Socket AM3版Phenom II

 AMDが正式にSocket AM3に対応したPhenom IIを発表した。
 従来のPhenom IIはSocket AM2+版であり、メモリはDDR2もしくはDDR3に対応した製品だったが、今回発表となった製品はメモリコントローラーそのものは従来と同じようだが物理的にDDR3に対応したコアであり、事実上初のDDR3対応である。
 IntelはすでにDDR3対応のCore i7をハイエンドに据えているが、ミドルレンジはDDR2とDDR3の併用で展開している。
 AMDもようやくそのプラットフォームでの展開になったワケだが、今回発表されたものに関してはハイエンド製品ではない。
 いつもならハイエンドから攻めてくるAMDらしからぬ展開である。
 Phenom II X4 810は2.6GHzというクロックではあるものの、HyperTransport 3.0に対応し、そのクロックは従来のPhenom IIより高速な2.00GHzで動作する。
 コア速度がミドルレンジ域を超えないため、性能的にはミドルレンジ止まりではあるものの、価格的に随分と魅力がある。
 初出時で18,000円レベルであり、性能比で考えればかなり安いと言える。
 これも低価格化が進み始めたCore 2 Quadへの対抗策だろうと思われる。


 今回発表された新Phenom IIだが、トライコア製品も発表された。
 3コアという実に変則的なコア数だが、少なくとも並列処理であってもCore2 Duoより有利であり、コストと性能でIntelに対抗しようというのだろう。
 世界的に不況な世の中だが、今のタイミングは実にPCを安く作れる環境にある。
 新Phenom IIで1台組んでみるのもおもしろいかもしれない。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    ハイエンドはいらない私はひたすらに趣味に走ります。
    歴代AMDコアを並べると…
    K6-2→Athlon700M(SlotA!)→Athlon3500+→Athlon4400+(DualCore)→PenomX4 9950(QuadCore)
    …うん、壮観デスネ?
    流石にAM3にするにはマザボ交換が必要になるんで直ぐには買いませんが、次に買うのもAMDでしょうw
    頑張れAMD!
    王者Intelの背後に忍び寄るのだ!(でも勝てないのがイイのだ)

  2. 武上 より:

    IntelはまだしばらくはCPUの王者として君臨できるでしょうが、もしこれから先CPUが向かっていく先がGPUのようなスタイルになってしまったなら、NVIDIAやAMDは今以上の存在になってしまうため、王者として君臨し続けるのが難しくなるかもしれません。
    そのため、Intelは今のウチからいろいろと手を打ち始めています。
    結果として王者として君臨することになるのでしょうが、その存在を脅かす存在としてのAMDは今よりも立場が良くなる可能性もあります。
    掩護射撃の存在としてNVIDIAがどこまで食い込んでくるか…
    今からかなり楽しみです。
    …GPGPUからNVIDIAが大きく前進すれば、の話ですがw

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