999ドルという価格で勝負するという事か?
Radeon RX 7000シリーズ
AMDが新しいアーキテクチャのGPUを発表した。RDNA3で構成されたRadeon RX 7900 XTXとRadeon RX 7900 XTの2モデルで、それぞれ価格は999ドルと899ドルになる。
1499ドルというNVIDIAのGeForce RTX 4090と比較して、価格は思い切り安いが、性能はどうなのか? というと、ソノ手の技術的なところはTech系サイトに譲るとして、私なりに今回のRDNA3に関して考えるところを書いていきたい。
今回のRDNA3の最大の特徴は、GPUで初めてチップレットを使用したという事。GPUの中にGraphic Compute Die(GCD)とMemory Cache Die(MCD)の2種類の半導体を封じ込めていて、RDNA3はGCDを1つ、MCDを最大6つ搭載している。
GCDは5nmで、MCDは6nmで製造されているため、価格的にも安く出来るというメリットが生まれ、それぞれのチップを個別に用意する事で、半導体の歩留りも大きく向上させる事ができる事から、価格を安くできたのだろうと考えられる。
また、MCDを6つ搭載しているが、これらはすべて64bitバスで接続されているので、メモリバスがその6倍、つまり384bitと前モデルよりも広帯域でメモリアクセスが可能になっている。
またAMDによるとRDNA2の前モデルに対して54%の性能向上を果たしているとしているが、これは1つのCompute Unitに内蔵されているStreaming Processorは、前モデルよりも2倍量搭載されている事によるもののようだ。
また新たに2つのAIアクセラレータと1つのレイトレーシングアクセラレータがGPU内に内蔵されており、これでNVIDIAのRTXシリーズにまた性能的に一歩近づいた。今の所AIアクセラレータが何に使われたりするのかという事は不明だが、NVIDIAのRTXシリーズでの使われ方に近い形で使われていくことになるだろうと予想される。
NVIDIAは超えられない
このように、大きく前世代より進化したRDNA3だが、それでもNVIDIAのGeForce RTX 4090を超えたとは言えないと考えられる。
というのは、Radeon RX 7900 XTXでもその消費電力は355Wと400Wを超えるRTX 4090よりもずっと省電力なモデルになっている。この事から考えて、単純にワットパフォーマンスが優れているから…と考えるのは早計だ。もちろんRadeonの方がワットパフォーマンスは高いと考えられるが、この消費電力の差がそのまま性能に跳ね返っている可能性は高い。
実際、イマドキの半導体は大電力を消費して大きな発熱を出し、それでパワーを稼いでいる。もちろんそれに効率というものが掛け合わされるのだが、その流れに大きな違いは無い。
なので450W級のRTX 4090と355Wの7900XTXなら、どう考えてもRTX 4090の方が処理能力は高くなる。これは避けて通れない事実と見て良いだろう。
ただ、これを購入して使用する側として考えるとどうだろうか?
30万近いGPUと20万円しないGPU。しかしその性能差には価格差ほどの差がないとしたら?
つまり、AMDの回答はココにある。
超高額になったNVIDIAに対してのAMDの回答が今回のRadeon RX 7000シリーズなのである。
クリエイター向けPCとして構成してあるもので、プラットフォームはAMD製CPUで組まれている。上位から、Ryzen9 7900Xを採用した「WA9A-G224/XB」とRyzen7 7700Xを採用した「WA7A-F224/XB」、Ryzen5 7600Xを採用した「WA5A-E224/XB」で、標準構成時の価格は上位から30万9,800円、28万4,800円、25万4,800円となっている。
この価格でGPU抑え気味というから恐ろしい。もしGPUにそこそこのものを組み合わせると、プラス10万円ほどかかると考えるべきだろう。
というのは、PCは大凡4の倍数で構成されるものが多いので、8コアとか16スレッドという響きは、構成単位としては決まりが良く、美しく感じられたのである。
だが、今の所第13世代CoreにしてもRyzen 7000シリーズにしても、マザーボード側のUEFI設定を絞り込んで、供給電力を調整してやらないと鎮まった状況でCPUを運用できないので、万が一マザーボードの設定が吹っ飛んでしまった場合、CPUが爆熱動作する可能性があると問題なので、結局冷却能力はそれに見合ったものを装着しておかねばならない。
これならDaVinci Resolve用と割り切る必要も無く、また他のツールを使用する時にも利用する事が出来る事から、もっと汎用的に使っていける便利ツールといえる。
最近のCPUは、消費電力であれ、発熱量であれ、リミッターを設け、そのリミッターにひっかける感じでサーマルスロットリングを働かせながらハードウェアを守り、ギリギリのところで性能を出して行く…そんな運用方法が採られはじめた。
同じ名前で紛らわしいという事は最初からわかっていた事で、おそらく当のNVIDIAも判っていたはずである。にもかかわらず、NVIDIAは発表時にRTX 4080が2種発売されると発表したワケだが、これをどう受け止めるべきか?
コア数が増えているのだからコアあたりの価格で見るのが妥当、と言われるかもしれないが、従来はグレードで価格が推移してきていたところがあるので、半導体不足を経験した後ではそういった考え方からして変わってしまった、と捉えるしかないのかもしれない。
NVIDIAがRTX 4090を発売した。

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