スピーカーを戻した

自作スピーカーからウッドコーンスピーカーに再び入れ替えた。

10mmの戦い

PC周りの環境変更の際、従来使っていたスピーカーから、雑誌付録のスキャンスピーク製8cmフルレンジスピーカー(スキャンスピークは8cmと言っているが、実際ユニット幅は5cm)へと変えざるを得なくなったのは今から半年ほど前。
その時にもBlogに書いたが、Justsystem製のデスクトップシェルフを導入した際にPCラックの幅を計算した所、僅かながら従来使っていたウッドコーンスピーカー“WD-30”が入らないという状態になり、自作のスピーカーの投入となった。
自作スピーカーは1本の横幅が71mmしかないため、横長のデスクトップシェルフを入れてもシステム的にムリなく置けたのである。
それまで使っていたWD-30は、1本の横幅が120mmあるため、1本あたりの違いだけでも49mmもあり、これが2本分となると98mm、約10cmにもなる。
当初は計算上ではなんとかWD-30が入ると予測していたのだが、実測すると10mm前後の差で入らない…という状況だったため、セッティングした当時はWD-30を諦めたのだが、やはりウッドコーンの音を聴きたいという自らの欲望に従い、再セッティングを検討する事にした。
誤差は10mm前後である。
この10mm前後を何とかできれば、ウッドコーンが設置できるわけである。

はみ出てもイイジャナイカ

ま、実際にはスピーカーを入れ替えるだけなので、そう大した設置変更をしなければならないわけではない。
実作業としては自作スピーカーからスピーカーコードをハズし、WD-30に差し替えるだけ。あとはWD-30をPCラック内に納めるだけである。
計算上では10mm近い誤差があるのだが、それはPCラックの内幅をベースに計算した結果であり、その上に乗っている機材を少しズラしてPCラックからはみ出るようにセットすれば入るはずなのである。
ところが、機材にはボリュームのツマミやらスイッチやらがあるため、それを奥まった所に配置するならズラす事もできようが、実際には実用する際にあまり奥まった所に機材を置いても使い勝手が悪い。
このバランスがとても重要…と私が勝手に決め込んでいるのだが、この際、多少ズレても仕方が無い、として、なんとかWD-30を押し込んでみた。反対側もホントにギリギリの配置になっている…何だ、置けるじゃないか(爆)
実際には、Dr.DAC2のボリュームのツマミがPCラックの格子に触れるか触れないかの所にあるのだが、普段ボリュームはDr.DAC2上ではコントロールしないため、これでヨシとした。
反対側もラックの格子ギリギリの所にウッドコーンのスピーカーサランネットがあり、これ以上は左へズラす事はできない所まで追い込んでいる。
このPCラック自体は、使い始めて既に数十年という年季の入ったもので、私がかつてPowerMac9500を使用していたときから使っているものである(ホントに昔の話だなw)。なので、ホントはこのPCラックを使わないという選択肢もあったのだが、自分の部屋の構成はこのPCラックを中心にしているため、イキナリこのラックを使わないという選択をすると、部屋全体のモノの置き方を変えないといけなくなるため、実際には壊れるまで使い続ける事になるだろう。
ま、とにかくWD-30は何とか置く事ができた。問題はスピーカーの向きを一切変えられないという事だが、広い部屋でもないのでスピーカーの向きで音が変わる事はあまりないと考えている。とりあえず、これでどのように聞こえるか? がポイントである。

