予測どおりになってきた

 ワーナー・ホーム・ビデオが、HDパッケージソフトをBlu-ray Discのみに一本化すると発表した。
 この発表が業界に与える影響はとてつもなく大きいと思う。
 何しろ、北米でHD DVDタイトルの約半分を供給しているのがワーナーであり、ディズニーと正面切って張り合っていたのがワーナーだからだ。
 だが言うまでもなく、コンテンツ資産や公開される映画本数などは他スタジオをワーナーが圧倒している。
 そのワーナーがBlu-ray Diskへの一本化を推進してくるとなると、次世代DVD戦争の行く末はかなりBlu-ray Diskが優勢になったと見て間違いない。
 いや、もうこの争いも終わるかもしれない。


 HD DVDの東芝としては頭の痛い話である。
 当初、ワーナー・ブラザーズ・ホームエンターテイメントグループ社長はHD DVDがいずれBlu-ray Diskの売り上げを超えると言っていた。昨年1月、つまりちょうど一年前の話である。
 しかし、2007年に入り北米でもHDパッケージソフト売り上げのうち2/3をBlu-ray Diskが占めるようになり、元々Blu-ray Diskの売り上げが大きい欧州と日本を含めて考えると、Blu-ray Diskへとシフトした方がより大きい利益につながると判断したのかもしれない。
 東芝をはじめとしたHD DVD陣営からすれば大黒柱を失う事になるのだが、消費者側からすれば、この一本化は非常にありがたい結果と言える。
 ただ…ドライブ供給メーカーにはぜひHD DVDの読み込みに対応したドライブの製造は続けてもらいたいものである。
 劣勢とはいえ、HD DVDのタイトルはあるわけで、その為に専用機材が必要…なんて状況はナンセンスだ。
 あと…バンダイビジュアルも早い内にBlu-ray Disk陣営に来るように。
 多分、その方が暖かく迎えてくれるだろうから(笑)
 私がHD DVDよりもBlu-ray Diskの方に肩入れしていたのは、Blu-ray Diskの方が技術的にも先取りしていたし、普及して欲しいと願っていたからだ。
 ようやく私のその願望&予測が当たりそうな雰囲気。
 このままBlu-ray Diskの独走が始まるかどうか、こうご期待である。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Share
アバター画像

武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

You may also like...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントは承認待ちです。表示されるまでしばらく時間がかかるかもしれません。

Desktop Version | Switch To Mobile Version