世界樹の迷宮がリマスターで発売

2007年に初作が発売された同シリーズのリマスター版がSwitchで発売される。

ダンジョン攻略RPGの定番シリーズ

定番シリーズ…なんて事を言うと、さらに昔の時代からRPGをら遊んでいる人から批判を受けそうだが、少なくとも2000年代以降で考えた時、普及機での定番だったのは、紛れもなく「世界樹の迷宮」シリーズではなかったか?
同作は、古き良きRPGであるWizardryのテイストをもった3DタイプダンジョンRPGとして制作され、そしてBGMもさらに懐かしいFM音源っぽい作りで構成された作品である。
しかも、そのストーリーの語りにしても「君は○○してもいいし、しなくてもいい」といった、ゲームブック的な言い回しが使われていて、見た目に派手な昨今のRPGから一度原点に還るような魅せ方をしている作品である。
タイトルの発売プラットフォームがニンテンドーDSという2画面ゲーム機だった事もあって、本作は自分でマッピングする、という特徴があり、方眼紙のような白地図に移動した履歴が表示されるが、壁など自分でそのマップに書き入れていくという要素が盛り込まれていた。
当時、私も結構熱くプレイしていた記憶があり、比較的序盤は難易度も高かったことから、随分と歯ごたえのあるゲームだと思っていた。
そんな古くからあるテイストを再現した本シリーズは、その後2、3作目と続いていく事になるが、最終的にはニンテンドー3DS用として5作が作られ、その後シリーズ集大成の「世界樹の迷宮X」が発売されて今に至っている。

古代サウンド

世界樹の迷宮と聞いて、まず最初に思い浮かべるのは、このシリーズが古代祐三氏が手がけているという事である。
少なくとも私はそこが一番のポイントであり、おそらくは製作者側も古き良きタイトルの復古という事でFM音源の音色をイメージしていたのではないかと思われる。
そういう意味で、古代祐三氏を起用しているのは当然というべきか、必然というべきか。
古代氏は本作を作曲するにあたり、PC-8801mkIISRの音色をサンプリング、そのデータを元に作曲している。
FM音源は、コンピュータゲーム黎明期に使われた音源で、私もこの音色がとても好きなのだが、現在のリアルなサンプリング音源が使われるような時代からすると、その音色そのものが古めかしく聞こえたりもする。だが、その独特の音色はにはファンも多く、アーケードアーカイブスで復刻されるゲームのBGMのほとんどがFM音源で鳴らされていたと言えば、そのイメージはわかるだろうか。
昨今ではあまり聞かれなくなったFM音源の音に魅了された人も多いと思う。
古き良き時代のテイストを感じさせる名作そうした作品がリマスターされる…そこだけでも本作の魅力は十分だと私は思う。

リマスター追加要素

今回のリマスターでは、オリジナル版にはない機能がいつくか追加されている。
難易度選択ができるようになっており、序盤の難しさをある程度緩和することができるようになった。ちなみにオリジナル版の難易度は「Expert」で、追加されたのはその下2つの「PICNIC」と「BASIC」である。
またオートマッピング機能が追加され、Switchの携帯モードではタッチ操作でマッピングする事もできるようになった。
またキャラクターメイキングにおいて、オリジナルは職業と性別などで選べるキャラクターイメージが固定されていたが、その制限がなくなり、自由な組合せで選ぶ事ができるようになった。またそのイラストも3作合計で24体追加されているという。

これらの情報が先日のニンテンドーダイレクトの中で説明された。

「世界樹の迷宮I・II・III HD REMASTER」は予約開始日が本日で、発売は6月1日、価格は8,980円となっている。
16年前に始まった同シリーズをまだ未経験という人は、ぜひSwitchでプレイして欲しい。
ゲームの原点に触れるようなそんな懐かしさと、素っ気ないまでの自由度をぜひ体験してほしい。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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