…流石はウッドコーン

スピーカーを入れ替えたので、早速聞き比べに入る。
スキャンスピーク製自作スピーカーも決して悪い音ではなかった。バックロードホーン構造のエンクロージャーが低音を増幅させ、とても5cmユニットから出ている音とは思えない音が出ていた。
しかし…WD-30はそれ以上の音が出るのは間違いのない話。半年前にスピーカーを交換した直後は音の珍しさから、スキャンスピーク製自作スピーカーの音も味があって良いと感じていたが、今更ながらWD-30に交換してみると、ウッドコーンの素性の良さがハッキリ聴いて解る。
ただ低音が強調されるのではなく、中域の音や高域の音、そして低域の音とが、ちゃんと調和がとれている。
ドラムのハイハットなどの音も、刺々しく聞こえる事もなく、シンセサイザーの音も電子音独特のキンキンとした感じもスポイルされる事もない。かといってベースの低音もちゃんと響くように聞こえてくる…どれをとっても数ランク上の音に聞こえる。
付録スピーカーも値段の割に頑張ってはいるが、ウッドコーンとはやはり差が付いてしまうのは仕方のない所か。
聞いていて一番差があるなと思ったのはボーカル曲。とても滑らかになり、女性ボーカルの伸びの良さは比べるまでもないぐらいの違いである。
残念だが…雑誌付録の5cmユニットと9cmのウッドコーンユニットとではそもそも比べる土俵が違ったかもしれない。

繰り返し言うが、スキャンスピーク製5cmユニットの音は決して悪いと言っているわけではない。コレはコレでとても良い音がするのである。特にバックロードホーンのエンクロージャーと組み合わせた時の音は、とても付録ユニットとは思えない音がする。
ただ、完全に格上の9cmユニット、しかもウッドコーンという素材の違うスピーカーと比べたからこそ、この違いが出たのである。
ウッドコーンの音が通常の紙素材スピーカーよりも良い、という事でもない。
この辺りは好みの問題でもあるし、いろいろな要素の問題である。
私の場合、もともと女性ボーカル曲を良く聴くという事もあって、ウッドコーンとの相性が良いだけの事である。

音響環境も見直したい

先日、ハイレゾ音楽に関してBlogにいくつか記事を書いたが、そろそろ音響環境を見直したいとも思っている。
ただ、オーディオはちょっと拘ると途端に高額な趣味に変貌するため、なかなか踏み込めない所もある。
その高額であるという所をスポイルするのが、自作スピーカーや付録アンプなどの採用だったりするわけだが、ハイレゾとなるとまた状況が変わってくる。
昨年のDigiFiの付録ではハイレゾ環境を付録にしていたりもしたが、あの企画も全てを揃えると結構な金額に膨れあがる。
結局はそれなりの予算を投入しないとハイレゾ環境へと移行できないのだが、現状私の場合はDr.DAC2が24bit/192kHzまでの再生環境を実現しているため、そこまでなら対応できるのだが、DSDとなると再生環境が全くと言っていいほどない。
DSDは従来とは全く異なる考え方の音の作り方であるため、44.1kHzでも驚く程生音に近い音が鳴らせるのだが、それは再生周波数とは異なる考え方に基づいたものであり、つまりは従来とは再生機材が違うという事である。
そうなると、私もDSD環境に進むにはソフトウェアかもしくはハードウェアを揃える必要があり、その一つの選択肢としてコレかな? と考えたのが先日の記事でも書いたティアックのUD-301だったりする。
ただ、どうせ移行するなら…とか余計な事を考え始めると、さらなる高額な投資へと発展していくわけだが、UD-301の上にはUD-501があり、6月下旬にはその上位機種であるUD-503が登場する。UD-503まで行くとDSDの11.2MHz(DSD256)の再生環境へと進んで行く事になる。まぁ…価格も15万円とかそういう世界になるわけだが。

とりあえず、カメラというお金のかかる趣味があるため、音響関係にもドカドカとつぎ込む事はできないわけだが、ハイレゾ環境に向かう為には、どこかのタイミングでそれなりの予算は投入するしかないのではないかと考えている。
…なんか、いろんな所でイロイロとお金がかかる事ばかりで、あまりよろしい状況とは言えないのだが、時が来ればまた考える事にしよう。

今回はWD-30が復活した事で、スピーカーという部分で音が改善した、という事に収めておく事にする。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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