大容量時代がまた推進

 私が今のPCを組んだ時は1TBのHDDがまだ高価な時だった。
 なので私は500GBのHDDを2基、RAID 0のストライピングで1GBとして使用し、容量的に1GBを実現した。
 そしてその約半年後、1TBのHDDは普通に1万円台になり、困難だった入手性もかなり改善された。
 そしてつい半年前、私は1.5TBのHDDを買うかどうしようか迷い、結局1TBのHDDを2基購入した。まだ1.5TBがちょっと高かったという事と、おそらくそう遠くないウチに2TBのHDDが出てくるだろうという読みから迷ったのである。
 たしかにその後2TBのHDDが発売された。
 しかし、その価格が3万円弱という価格だったため、手が出るにはまだ時間がかかると思った。
 その2TBが、とうとう2万円を切ったという。

 これはそのWestern Digital製2TBのHDD“WD20EADS”の中身である。


 PCを自作している人の殆どは、大体のHDDの構造を知っていると思う。
 アルミ製の円盤に磁性体が吹き付けられており、その円盤を高速回転させ、磁性体ヘッドが接触せずにデータのやりとりをする。それがHDDの基本的構造である。
 この磁性体のついた円盤の枚数で容量が決まるわけだが、当然、単体の円盤の密度によっても変わる。2TBのHDDは、この円盤1枚が500GBプラッタで、それが4枚搭載されて2TBを構成している。
 この“WD20EADS”はWD Caviar Greenグループに属する製品で、性能よりも低消費電力・低発熱をウリにした製品。なので回転数も5,400rpmであり、一般的高速ドライブである7,200rpm製品より遅い。
 ただ、さすがに2TBの容量となると、そのデータ密度から5,400rpmであってもかなりのデータ転送速度である事は間違いがない。高密度であればあるほど、1回転で得られるデータ量は多くなるからだ。
 なので一般的な使用で言えば、何ら問題がない。これで問題があると言い切る人は相当なパワーユーザーだろうと思う。
 ようやく2万円を切ったという事は、年末くらいに15,000円台に行くか行かないかぐらいになるのではないかと予測する。
 ただ、2TBを超える容量のHDDが登場しにくい事から、値下がり変動率は低いだろうから、3ヶ月くらいでは価格は変わらないかもしれない。
 ただ、7ヶ月前の2009年2月に34,000円くらいだったものが、今2万円くらいなワケだから、可能性がないワケでもない。
 Windows7が10月22日に発売されるのに合わせ、その記憶媒体にも何かしらの変化が見え始めた…というのが、今回の流れなのではないかと思う。
 そんな大容量ドライブを何に使うのか? という疑問もあるだろうが、動画ファイルなどを扱うと、容量などいくらあっても足りないというのが昨今のご時世である。
 もしドライブを追加したいなと思うなら、2TBも視野に入れてみるといいのではないかと思う。
 ただ、今一番GB単価が安いのは1TB~1.5TBの製品群になる。
 そのあたりを考慮して考えるといいだろう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Share
アバター画像

武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

You may also like...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントは承認待ちです。表示されるまでしばらく時間がかかるかもしれません。

Desktop Version | Switch To Mobile Version