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レンズという魔物

一眼デジカメにハマると、誰もがハマってしまう事かもしれない。

あのレンズもこのレンズも欲しい

レンズ交換式カメラを持つと、手持ちにあるレンズを増やしたくなるのはおそらく誰もが思うことではないかと思う。
レンズを変えれば、いつもと違った画角の写真が撮れるし、その事で幅も広がる。
面白い写真が撮れるようになると、また違った画角を求めて新しいレンズが欲しくなる。
まさにこの繰り返しである。
私ももちろんそう思っているのだが、レンズは決して安くはない。
私が持つマイクロフォーサーズ規格は、比較的レンズが小さくて済むという利点があるものの、それでも1本数万円はするし、良い物になると十数万にもなる。
これがフルサイズ35mm用のレンズなら、それこそ数十万という価格のレンズにまでなってしまうのだが、そんなものをおいそれと買い足す事など、普通の人には出来ようはずもない。
しかし、写真を趣味にするという事は、そうした無理な価格のレンズに果敢に挑戦する事を時には意味する事となり、決して安い趣味に留まらない事になってしまう。
時に人はこの現象を「レンズ沼にハマる」という言い方をする。
その沼に、私も一度はハマりかけた。

プロの技を見よ

だが、この沼にハマり込むパターンは、大きく分けて2種類ある。
一つはレンズを使い倒してからハマる人。
こういうパターンの場合は、ある意味健全であり、本当に写真を趣味にして楽しんでいるパターンでもある。あとは経済的な問題さえクリアになれば、ハマっても何ら問題はないとさえ言える。
だが、もう一つのパターンは実によろしくない。
ロクに手持ちのレンズを使い倒していないのに、とにかく幅を広げたいとの理由から新しいレンズが欲しい、となるパターンである。残念ながら…私もこのケースと言えるだろう。
そんな私と同じケースの人にとって、実に良いアドバイスとなる動画を見つける事ができた。

これは昨年開催された、CP+2014のシグマブースで行われた塩澤 一洋氏の「レンズ沼にハマらない写真術」というトークイベントである。
この動画を観るとわかるが、35mm/F1.4のみで撮影したとは思えないぐらい幅広いバリエーションの写真を塩澤氏は撮影している。
プロだから…という言い方もできるが、プロであっても同じ機材で写真を撮っている事に違いはなく、また動画内に出てきた写真が特にスタジオ撮影ではなく、撮影条件が普通の状況だと考えれば、プロだろうとアマチュアだろうと同じだと言える。

3つの心得

この動画内で塩澤氏は3つの事を挙げている。
一つ目は自分の中に原則レンズを作る事である。
これは自分の中に一つの基準を作り、その基準を徹底して追い込むことで自分のものとする、という事である。
自分の得意技を一つ持つ事と同じ意味であり、その条件下であれば変化があったとしても何が変わったか、という事が瞬時に手に取るようにわかるようなる。だから、即座に変化に対応できるようになる、という事でもある。
二つ目は原則レンズで一万枚撮影する事。
要するに原則レンズを自分のものにするために、ひたすら撮り続けるという事である。
ある意味、一つ目と同じ事を言っているようでもあるが、ここで重要なのは数をとにかく稼ぐという事。徹底して使い込む事で、そのレンズで何が出来て何が出来ないか? という事を体で理解するという事である。
…手口が体育会系っぽい感じがするが、この反復行動は体育会系にのみ存在するわけではなく、あらゆる事に共通した事と言える。
三つ目は一つ目と二つ目を超えた先でようやく応用レンズに進むという事である。
二つ目の行動で、原則レンズでは出来ない事を理解できれば、その出来ない事をカバーできる別レンズに進み、また反復行動を繰り返し、自分のモノにしていく、という事である。

こうして考えると、プロですらセンスとかそういう事ではなく、ひたすら数を熟し、自らに刻み込んでいく行動を繰り返す事でプロになっていく、という事ではないかと思う。
何事にも「素振り」は必要だという事だ。

レンズ沼にハマる前に

そう考えると、今の私はまず手持ちのレンズから自分の基準になる原則レンズを見つける事になる。
私が持つレンズは、12-40mm F2.8、25mm F1.4、40-150mm F4.0~5.6、35mm F2.4の4本である。
この中では35mmはマニュアルであるため今の所除外する事になるが、単焦点が1本しかないのが気になる所。
というのは、基準にする以上は単焦点が理想という事になるわけだ。ズームレンズだと、どうしても焦点距離を変えて撮影に対応してしまうからだ。
まぁ、それでも35mm判換算で50mmになるLeicaの25mm F1.4のレンズがあれば、これを原則レンズにする、というのも悪い話ではない。
…でもこのレンズ、マニュアルでピント合わせができないという問題があるのだが。

写真を趣味にしようが、何か別のものを趣味にしようが、全てはやはり自分の中に基準を作ること、という鉄則があって初めて上達する、という事に違いはなさそうである。
レンズ沼にハマる前に、そうした自分の原点に還る事がやはりとても重要、という事なのだろう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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4 Responses

  1. ruser より:

    レンズ沼のただ中にいる私ですが、典型的な後者のハマり方してますw

    目的が明確なものも中にはありますが、もっと広角が…明るさが…撮影倍率が…解像度が…と求め始めたら、使い込む前に買ってしまっていたわけです。
    手持ちのレンズで色々と撮影して楽しむのと、そのレンズの味を知る事が必要だと思ってはいるものの、物欲に負けてフラフラと手を出してしまったわけですね。

    先日買ったオールドレンズでひとまずは物欲が収まったものの、いつ再発するか分かりませぬw

    基本的な画角のレンズはあるので、後は使い込んで行くだけです!
    …だけなはずw

    私が多用する画角(35mm版換算)は中望遠。
    75mm~100mm位が多いです。
    次点は50mm付近の標準。
    続いて20mm~35mmの広角と言った感じです。
    広角は好きなんですが、ボディの素子がm4/3とAPS-Cなので、広角の本数が少ないと言うのが理由の一つ。
    被写体としてペットが多いので、ある程度離れた場所から撮りたいと言うのと、目に付いたものに寄って切り取る様な写真が好みなので。
    うーん、基準となるレンズか…難しいなぁ。
    恐らくは35mmか50mmレンズかな?
    APS-Cでは換算43mmと75mmになるし、m4/3では70mmと100mmになるので、使い勝手が良くて。
    一本に絞るのは難しそうだけど、今ならFlektogonとUltronが有力候補ですかね。
    …どっちもMFのオールドレンズですがw

    • アバター画像 武上 より:

      MFを原則レンズにすると、被写体がほぼ確実に固定物になってしまう恐れがあるため、私は原則レンズからMFレンズを外しました。

      構図は良いとしてもまず動体に対してピントを合わせる事から始めないと良い画にならないと思いますし、ピントが合っていないとどんなに構図が良くても及第点の画にならないので…。
      それでもMFレンズの方が良い、という人もいるだしょうから、そこは人それぞれで良いのでしょう。

      ただ、るーさんの場合はまず原則カメラを決めるところから始めないといけないのかも。
      2台持ちはそこから決めないと自分の中に原則ができない可能性がありますよ?

  2. 関西の人 より:

    沼?カイジかな?w

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