ナナオから低価格WUXGA

 ディスプレイメーカーとして最近はナリを潜めてしまったナナオだが、一応高品質に関してはそれなりの基準を保っているとは思う。
 そんなナナオから、低価格なWUXGAモニターが発売となった。
 FlexScan S2242W-Hが解像度が1,920×1,200ドット(WUXGA)で、FlexScan S2232W-Eは解像度が1,680×1,050ドット(WSXGA+)の22型ワイド液晶ディスプレイだが、直販価格はそれぞれ69,800円、62,800円となる。
 詳しい情報は以下へ。
製品情報
http://www.eizo.co.jp/products/lcd/s2242wh/
http://www.eizo.co.jp/products/lcd/s2232we/
 この2機種、直販価格の差はわずか7,000円である。
 この7,000円で解像度が変わってしまうのだから、私的にはS2242W-Hが断然お得という事になるが、文字が小さくなって読みにくいのはダメという人ならS2232W-Eが最適という事になる。
 公式ではパネルはVA方式となっている。
 つまりVAであってもこの価格帯に落ちてきたという事だが、おそらくナナオ製なのでパネルはSamsungのS-PVAパネルではないかと思われる。


 S-PVAパネルはキラキラノイズ(レインボーノイズ)で目が疲れやすいという問題があると言われている。もちろん人によって感じ方が違うため、気にならないという人もいるだろうが、私がアキバでS-PVAパネルを見てきたときはちょっとキツイかな…と感じた事がある。
 私はそれが原因で三菱のMDT242WG-SBを選択したわけだが、価格的に直販で7万円以下で買えるならS-PVAパネルでもアリかもしれない。
 実際使ってみないとわからない事も多いと思うため、S-PVAパネルは実機を見た方がいいと思う。
 その見方も注意が必要で、遠くから眺めているだけだとレインボーノイズは分からないかもしれない。
 液晶テレビでS-PVAパネルはあまり問題になっていないのは、偏に見る距離が遠いからだ。モニターとして使う場合は目とパネルの距離はテレビよりも近いため、実機を見てレインボーノイズを確認する場合はモニターにかなり近づいてしばらく凝視した方がいいだろう。
 それと、パネルスペックは新しい方がいいというのも事実で、このS2242W-H、S2232W-E共に10bitルックアップテーブルからの1,677万色表示、コントラスト比が1,200:1、NTSC比92%/Adobe RGBカバー率95%の広色域パネルとなっている。
 丁度、以前12万円前後のスペックがこの価格帯に降りてきたという感じである。
 個人的にはS-PVAパネルは避けたいところだが、コスト的には魅力ある製品だと思う。
 あとは使い方と感じ方次第である。
 今までコスト的にちょっと…と思っていた人はとりあえず実機確認してみよう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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