最近の状況でふとデジカメを考えてみた

ここ最近、私の生活の諸々の問題から、あまりモノを購入しなくなり、このBlogのネタにも困るようになった。
もともとこの日記は、私が何かモノを購入した時のレビューみたいな感じで始まった。まだBlog形式で掲載する前の話である。
当時は、私がまだ前々職についていた時であり、仕事の企画の為にいろいろ新しいものを実際に購入する事が多く、それについて記載する事が多かった。もちろん、レビューみたいな記事ばかりではなかったが、主としてそうした製品概要っぽい内容が多かったのも事実である。
それから既に10年以上が経過し、私はモノを買わなくなった。いや、正確に言うと買えなくなった。私の生活の諸々の問題が理由である。
なので、ここ最近は発売された製品に対しての私見を掲載する事が多くなり、内容として面白いと言えない記事ばかりになってしまった。やっぱ実際に触れた人のレビューはいろんな人の参考意見になるわけであり、ただの私見には魅力はないだろうと思う。
そう思ってはいるが、結局モノを購入できれなければレビューにならないので、この流れはしばらく続く事になると思う。…Blogの方向性を考え直す必要があるのかもしれない。
ま、とりあえず自分でそう思っている次第。理解してはいるが、現状がそれを許さないという流れで、いつも観ている人は生暖かく観てくれればいいかな、と思う。
で、ここからが今日の本題。
デジカメの話である。


私が初めてデジカメを買ったのは、キヤノンのIXY Digitalの初代機だった。
まだ200万画素でも高画質製品だった時期だから随分と前だという事がよく分かるだろう。ちなみにこのIXY Digitalは今も手元にある。
その後、デジカメを買おう買おうと思っていたら、いつの間にかケータイに搭載されるデジカメの画素数がIXY Digitalに追いついてしまい、自分の状況もそんなにいろんなモノが買える状況ではなくなってしまった。
私の状況などお構いなしにケータイは進化を続け、搭載されるデジカメの画素数も、次第に300万画素、500万画素と追い越されてしまい、結局今の500万画素カメラが搭載されたdocomoのP-02Aは私の主力デジカメになってしまった。
しかし、所詮はケータイカメラである。
本当に欲しい画(え)が撮れるかというとそうでもない。
だが、デジタル一眼レフだとどうなのか?
使用頻度に対して価格が釣り合わない…というのが、おそらく一般の人のほとんどの人の考えだと思う。
たしかに良い画(え)は撮れる。だが、コストが見合わない。
コンパクトデジカメでももちろんケータイカメラよりは良い画(え)は撮れるが、このコンパクトデジカメの存在が、その後の判断を二分させると思う。
コンパクトデジカメの画(え)があれば十分、と考える人と、コンパクトデジカメよりもう一つ上の画(え)が欲しい…と考える人である。
コンパクトデジカメの画質で十二分な人は、ケータイカメラで満足できなかった部分をコンパクトデジカメに求めれば問題はない。これでコストとパフォーマンスのバランスは取れる。
問題は、コンパクトデジカメでも欲しい画(え)は得られないという“コンパクトデジカメ以上デジ一眼未満”な人である。
デジ一眼の最大のメリットは、レンズ交換式だという事。
このレンズによって得られる画(え)がかなり変わる。
フィルムの一眼レフでもそうだが、このレンズ交換式というメリットはかなり大きい。
広角の画(え)が欲しい時は広角レンズ、ズームしたいときはズームレンズ、魚眼にしたいときは魚眼レンズ、もちろんそんな特殊用途だけでなく、ズーム倍率を変えることによって得られる画(え)にも差が出る。
この面白さが一眼レフの最大のメリットであり、汎用性である。
コンパクトデジカメにはない部分がそこにある。
だが、前述したように一眼レフは金がかかる。しかも恐ろしいくらいに。
レンズ一本でコンパクトデジカメが買えるなんてのは当たり前。
それに一眼レフはカメラそのものが大きすぎるのも難点だ。
どうしてもミラーボックスをカメラ内に持たせようとするとカメラには厚みが出てしまう。
コンパクトデジカメとの最大の違いはそこにある。
持ち運びに不便だという事は利便性にも繋がる。
機能性と利便性、コスト、それらが全て条件として食い違っているのが、一眼レフとコンパクトデジカメである。
ところが、オリンパスをはじめとしたいくつかの企業が、フォーサーズ規格というカメラを出してきた。
詳しい説明は避けるが、一眼レフの機能性とコンパクトデジカメの利便性を両立する方向性をもった規格である。
そして今月3日、さらにそこから進んだマイクロフォーサーズ規格のデジカメの決定版が発売されたのである。それが前述の画像にあるカメラ、オリンパスのマイクロ一眼“PEN E-P1”である。
フォーサーズ規格はまだ一眼レフを一回りコンパクトにしただけの機種ばかりであった。これではあまり魅力はない。
だが“PEN E-P1”は、スタイルは明らかにコンパクトデジカメであり、それでいてレンズ交換が可能という画期的なデジカメである。

