ATOK Passportを導入した

長年パッケージ版のATOKを購入していたが、今年はそれを辞める事にした。

そして月額制へ

ここ数年は毎年のように更新していたATOKだが、今年はパッケージ購入を辞める事にした。
いつもは辞書付きのプレミアム版をAAA優待パッケージで購入していたのだが、付属の辞書もそろそろ毎年更新する意味もなくなったな、と考えた結果、それならばオンライン辞書が延々と使えるATOK Passportでいいじゃないか、と考えた。
ジャストシステムの既存ユーザー向け優待パックであるAAA優待パッケージは結構安くなる仕組みだとは思うが、それでも年間1万円弱くらいにはなる。
それがATOK Passport [プレミアム]だと、大体年間6,000円くらいになる。
もしATOK Passport [ベーシック]で良い、というのであれば、年間4,000円くらいで済む。まぁ[ベーシック]だとオンライン辞書などが使えない為、それならGoogle日本語入力を使うのとあまり変わらないワケだが。

と言うわけで、サクっとATOK Passport [プレミアム]をオンライン登録した。
オンラインでの登録なのであっという間に終了。
ただ、私もこのATOKのオンライン化はちょっと不安な部分もあったのは事実である。

不安要素

何が不安だったのか? というと、それは既存のインストールしている辞書と連携するのかが分からない、という事である。
基本のプログラムは同じだろうから、多分いけるだろう…と自分勝手な憶測でオンライン化してしまったが、結果は何ら問題はなかった。
一応、公式でもちゃんと対応している旨のQ&Aは用意されていた(リンク先はATOK2015のQ&AだがATOK Passportからリンクを辿った結果であるため問題はない)。
それと、オフラインで利用する際はどうなるのか? というのも不安要素の一つ。
それもQ&Aが用意されていて、14日に一度ネットに接続できれば何ら問題はない。特にATOK Syncを利用している場合はどこかのタイミングで再認証をしなければならないようだが、要はパスワードを入力するだけの簡単なお仕事である。

できる事できない事をいろいろ見て回ると、できる事はほぼATOKの最新版と同じ(ほぼというかそのまんまだが)で、できない事…というか実現できない事はATOK2015のプレミアム版に同梱される辞書が手に入らない、という事ぐらいである。
もっとも、それはWeb辞書によってほぼカバーできてしまう。
私の様に辞書をいろいろと使う人であっても、従来からの辞書も使えるため、困る事はないだろう。
逆に今まで辞書を購入してきていない人はWeb辞書のみを頼る事になるため、オフライン環境で使用する場合では心配かもしれない。

ナントカ変換

ATOK2015と言えば「ナントカ変換」が新機能として話題だが、以前のATOK2014上での機能ではなく、最新のATOK2015で試してみた。
「ナントカ変換」の「ナントカ」という部分は、いろんな言葉に変える事ができる。というか、種類を増やす事ができる。
たとえば「ナントカ」を登録(最初から登録されている)だけでなく「まるまる」(これも最初から登録されている)や「?」(これも最初から登録されている)という言葉で検索しても反応するし、自分で「ちょめちょめ」と登録すればそれも使える。
変換は実に簡単で「なんとかひるず」と入力し変換候補を待っているとそこに「六本木ヒルズ」や「虎ノ門ヒルズ」が候補として出てくる。
「なんとかやま」と入力した際に、変換候補に「カンニング竹山」と出てきた時にはちょっと凄いと思った(爆) 普通「冨士山」とか「浅間山」とかそういうのばかりが出てくるのかと思ったら、いろんな要素から引っ張ってくるようだ。

類語変換も便利に

私が使っているATOKの類語辞典の中でもっとも意味のある辞書といえば「角川類語辞典」しかない、と断言しても良いぐらいである。
その類語辞典の使い方もATOK2015から類語ファインダーというものが出来た為、仕様がちょっと変わった。
「走る」と入力変換した後、しかも確定前に「Ctrlキー+Tabキー」を押すと、類語ファインダーが出てくるようになった。今までは通常の変換候補窓が出てきてそこにいろんな意味が羅列されていたのだが、類語ファインダーは類語の意味毎にタブ分けされるだけでなく、そのタブの中に言葉の意味がズラリと並ぶようになった。
これは類語を使う上ではとても重要で、使う言葉の意味をちゃんと説明してくれるのはとても有り難い。
前述の「走る」にしても意味としては「進退」の意味や「疾走」の意味、「逃亡」の意味があるわけだが、それぞれに類語が存在する。
「進退」だったら「滑る」「横滑り」「走破」という類語が出るし、「疾走」だと「馳せる」「駆ける」「駆る」などが候補になる。これが「逃亡」となると「逃げる」「逃げ惑う」「落ち延びる」など、意味的にかなり異なった類語を出してくれる。
ちょっとした文章を書いたりするだけに、これだけの機能を必要とするかどうかは別問題とは思うが、この類語辞典によって国語力がかなり増す事は間違いない。
その類語がかなりわかりやすくなったのはとても有り難い事である。
ちなみに、角川類語辞典を持っていなくても連想変換という同じような機能は持っているため、広がりは狭いかもしれないが使える機能である事に違いはない。ただ、より類語の意味として詳しく知りたい等の要望があるようなら、角川類語辞典を併用する事を強くお薦めしたい。

とまぁ、機能を説明するだけでもかなりの説明が必要なぐらいATOK2015には機能があり、ATOK Passportは常にこれら最新版のATOKが利用可能で、その機能は同じものが使える。
日本語入力なんて別になんだっていいさ、と考える人はそれでもいいだろうが、もしBlogやってます、とかちょっとした文章を書くことが多い、という人はGoogle日本語入力を使ってみて、ネット用語以外にもちゃんとした変換や言葉の意味が欲しいなと思ったなら、ATOKに進んでみるのも良いだろう。
Google日本語入力は確かに無料で便利な日本語IMEだが、どうしても現代のネットスラングを変換候補として引っ張ってくるため、文章の中で正しい意味で日本語を使っていない時が多分にある。それはそれで現代日本語っぽくて良いのだが、正しい日本語を使っていきたい、という人からすると、文章を打ちながら国語の勉強が出来てしまうATOKはそれだけでも面白い日本語IMEである。
そういう人にはぜひお勧めしたい。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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