス間の速度に差が出てくる事が予想されるが…ま、現時点では大きな差にはならないと考えられる。
そしてこれが一番大きな違いだが、MatisseにはGPUが存在しないがRenoirはVega20アーキテクチャのGPUユニットが搭載されている、という事である。この事によってAPU単体でビデオ出力ができる、というだけでなく、動画コーデックの復号化と符号化が可能になっている。
性能でいうところの違いは大凡こんな感じで、これ以外は3700Xも4700Gもほぼ同一である(細かい仕様で違いがある部分もある)。
そしてコレが重要なのだが、コストは今の所4700Gの方が安い、という事である。
この性能の違いが許容できる人ならば、3700Xよりも4700Gを選ぶ方がメリットが大きいのではないかとすら思える。

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Navi2あるいはBig Navi

コンシューマゲーム機よりも先にPC向けが登場する?

9~10月に登場か?

AMDの次期GPUとなるNavi2と呼ばれる、RDNA2アーキテクチャを採用したGPUは、かなり前からPlayStation5やXbox SeriesXのAPUにも採用されると言われてきた。
なので、製造タイミングなどを考えた時、私はPC向けのRDNA2製品はコンシューマ機が登場してからラインナップを揃えてくると思っていたのだが、どうもそうではないようだ。
実際には、前述2種のコンシューマ機は、2020年のホリデーシーズンに登場すると言われているので、私的にはPC市場へのGPU投入は来年ぐらいからだと思っていた。
しかし実際にはホリデーシーズンに発売されるコンシューマ機よりも早い時期に、Big Naviと呼ばれるエンスージアスト達が選びそうな製品の投入が9~10月ごろになるだろう、という見方が強いようで、そうなれば夏過ぎにはPC市場ではハイエンドのRadeon製品が登場しそうである。
NVIDIAのAmpereと真っ向勝負時にNavi2と呼ばれたり、時にBig Naviと呼ばれるので、どれが正式なものなのかもよく分からない状況ではあるが、これら2つの呼び方は同じ製品群を指しているらしい。
価格的に幾らぐらいになるのかも見えていないが、少なくとも過去のNavi10やVega20よりも規模が大きいと言われていて、当然その分高性能だとも言われている。
また、RDNA2は全方位に渡って展開されるアーキテクチャなので、メインストリーム向けからエンスージアスト向けまで製品が登場する予定のようだが、一番最初に投入されるのはエンスージアスト向けだろう、との事である。
この展開の仕方は、かつてのRDNAアーキテクチャの時とは異なるパターンだが、そもそもRDNAアーキテクチャの時には、本当の意味でのハイエンド製品は登場していなかったので、RDNA2からが本気のシリーズ展開、と考えているのかも知れない。

気になる機能

さて、RDNA2アーキテクチャの製品が投入されるとなると、私からすると一番気になるのが「Fluid Motion」の可否になる。
正直、RDNA2でレイトレーシングに対応するよりも、Fluid Motionに対応して欲しいと私としては思うのだが、今以てRDNAアーキテクチャ製品でFluid Motionが非対応なところを見ると、可能性は相当に薄いように思えてならない。
以前にも当Blogで書いた事があるが、AMDの新ドライバ等を作っている部門は、ユーザーからの要望が多い機能から対応しているという。なので、全世界的にはFluid Motionの実装要望はあまり多くないのかも知れない。
ただ、当Blogに訪れる人の中には、Fluid Motionを検索して訪れている人が多いという事もわかっている。あまり声を大きく出してはいないが、対応して欲しい、と要望している人は相当数いるだろうという予測はある。
なので、AMD側がFluid Motionに対応してくれれば、NVIDIA製品への対抗馬としては一つ武器を持つ事になるので、私としてはぜひ実装して欲しいと思っているのだが…。
ちなみに現時点でFluid Motionに対応したコンシューマ向けビデオカードの最高峰はRadeon VIIである。Radeon Pro VIIも恐らくは対応しているとは思うが、そもそもRadeon Pro VIIはコンシューマ向けではないので、具体的なところは不明である。
ただ、Vegaアーキテクチャなので、従来のFluid Motion機能がそのまま動く可能性はある。
また、APUに関して言うと、コードネーム「 Renoir」のAPU、つまりRyzen4000Gシリーズであれば、とりあえずFluid Motionは動作すると考えられる。
但し、APUでのFluid Motion対応は、正規の対応方法では対応できないようなので、Bluesky Frame Rate Converter(https://bluesky-soft.com/BlueskyFRC.html)というツールを使って半ば強制的に対応させる必要があり、その他にもいろいろ試行錯誤する必要があるようである。
AMDからしてみれば、今はもう使われない技術と思って制限をかけ始めたのかも知れないが、この機能があるからRadeonを選んでいる、という人が一定数いるのも事実なので、NVIDIAではやらないこの機能をぜひとも注力して実装して欲しいものである。

