MGSV TPP、目処が付く

METAL GEAR SOLID V The Phantom Painのメインシナリオが終了した。

らしくない終り

昨年末から始めていたMETAL GEAR SOLID V The Phantom Pain(以下MGSV TPPと略)が、一定の終了に至った。
一定の終了としたのは、メインとなるシナリオで展開するミッションの全てが終わったからだ。Side OPSはまだいくつか残っているし、メインミッションの中にもまだ未プレイのものもあるが、どれも高難易度版や完全ステルス版のミッションで以前のものの焼き直しミッションなので、ストーリー進行には影響がない。
第一章が終了した時は、結構壮大な感じで終り、その後の展開がどうなるのか気になった程だが、第二章に関して言うと正直「これで終り?」という感じだった。
操作は難しい…が、ストーリーは面白いもう6年も前の作品なので、今更ネタバレでも何でも無いだろうが、最後の仕掛けに関しては何となく予想できていた。年表から考えると、前作ピースウォーカーからの続きになるので、ピースウォーカーの話を知っていないとさらにわからないストーリーになっていただろうが、私はピースウォーカーも、METAL GEAR SOLID 3も一応は経験があるので、ストーリーを追う分には問題はなかったし、それを知っているからこそ、今回のMGSV TPPも受入れる事が出来た。
逆に知らない人がプレイすると…人間関係を把握するだけでも大変なのではないかと思う。
そんな壮大なメタルギアストーリーに対して、この終わらせ方というのは、些か小島監督らしくないというか、中途半端な感じがするのは多分私だけではないだろう。
おそらく6年前にも、MGSV TPPに関してはいろんな論議が起きた事が予想できる。
それぐらい、唐突に終りが来て、サッと冷めていく…そんな終り方である。

パスとの出会い

これはプレイ途中からわかっていた事だが、医療プラットフォームの3Fにパスが治療を受けていた。
初めてこのイベントを見た時、本気で「生きてたの?」と思ったが、イベントを進めていくウチに「ああ…なるほどね」と妙な納得をしていた。
Side OPSのいくつかのミッションをクリアしてあるアイテムを入手していくと、パスと会うたびにパスのリアクションが変わっていくのだが、そのリアクションを追っていくウチにピースウォーカーを知っている人であれば何となくその結末は予想できたのではないかと思う。
ただ、パスのイベントもメインミッションのラストを知ると、起こり得るイベントなのかなぁ…という疑問が湧いてくる。
何しろ、自分が当事者じゃないのだから。…コレ、クリアした人なら意味わかるよね?
どちらにしても、本イベントは蛇足的かな、と思いつつも、パス好きには理解されるイベントなのかもしれない。
個人的にはもう少しヒネリが欲しかった、かな?

D-Walkerの意味

MGSV TPPをプレイしていて思ったのは、サポート要員となるD-Walkerの存在意義があまりにも小さいという事。
各ミッションにサポート要員としてD-Hose(馬)、D-Dog(犬。通称DD)、Quiet(狙撃手)、D-Walker(二足歩行ロボ)があるのだが、DDがあまりにも優秀すぎてQuietすら使わなくなるように思えて仕方が無い。
Quietはまだいい。単独潜入偵察もしてくれるし、場合によっては自動的に支援攻撃もしてくれる。しかし、Quietは自分と常に同行しているわけではないので、自分の周辺状況を常に伝えてくれるという事はないし、DDほど感知能力が高くない。
しかしDDは自分とは常に一緒に行動し、その嗅覚と聴覚であらゆるものを感知してサポートしてくれる。弱点は自分と一緒に行動しているので、自分が攻撃を食らったときに一緒に被弾する事があるという事であり、Quietのように援護射撃のような攻撃はしないという事。命令で自分が視野に入れている的に攻撃させる事はできるが、命令しない限りは援護しない。
このDDとQuietは敵を探知してくれる性能が比較的高く、危険に対して前もって身構える事ができるが、これの精度が低いのがD-HoseとD-Walkerである。
D-Hoseはまだ移動力としての意味は高いが、D-Walkerは移動力としては全速力のスネークと同等の速度で、武装は持っているがAIを搭載する事で自己防衛はする。が、センサーで敵を検知する能力はDDやQuietよりも下回るという状況なので、あまり使えるサポートメカという感じがしない。
コレ、意味あるメカなのかなぁ…。というか、私の使い方が間違っているのだろうか?

使えないバトルギア

で、作中、エメリッヒという二足歩行研修をしている研究者をマザーベースに呼んだ際、バトルギアと呼ばれる兵器を開発できるようになる。
専用の部屋が用意されていて、如何にも開発品という体なので、期待していたのだが、このバトルギアは最終的には派遣ミッションでしか使えず、結局性能としてどこまで優秀なのかがわからないままのコンテンツだった。
当時の情報を探ってみたら、このバトルギアを実装してみたところ、あまりにも強すぎて、ゲームバランスが崩れるという事から派遣ミッションだけのシロモノになったらしい。
…何だ、それ(爆)
折角、ソレらしいメカが出てきたのに、活躍の場を奪われ、ただのアイコンと化したのはちょっともったいない感じである。
ま、それならD-Walkerをもっと使える兵器にしてくれれば良いだけとも言えるので、いろいろ詰め込みすぎた、というのが本当の所ではないかと思う。

続けるか?

とりあえず、メインミッションは終了し、イベントもそつなく熟した事もあり、今後MGSV TPPを継続するかは今のところ不明である。
女性スタッフをもっとマザーベースに増やすとか、もっとスタッフレベルを上げてまだ開発出来ていないものを開発するとかやり込み要素はあるし、今だにメタルギアオンラインが稼働しているので、そちらをやってみるという手もあるのだが、今メタルギアオンラインなんてやっている人は真のガチ勢だろうから、相手にならない事を考えると、どこまで踏み込んでいい物か悩んでしまう。
そう考えると、そろそろFF14に復帰した方がいいかな、とも思えるので、一旦はこのプレイは区切ろうかな…。

とりあえず6年越しにMGSV TPPをプレイしたが、中身は確かに面白かった。その終わらせ方や最後のまとめ方にはいろいろ考えさせられるものはあったが、こんな作品を今から6年も前に作れていた事は凄い事ではないかと思う。
その上でのデス・ストランディングである。
小島秀夫というゲーム監督が世界で評価されるには、もちろんちゃんとした意味があるわけで、映画でもなく、ゲームだけでもない作品を表現する監督として名を連ねているには、こうした作品に根ざした光るものがあったからだと思う。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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