本日から予約開始となるはずだったX68000Zだが、詳細発表も延期となった。
ある意味予想どおり
瑞起が発売を予定しているX68000Zだが、当初は10月8日にその詳細を発表し、予約に関しても同サイトで開始する、と当初は発表していた。
で、その10月8日の本日、その瑞起から「X68000 Z LIMITED EDITION」の詳細発表と予約開始を延期する、と発表が行われた。
X68000 Zに関するお知らせです。
明日10/8に予定しておりました詳細発表と予約開始を延期することに致しました。楽しみにされていた皆様、申し訳ありません。
詳しくはホームページをご確認ください。#x68000 #68の日 https://t.co/Nx1qrObkfD pic.twitter.com/E89cWNcRYo— 株式会社 瑞起(ZUIKI Inc.) (@ZUIKIInc) October 7, 2022
延期の理由としては「よりご満足いただける製品作りを目指すため」との事だが、万全な準備が整い次第、改めて瑞起ホームページ及び公式Twitterで情報発信されるようである。
正直言うと、私は今回の延期は当初からあり得る話と考えていたところがある。
もちろん、それを最初から公言していたわけではないので、後出しじゃんけんのような発言である事は否めないが、私が思うに、予想以上の期待がかかった事で、中途半端な製品で世に出すことができなくなった、というのが事の真相ではないかと思っている。
また、収録するゲームのライセンスの問題もあるのかもしれない。おそらく、普通にプログラミングができるものというスタイルで発売してしまうと、ゲームを期待していた人に応える事はできず、全体の販売台数に大きく響く可能性もある。そう考えれば、収録タイトルを一定数まで引き上げる必要もあるだろうし、全体のブラッシュアップも氏泣けばならないとなると、とても年内発売は厳しい、と判断してもおかしくはない。
あのマンハッタンシェイプの影響力を甘く見ていた…とまでは言わないが、令和の今の世になっても、あの先進的なスタイルの存在感は大きかった、という事である。
HACKER’S EDITION
瑞起が、開発中のZ68000Zのモニタリング参加者を募集するという。
モニター参加者に自由に使ってもらい、不具合や改善案を募集する、という、ゲームでいうならオープンβ的な試みであるが、中々にして面白い手法である。
もっとも、これに参加するにあたって、何かしらの機密情報保持契約が結ばれる事になるだろうと思うが、その契約をしてでもテストしたいと思う人は多いのではないかと思う。
最終的にどれぐらいの枠でモニターを募集するのか? など詳細はまだ不明であり、後日、瑞起ホームページ及び公式Twitterでお知らせが行われるようだ。
このモニター参加によって、Z68000Zがどこまで出来るものなのかは解る事になるとは思うが、同時にそれらが見えた段階でモニター達の間で、価格的にいくらぐらいか? という情報が漏れ出すような気がする。
機密保持契約を結んだとしても、ある程度の情報リークは起こり得る事と思う。それを考慮してもモニターを募集したい、と瑞起が考える辺り、ユーザー視点の製品にすべきと判断した事は評価に値する。
これで価格が判らなくなった
さて、今回のモニター募集が行われた事で、私としては価格に関して全く読めなくなったと思っている。
というのは、開発期間が少なくとも延びる事は間違いないので、それに係る開発費の増額は避けられない。それを製品単価に載せるというのは、ある意味真っ当な事でもあるので、私自身は今回の発売延期に伴い、価格に関して見直しが入るのではないかと予想している。
ただ、売れる価格にしなければ意味がないというのも事実なので、今回の開発費の増額がどこまで製品単価に影響を与えるかは、結局製品を販売していく営業の力量にも多分に影響されるだろう。
価格は、X68000Zで出来る事にもよるが、もしhuman68Kが何かしらの形で動作し、その上でプログラミングなどが可能、つまりPCとしての用途を持たせるものだとして、それにX68Kのゲームライセンスを幾分か加え、4万円弱ではないかと予想している。
その価格に今回の開発費増額分が載るかどうか、というのが私の感覚である。
実際はどうかはわからないが、過去に発売されたミニPCのPC-8001mkIIミニの価格が3万円弱だった事を考えると、X68000Zはそれよりは高いかな、と考えてしまう。
今回の延期で、その価格の発表も延期されたワケだが、比較的欲しい人に届きやすい価格になってくれる事を期待したい。
X68000Z 公式サイト
https://zuiki.co.jp/x68000z/