シリーズ10作目にして全社内制作のDQX

 本日、都内で開催された“誕生25周年 ドラゴンクエスト新作発表会”で、ドラゴンクエストシリーズの最新作“ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン”(以下DQX)が発表された。
 国民的国産RPGドラクエの新作は、そのプラットフォームをWii及びWii Uとなり、その名にあるとおり、完全オンラインゲームとなった。
 しかも今回はシリーズ10作目にして初めてスクウェアエニックスの社内制作となり、ムービーからシステムなど全てが社内で制作されているという。正直、その事実そのものをちょっと意外だと思ったのだが、確かに今までアーマープロジェクト(シナリオやゲームデザイン担当の堀井雄二氏の会社)とバードスタジオ(鳥山明氏のプロダクション)以外に他の会社名がいろいろと付けられていたわけだが、今回はスクウェアエニックスのみがそこにその名を連ねる事となる。

 内容については多分いろんなサイトで紹介されたりしているだろうから、私の所ではパス。
 ま、いつもの流れと同じって事で。


 今回オンライン化される事で考えられる事を私なりの視点でちょっと書いてみたい。
 オンラインゲームというのは、システムにもよるが、レベル制を採用しているゲームなら、ログインしている時間の長さでプレイしているキャラクターの強さがごっそりと変わる。
 これはオフラインゲームで言うならば、単純にプレイ時間の長さの違い、という事になるが、オンラインゲームとオフラインゲームの決定的な差は、それらごっそりと強さの違うキャラクター同士が同じ時間平面上に存在できてしまう所にある。
 もちろん、ただそれだけなら強さに見合ったフィールドを用意し、非接触化すれば解決できるのだが、問題はこれらごっそり強さの違うキャラクター同士がコミュニケーションを通じて接触できてしまう所に問題は生じる。
 これらの問題は既存のMMORPGで概ね起きている問題と同じである。
 プレイヤーの善意と運営側の善意だけでプレイが出来れば、気持ちの良いゲームとなるハズのものが、一部のプレイヤーの悪意によって運営側も善意だけでは運営できず、結局いろんな対策を取らなくてはならない。
 特にドラクエとなれば、そのプレイする年齢層は非常に幅が広く、低年齢層を考えればこの辺りの対策と調整にはかなり神経を使う事になる。
 いろんな意味で対策が裏目に出ないようにする事がどこまで出来るのか?
 プレイヤーと運営側のいたちごっこのような展開がない事を個人的には期待したいところである。

 で、ちょっと気になったのがこの画像。

 これはプレイ画像になるようだが、種族が5種族あるらしい。
 冒険の舞台、5つの大陸からなる“アストルティア”にはオーガ、エルフ、ドワーフ、ウェディ、プクリポといった5つの種族が住んでいるそうだが、人間(ヒューマン)はどうした?w
 まさか…今度のドラクエにはヒューマンがいないという事なのだろうか?
 もしそうなら、これはある意味で冒険な作品と言える。
 発表会では、社内テストでは各種族が平均的に使われている…との事だが、果たして実際にはどうなる事か…。
 とにかく、ヒューマンがいるのかいないのかが個人的には気になる所。
 2012年に発売予定との事なので、年末までにはもっと詳しい情報は出てくるだろうが、他RPGではもっともポピュラーなヒューマンが全く姿を見せない所にちょっとした不安を感じる事になるとは…。
 そういう意味でも斜め上の予想を行く作品である(爆)

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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3 Responses

  1. アバター画像 ruser より:

    ドラクエシリーズを全てやってきた姉貴曰く、初めて買わないタイトルかもしれないとのこと。ドラクエにMMOを求めてないってのが一番の理由らしい。
    武上さんが気にしてるのと同じく、人間がいないことも気にしてました。
    MMO可はいつか来るとは思ってたから、個人的にはアリかなとは思うけど、姉貴と同じ考えの人はどれくらいいるのかな?
    元々ドラクエから離れてる私は外野から様子を見ることにします。
    もし、正式ナンバーのタイトルでコケたら、FF13・14の事もあるからスクエニの今後がちょっと不安です。

  2. アバター画像 関西の人 より:

    どうやら、オンラインプレイは課金 制のようですね。
    wiIというプラットホームにオンラインプレイで課金。
    ドラクエをやらなくなった私でも、やってみたい!と思うところが全くないですね。
    DSでだせはわよいと思うのですが、あえてそうする理由があるのかもしれませんね。
    果たして、発売日にどうなっているか…。
    ドラクエが発売日すぐにワゴンで値下げ、なんて光景に出くわすのかもしれないですね。

  3. アバター画像 武上 より:

    ドラクエは既に国民的RPGと化しただけあって、一つの視点からでは語れない存在だと思います。
    だからドラクエXも単純にソフト売上だけで動いている企画ではないのではないかと予測してます。
    たとえば、任天堂の強い要請があって、Wii&Wii Uで発売する、とか…。
    オンライン化は、ドラクエ9の時のすれちがい通信がうまく行った事からその次を狙ったものではないかと思います。
    ただ、それが上手く行くかはこれからの仕掛け次第だとは思いますけどね。

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