モノを買うという事

“何”が安いのか?

安いと思うか不思議と思うか

ジャパネットたかたで、Dysonのコードレススティック型掃除機「Dyson V6」が今日だけ29,800円という特売を宣伝していた。
チャレンジデーと称して展開している激安販売なのだが、確かに安いとは思う。
だが、私はジャパネットたかたでモノを購入する時、必ず製品の内容まで見るようにしている。いや、これは別にジャパネットたかたに限った話ではなく、その他のYahoo!ショッピングでも楽天ショッピングでも同じなのだが、とにかく、何故安いのか? という事を考えるようにしている。
今回対象となった、DysonのDyson V6だが、これはDysonのデジタルモーターV6を搭載した製品で、現在の最新版であるデジタルモーターV10の3世代前のモーターを採用したモデルになる。
安いという事は、当然型落ち品だという事は、ほとんどの人が理解できる事ではあるのだが、問題は型落ちだから安いのか、それとも他に理由があるのか? という事である。
いろんな製品にも言える事だが、最新機種だから良いという事は言えない。
これはいろんな製品でも言える事で、最新機種になった事で旧機種に搭載されていた機能がなくなっていたり、場合によっては旧機種より性能が落ちていたりする事もある。
今回はDysonのコードレススティック型掃除機が対象なので、掃除機を例にして考えて見る。

短時間で吸引力か長時間で持続性か

コードレスという事で、この掃除機はバッテリーで動作する。
バッテリーという事は当然そこには稼働する持続性がついて回る話で、掃除機の吸引力を生み出す元があまり変化がなければ、吸引力が強ければ消費電力は上がる。さらにバッテリーの持続力が同じであるなら、消費電力が大きければ当然持続力は下がる。
問題はこのバランスで、10の吸引力を持つ持続性6の掃除機と、8の吸引力を持つ持続性10の掃除機は、どっちが使いやすいか? という話になるワケである。
実は、Dysonの掃除機で一度この問題がちょっと話題になった事がある。情報として何時の話でどの機種の話なのかは伏せる。伏せる理由は別にこの製品が悪いと特定して言うつもりがないからだ。今回の説明は、あくまでも一例として取り上げただけの話である。
ある機種が新製品として登場した時、性能は確かに向上したのだが、バッテリーの持ち時間が足りない、という評判が出た。
吸引力は確かに向上しているのだが、旧機種の吸引力でも十分強く、それでいて旧機種の方が圧倒的にバッテリーの保ちが良いのである。
この場合、一般的な消費者ならどちらを選ぶだろうか?
私なら旧機種が欲しいと考えるだろう。
ただ、人によっては時短で掃除するから時間は数分持てば良い、という人もいる。ここは考え方次第で、その強くなった吸引力で短い時間に掃除してしまう、という人もいるので、Dysonが新機種として示した性能が、間違っているわけではない。
ただ、どちらがより自分に合っているか? という事である。
この場合、どう考えるか? で最適な製品が変わるという事である。

Dyson V6

で、今回の激安製品である「Dyson V6」である。
最新機種かつ最上位機種は「Dyson V10」で、そもそもV10は従来のDyson スティッククリーナーとは形状からして異なる。
モーターの性能で言えば、最長運転時間はV10が約60分でV6は20分と決定的に異なる。ではV6の一つ上位になるV7はどうかというと、30分となっている。ちなみに「Dyson V8」は40分だが、充電時間が5時間もかかるようになったため、個人的には一番地雷製品はV8搭載機ではないかと思っている。
ただ、このV8にしても40分の間に全てを終わらせるので充電時間が長くても次回までに満充電になっていれば良いと考える人からすれば、何ら問題のない話である。要は、自分の使い方にどこまでフィットしているか? という事である。
ただ、20分の稼働時間というV6の性能をどう見るか?
おそらく今回の29,800円という価格の妥当性を一番決定づけるのは、この稼働時間20分という長さではないかと思う。
吸引力ももちろん重要だが、そこはDysonのサイクロン方式を信じるしかない。そこを信じられないようなら、他メーカーで考えるしかないのだから。

ジャパネットたかたの凄さ

で、今回のジャパネットたかたのチャレンジデーで販売されたDyson V6だが、何がスゴイかというと、ソフトローラークリーナーヘッドであるFluffyヘッドと、ワイドタイプのモーターヘッドの両方が付いてくるという事である。
残念ながら、ここまで付属品がついてこの価格で出してきたところは、今の所ジャパネットたかただけである。
価格的に同価格で販売しているところは実は他にもある。だが、ジャパネットたかたは付属品で割安感を出してきた。ここに違いがある。
だから、Dyson V6で良いというのなら、ジャパネットたかたのチャレンジデーに乗っかるのは一つの方法だと言える。
ポイントは「Dyson V6で良いのなら」という所。
稼働時間など、いろんなスペックを見て考える必要があるという事を私は強く言いたい。
決して安くないとは言わないし、お得であるとも思うが、製品そのものが自分に適しているかという事は十分考える必要がある。
安いから良い、というのは、完全に売り手の宣伝に乗せられている話なので、情報化時代を賢く生きていくなら、なぜ安いのか、とか何が安いのか、という事は十分把握した方がいいだろう。

このあたり、量販店に勤めたことがある人はよく知っている話ではないかと思うが…ああ、私は勤めた事はないですよ?w

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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