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Fluid Motionは残っていた

恐る恐るAdrenaline 2020へとアップデート。

再起動が不要に

先日、AMDがGPUであるRadeonのドライバ統合環境アプリケーション「Radeon Software」を2020年版にアップデートしたという記事を書いたが、私はまだ導入していなかった。
いずれ導入しなければならないだろう、とは思っていたものの、一つだけ懸念していた事があったためである。
それは機能の一つである「Fluid Motion」がなくなってしまっているかも知れない」と考えた為である。
「Fluid Motion」に関しては、当Blogでは何度も記事にしてきたので、機能そのものの説明は省略するが、動画をスムーズにするためGPUで補完フレームを生成して60fpsにする機能である。
最新のRadeon RX 5700シリーズ以降はこの「Fluid Motion」が使えなくなっている事から、機能的にソフトウェアから削除されてしまう可能性を考えたのである。
だが、この新しい「Radeon Software Adrenaline 2020 Edition」に移行しないと、最新のドライバ環境でGPUを稼働させる事はできないので、しばらくの間、アップデートしても「Fluid Motion」が残るのかを他に試した人が情報公開してくれないかなぁ…と期待して待っていたのである。
ま、検索しても全く出てこなかったワケだが(爆)
多分、他の人はそこまできにしてないんだろうなw
で、もたもたしていたら、さらにAdrenaline2020ソフトがバージョンアップした、という情報が出たので、もうやむを得ない、と私自らが試す事にした。
大型アップデートになるので、段階として以前のバージョンである「19.12.2」を先にインストールして、その後に今回の「19.12.3」をインストールするが、以前まであった再起動という手間がなくなっている。実際には再起動した方がよいのだろうが、とりあえずアップーデート時に再起動を必要とする流れはなくなったようである。
だが、入れてみてこれまたビックリ。
ユーザーインターフェースが大きく変わっていたのである。

Fluid Motion、みつけた

ワケも分からず、とりあえず最新の「19.12.3」にバージョンを引き上げたが、まずもってドコに何の機能があるのか、全くわからない。
いや、わからないワケではないのだが、今までとは手順がまるで異なるのである。
大枠の設定として「Gaming」「e-Sports」「標準」というのがあるのだが、とりあえず「Gaming」を選んでおいた。
だが、これでもちろん設定は終わらせない。画面左上には「ホーム」「ゲーム」「ストリーミング」「パフォーマンス」という大きなメニューがあり「ホーム」では全体の情報が表示される。
「ゲーム」では、インストールされているゲームの個別設定が出来る様だが、一応リンクとしてグローバルグラフィックの設定への入口もある。ストリーミングでは、Radeonを使ったゲームのストリーミングを支援する機能が並び、「パフォーマンス」では現在のGPU稼働状況が表示される。
こうした「ゲーム」「ストリーミング」「パフォーマンス」の下には小さなメニューがそれぞれ並ぶので例えば「パフォーマンス」の小メニュー内には「チューニング」というのがあって、電圧の変更などはこういうところで出来るようになっている。
が、これらのメニューから「Fluid Motion」が見つからない。
消されたか? と思ったりもしたが、もっと違う設定が画面右上の歯車アイコン「設定」からできる事に気付いた。
この「設定」から入ると、小メニューが「システム」「グラフィックス」「ディスプレイ」「ビデオ」「ホットキー」「アカウント」「デバイス」「全般」と並ぶ。
以前のRadeon Settingに慣れた人であれば、こちらのメニューの方がわかりやすいかも知れない。
で、そこの「ビデオ」内に「Fluid Motion」がある事を確認した。
とりあえず残ってた…(画像クリックでオリジナルサイズの画像を表示)
消えてなくてよかった…。

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