RTX VSRの負荷は結構高いかも

昨日インストールしてみたMPC VIDEO RENDERERだが、その効果はいかに?

インストールでコケる

昨日、RTX VSRをローカル保存された動画で使用出来るという事を知り、その記事を書いた。

実際、この記事に書いた通りにインストールを進めたのだが、何故か「Install_MPCVR_64.cmd」を管理者で実行してもインストールに失敗し、コマンドライン上では「管理者で実行しろ」と言われて進めなかった。
私のWindows11の環境が悪いのかと、アカウントの見直しからいろいろと手を尽くしてみたが、解決できず、再度MPC VIDEO RENDERERのサイトを見ると、Release2という項目があったので、そこにある3月2日リリースのデータを見てみたら、インストーラーなど一部のデータのみ更新されているようで、こちらを使ってインストールを試みたところ、上手くインストールできた。
おそらく、初期リリースのアセットではPC環境によってインストーラに問題が出たのかもしれない。
とりあえず、Release2のインストーラでは上手くインストールできたので、実際にRTX VSRの効果を確認する事にした。

GPU負荷が40%を超える時も

設定は昨日の記事の通りで、GeForceのドライバ設定もMPC-BEの設定も済ませ、まずは低解像度品質の動画を再生してみる。
動画解像度は720×480のものを再生してみると、大凡20~30%の負荷がGPUにかかっているようで、これはアニメ調の動画だからこれぐらいの負荷で済んでいるのかも知れない。。
アニメ調だと200%スケールアップで20~30%の負荷アップ
次に実写系の解像度720×480の動画をテストしてみるが、傾向としては似たようなものだが、面白いのは負荷がかかったり負荷が軽くなったりを繰り返す。
実写調だと200%スケールアップで断続的に負荷アップ
だが、今度は動画プレーヤーの窓をグッと広げ、画面の縦幅一杯に広げてみた。動画の表示解像度は2534×1426ドットになるが、これだとGPU負荷は一気に上がり、40%前後をずっと推移するようになる。
2534×1426ドットだと40%ほどの負荷アップが継続的になる負荷に大きな乱れがなく、ずっと高負荷という状態が続き、GPU負荷35~45%という状態に張り付いた感じになった。
この状態の画質だが…おそらく人によって評価が割れるような気がする。
私個人としては、結構効果が出ている感じはしている。特に720×480ドットの元映像を2534×1426ドットの表示映像にしてみると判るのだが、細かい部分のディティールアップによってメリハリのある映像になっているような気がする。
比較画像に関しては他サイトで評価されているものを見てもらう方がわかりやすいと思うが、こういうのは映像として動いているもので見て評価したいところ。その感覚で言えば、私としては結構効果は出ているように思う。

ローカル動画に関して

最近はストリーミング動画が中心でローカルの動画を再生するという事があまりない時代になりつつある。変な話、ちょっと前はDVDを購入し、そのDVDの入れ替えが面倒だと思っている人が、DVD映像をリッピングして、その動画を再生するという事が多かった、と私は思っているのだが、そういう需要が結構あったという事に賛同する人は多いように思う。
ところがDVDからBDになり、そのリッピングという行為そのものがあまり行われなくなった頃から、動画データをローカルに持つという人は、自分でビデオカメラを回して、その動画を見たり編集したり、といった用途が中心になり、そもそも映像ソースが自前のもの中心の人が、ローカルに動画データを持つというケースばかりになったように思う。
そういう需要の変化で考えると、NVIDIAが標準で対応したような、ブラウザでストリーミング動画を視聴する時に自動でRTX VSRが有効化する、という仕様は間違っていないのかもしれない。
だが、よく考えてほしいのは、最近ではストリーミング動画でも4K画質が次々と登場するようになった事で、そもそもストリーミング動画にアップスケーリングがどれだけ必要なのか? という疑問も出てくる。
昔の解像度が低かった頃の動画の方が、よほどアップスケーリング技術は必要に思える。
そういう意味では、動画プレーヤーにRTX VSRが活用できるようになった事はとても喜ばしい事だし、有意義な事だと思う。
もう少し実現手順が簡単になったりするともっと良いのだが、MPC VIDEO RENDERを開発してくれた方々には感謝しかない。

GeForce RTX 30/40シリーズを持っている人は、とりあえず自分の動画プレーヤーにMPC VIDEO RENDERを関連づける事をお薦めしたい。
一つ注意があるとすると、ゲームとの相性は良くない。ゲームでは全開でGPUが稼働するだろうから、ゲームのバックグラウンドでMPC VIDEO RENDERが動作している動画プレーヤーやブラウザで動画再生をすると、その分、GPUのリソースを取られるので注意して欲しい。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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