オリンパス PEN E-P1
http://olympus-imaging.jp/product/dslr/ep1/ (現在リンク切れ)

もちろん、完全にデジ一眼と同じというワケではない。
だが、このクラスの製品を手に取る人というのは元々とデジ一眼ほどの機能を必要としていないのも事実であり、コンパクトデジカメより上位という意味では性能的に何ら問題はないハズだ。
むしろこの小型サイズこそ魅力であり、このサイズでレンズ交換が可能という点に最大の魅力がある。
有効画素数は1,230万画素、画像記録形式もRAW(12bitロスレス圧縮)にも当然対応し、Sonyのαと同じくボディ内手ぶれ補正機能を持っている。
またMotion JPEGの30fpsの動画撮影にも対応するのも特筆すべき点。この動画撮影も最近のデジ一眼と同じくピントを合わせながらの焦点録画が可能であるところは見逃せない。
コンパクトでありながら一眼レフ…現時点でそう言いきってしまっていいカメラだが、唯一の問題はそのコスト。
単焦点とズームレンズの2本がキットとなったツインレンズキットが店頭価格で13万円程度と、決して安い買い物でないのが最大の問題。
もし、このE-P1のツインレンズキット価格が7万円くらいだったなら、多分カメラ業界に革命をもたらす事になるだろうと思う。
価格.comで標準ズームレンズ1本付いたレンズキットの最安値が79,788円で存在する。もちろんこれは一般的な価格でないため、標準的に買える価格という意味でこれぐらいなら、まさに革命と言えるのではないかと思う。
αシリーズがここ1年近く動きが見えてこなかった(近日α380やα330などが発表されたが中身的に真新しい感じはまったくなし)だけに、このE-P1は久々に物欲が刺激されるデジカメである。
価格は低価格デジ一眼と似たような価格帯かもしれないが、低価格デジ一眼はサイズ的にも大きいし何より上位機種との機能差で安っぽく感じるところが最大の弱点。
しかしE-P1はコンパクトデジカメの上位という位置づけで安っぽく感じる事はほとんどないハズ。機能的にもコンパクトデジカメよりはずっと上の画(え)を狙っていけるし、レンズ交換で味のある画(え)も撮れる。
特殊な事をしようとすれば、今現在はマイクロフォーサーズ規格のレンズが少ないため、フォーサーズ規格のレンズをアダプター経由で使う事になるかもしれないが、普通のコンパクトデジカメよりも明らかに面白い画(え)作りが出来る事は間違いない。
もしちょっとデジカメ高級機が欲しいと思っている人は、検討してみる価値はあるのではないかと思う。
コンパクトデジカメ以上デジ一眼未満。
新しい魅力がそこにはあると思う。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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