クラシックミニ

ニンテンドークラシックミニスーパーファミコンの情報が出た。

幻の続編

スーパーファミコンのクラシックミニが出る、という話は、前にも出ていて、任天堂自身がその事を認めていた。
収録されるソフトが21タイトルになる事や、そのタイトルの詳細なども公式情報として出ていたので今更な話ではあるのだが、収録されている中でも20タイトルは1990~1996年に発売された作品ではあるものの、残り1タイトルは幻と言われた作品が収録される。
そのタイトルこそ「スターフォックス2」であり、まさかコレが収録されるとは…。
というのも、実はこのスターフォックス2、Nintendo64の発売と時期が重なってしまい、そのままお蔵入りする事になったという事情がある。
今から最新機種が発売されます、という時に、現行機種の大作タイトルをぶつければ、当然新機種の販売台数に影響を与えることになる。こうした理由から、スターフォックス2はお蔵入りとなったワケである。
ところが、現在の任天堂はバーチャルコンソールで過去の作品を提供しているが、そこでもスターフォックス2は発売されていない。折角開発したタイトルなのに、そういうプラットフォームでも発売しないのは、開発費を回収できないだけ無駄という事になるが、実はココにもバーチャルコンソール化できない、あるいはやりにくい理由があった。
もともとスターフォックス2のカートリッジには2世代目の「スーパーFXチップ」が搭載予定だったのだが、この「スーパーFXチップ」の存在がバーチャルコンソール化を妨げていたのである。当時、Sonyやセガから新世代機が登場している中で、スーパーファミコンの処理能力では数多い3Dポリゴンを処理する為には、オリジナルのスーファミ性能だけでは対抗できなかった。それ故、カートリッジ内に特殊処理を可能にするコプロセッサを搭載していたのだが、コレが理由で単純にソフトウェアプログラムだけでゲームの提供ができなかったワケである。
今回のニンテンドークラシックミニスーパーファミコンには、そのスーパーFXチップが搭載…されているワケではないのだが、おそらくプログラムコードをエミュレートできる仕様にしたのだろうと思われる。
同じくスーパーFXチップを使用しているヨッシーアイランドも収録されている事を考えると、それらのソフトが復活できる環境にしたのが、今回のニンテンドークラシックミニスーパーファミコンだと言える。

もっと拘って欲しかった

私が前回発売されたニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータの最大の問題はコントローラーにある、という話をこのBlogでもしたが、今回のスーファミ版では、ちゃんとコントローラーは取り外しができ、しかもその大きさもオリジナルのコントローラーと同じ仕様になっている。そこは高く評価できる。
だが、私としてはもっとココは拘って欲しかったところである。
というのは、ニンテンドークラシックミニスーパーファミコンにコントローラーは2個取付けられるが、その取りつけの際には、前面のカバーを下側に開いて接続する、という形にしているのである。コントローラーの接続コネクタはオリジナルに近い形にしてほしかったココは是非、前面のコネクタに直接挿せる形にして欲しかった…。些細な事かもしれないが、そこが重要なのである。
恐らく米国のコントローラーと共通化させてあるのだろうが、もっと拘ってほしかった部分である。
ただ、HDMI接続ができるというだけでも魅力的な製品とも言えるわけで、このシリーズは製品企画としてはハズレのないもの。それはファミコンの時にも実証済みなので、今回も相当の数が販売される事になるだろう。

リプレイ機能はチート?

さて、YouTubeにニンテンドークラシックミニスーパーファミコンの紹介動画が公開されている。

これを見ると、リプレイ機能というある意味チート的な機能が搭載されている事がわかる。
リセットボタンを押すことで中断できるというのは前にもあったが、それをコマ送りのように巻き戻し、直前からプレイを再開可能にするという機能である。
アクションシーンで、ミスをした瞬間にリセットボタンを押し、リプレイ機能で巻き戻してミス前戻ってやり直し…という事が簡単にできてしまう。
あれば確かに便利な機能ではあるが、動画サイトにスーパープレイを公開している人たちからすると「チートじゃん」と言いたくなるような機能でもある。
ま、便利機能ではあるが、動画でのスーパープレイの価値がちょっと下がってしまうような気がしないでもない。

予約は9月中旬から

9月中旬には予約も開始されると言われているニンテンドークラシックミニスーパーファミコンだが、元々発売日が10月5日である事を考えると、予約開始時期が結構ギリギリなタイミングである事もわかる。
売れる台数を把握したいための予約だったなら、もっと早い段階で予約開始となるハズだが、今回は任天堂自身が相当数売れる、と見込んでいる事がこれだけでもわかってしまう。
価格は7,980円(税別)と過去作品21タイトルが同梱されている事を考えればお買い得とも言える。気になる人はぜひチェックすべきだろう。

任天堂 ニンテンドークラシックミニスーパーファミコン
https://www.nintendo.co.jp/clvs/

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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