動画編集を簡単かつ本格的に

 ニコニコ動画やUstream等、最近は一般人が簡単にネットで生放送をしたり、あるいは動画を公開したりする事ができるようになった。
 最近は生放送が活性化している感じがしないでもないが、依然として動画も数多く公開されているし、今後も公開され続けていくだろう。
 先日Intelの偉い人(だったと思う)も全世界において一ヶ月で25億ファイルの動画がネットに公開されるなんて事を言っていたような気がするし、そうした流れはまだまだ続いていくと思われる。
 そういう状況だから、以前から比べて動画編集が簡単にできるようなアプリケーションも多くなってきている。しかし、それでも一定の知識と技術がない事にはそうした“魅せる”事を目的とした動画は簡単にはできないという事実も変わらず、知識と技術とセンスは依然必要な状況にある。
 そんな敷居の高い部分をより簡単にしてくれるパッケージがRolandより登場した。

 RolandはDTM分野でもサウンドキャンパスシリーズを展開しているが、これはそのビデオ版とも言えるもので“ビデオキャンバス DV-7G”と名付けられたこの商品は、ハイビジョン動画編集ソフトと専用コントローラ、素材集がセットになったパッケージ品。
 全てが揃った形で提供されているため、この“ビデオキャンバス DV-7G”があれば後は映像素材を準備すればすぐにでも編集動画を作成する事ができる。


 この“ビデオキャンバス DV-7G”には扱いやすい動画編集ソフトを中心に編成されているが、中でも注目なのがUSB接続のコントローラー“EC-1”だ。
 このEC-1では、再生/停止や早送り/巻き戻し、編集ポイントへの移動やマーカーの設定や削除、タイムライン表示のズーム、プレビューの全画面表示を、コントローラーのボタンやジョ
グダイヤル、フェーダーで操作できるだけでなく、USBオーディオインターフェイスとしても動作させる事が出来るため、内蔵モノラルマイクを使ってナレーション録音も行なう事ができる。改めてマイク等を用意する必要がないのは便利だが、外部入力機器を接続できるマイク端子やライン入力端子もあるため、ちょっと凝った事をやろうと思ってもそれなりの事ができるようになっている。この辺りもポイントが高いと言えるだろう。詳細なスペックはコチラのスペック表で確認してほしい。

 そして編集する際にじわりと聞いてくるのが素材。
 素材は著作権問題からいろんな所から自由に持ってくる事ができないのだが、この“ビデオキャンバス DV-7G”には・ハイビジョン動画として120クリップ以上、静止画として530枚以上、音楽/効果音として190曲以上、イラストなど340データ以上のロイヤリティフリー素材が付いてくる。ニコニコ動画ならニコニコモンズから使用できる素材を得ることもできるが、そうでなければ結構ちょっとした事で使用する素材に困る事は多い。
 そういう意味でもフリー素材が用意されている所はありがたいはずだ。

 私は動画編集を通り越していきなり生放送から始めたが、動画編集でちゃんとしたものを作って、それからニコニコ動画などに入り込んでいくという方が良いかもしれない。
 そもそも生放送はたしかに楽なのだが、それ故に結構グダグダになるケースも多い。
 そうしたクダグダ感も演出の一つ…という人もいるかもしれないが、動画編集でまず30分という枠を知り、その枠内でどうした内容を作り込んでいくか? というのを考えながら動画を作り、その流れを知ってから生放送に行くことができたなら、おそらく30分という枠をもっと有効に使えるようになるのではないかと思う。
 正直、私の生放送はグダグダすぎると思っていて、基本に立ち返らないといけないかもしれない…とちょっと思ったりしている。
 ま、そこまで真剣に考える必要はないのかもしれないが、そこら辺は自らのポリシーとプライオリティで考えればよいだろう。

 “ビデオキャンバス DV-7G”の価格はとりあえずオープンプライスではあるが、店頭予測価格は4万円前後。結構な価格だが、使いやすいコントローラーとフリー素材がセットになっていると考えれば妥当な価格設定とも言える。
 ちゃんとやってみようと思う人は検討してみてはどうだろうか?

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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