深刻化するマイクロコード問題

これはちょっとマズイだろ…。

再起動問題、さらに拡大

マイクロコードの投機実行による脆弱性問題だが、現時点では結構対策の為のアップデートなどが実施されている。これはOSのアップデートによる対策も含め、マザーボードメーカーのBIOS/UEFIによるファームウェアアップによる対策もあり、Intelが公開したプログラムをベースとして各社が対応を進めている真っ最中という状況である。
私の新PC環境も、メーカーが新バージョンのBIOS/UEFIを公開していて、Windows10も対策アップデートを実施しているため、既にその環境は整っていると言っても過言ではないのだが、以前より、BroadwellとHaswellにおいては、クライアント及びサーバシステムで再起動を繰り返すという問題が発生していると報じられていた。
それらの対策が明確になる前に、なんと今度はSandy Bridge、Skylake、Kaby LakeのシステムでもOSが再起動していまう問題が発生している、という事を発表した。
Intel側は現在原因の特定を急いでいるという事だが、ベンダー向けに来週までにはβのマイクロコードを提供する予定だとしている。
問題なのは、第7世代のKaby Lakeまで対象だという事。
つまり、今の所再起動問題が確認されていないのはCoffee Lake-Sぐらいしかない、という事である。
おそらく、Kaby Lake Refreshは対象外だとは思うが、Kaby Lake Refresh搭載PCはまだそんなに出回っていないハズで、そうした事を考えると昨年末より前に購入したPCのほとんど全てが再起動問題の対象になってしまう事になる。性能が低下するだけでも気になるのに…実は、私としても先日マザーボードのファームウェアアップを実施していて、Windows10の更新も既に済んでしまっているのだが、Coffee Lake-Sでも発生…なんて事はあり得るのだろうか?
心配である。

再起動問題が発症したら…

もし、今回の問題のようにマイクロコード脆弱性対策によって、OS並びにファームウェアの問題で再起動が頻発する問題が発症してしまった場合、それを正しく修正する事はできるのだろうか?
仮にOSのアップデートで修正できるとしたら、その修正をする前に再起動問題が起きて、そもそも修正できなかった…なんて事にはならないのだろうか?
また、ファームウェアの問題で再起動するようになってしまったなら、OSが起動していない状態の時に修正するしかない。この場合だと、BIOS/UEFIのアップデート機能を使えば何とかなるかもしれない。
しかし、OSの上で修正しなければならない問題の場合は、必ずしも修正できるとは限らない。
こんな時、IntelやMicrosoftはどのような対策で修正するというのだろうか?
ひょっとしたら、OSのインストールディスクからのプログラム起動で、インストールされているOSの書き換えを実施するのかもしれないが、もしドライブがBit Lockerのようなシステムで保護状態になっていたりすると、それも難しくなるように思える。
Intelやソノ手の業界の人からすると、簡単だと言って修正方法を説明しているのかもしれないが、消費者側は専門家ほどの知識も技術もないわけで、そうした人達に自前で修正パッチを当てろというのは、些か無謀かつ無責任のように思えてならない。

何はともあれ、無事な状態の時にサッサと修正するしかないわけで、まずIntelには早急に対応済みマイクロコードを配布していただき、その後、出来る限り安全かつ簡単な方法で対策願いたいものである。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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