真空管USBオーディオ

ここ最近、ハイレゾ対応のUSB DACやヘッドフォンアンプなどが出回り始め、雑誌の付録ですらハイレゾと言いだしはじめた中、キットではあるものの真空管を搭載したUSBオーディオが登場した。

これがハイレゾ対応だったら…

そもそも、真空管でハイレゾ対応に意味があるのかは分からない。
真空管の良さはそもそもデジタルではなく、アナログであるところに意味があるため、ひょっとしたらハイレゾである必要性がないのかもしれない。
しかし、今回発売されるUSBオーディオは、USBというデジタル信号を受け入れる事ができるだけに、できるならハイレゾ対応して欲しかったところである。
電子工作キット「エレキット」シリーズを展開しているイーケイジャパンがハイブリッド真空管アンプキット「CUBIC kit」(TU-H82)を9月16日に発売する。価格は29,000円(税別)。
デザインは悪くない入力部に真空管、出力部にD級アンプ(AB級ヘッドフォンアンプ内蔵)を使用したハイブリッド仕様のアンプキットで、使用している真空管は12AU7(ECC82)となっている。
キットと謳ってはいるが、ハンダ付けは一切不要で、ラジオペンチと付属の六角レンチで組み立てられる。
ちなみにパーツ構成はこんな感じ。
パーツ構成はこんな感じ基板はもう完成品で、真空管もソケットに挿すだけである。
完成品は縦置きでも横置きでも問題がなく、外形寸法88×117×90mmのキューブサイズの重量は790gと大きさの割にどっしりしている。

バナナプラグもOK

このTU-H82、本体裏面を見ると実にオーソドックスなUSBオーディオと言える。
バナナプラグ対応背面には、第2入力のアナログRCA端子、USB入力端子、そしてバナナプラグ対応のスピーカー端子が用意されている。
ちなみに第1入力はフロント部あるステレオミニプラグで、主としてはUSB入力を使用し、副次的にアナログRCA端子、緊急時にフロントのステレオミニに接続した機器を利用する、といった感じになるのかもしれない。が、切替スイッチ等がないところを見ると、おそらく優先順位が決められていて、その優先順位に則って、上位接続がない場合に下位接続を利用する、という使用方法なのではないかと予測する。

流行がハイレゾであるところに、アナログ感バリバリの真空管を使用したオーディオ機器を展開したところに若干の違和感を感じないわけではないが、そこそこの価格で真空管サウンドを楽しめるのは魅力的と言えよう。

イーケイジャパン TU-H82
http://www.elekit.co.jp/product/detail/00913

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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