うみねこのなく頃に EP5

 今更ながら“うみねこのなく頃に Episode5”をプレイした。
 プレイ…というには本作はゲームっぽさが無いわけだが、まぁ今までずっとシリーズをプレイしてきたという意味で受け取ってもらいたい。
 “うみねこのなく頃に”シリーズは、最初のEP1の時、そのあまりのファンタジーっぽさにミステリーでない事への不満が募った。そしてEP2の時、そのあまりの残虐さと一方的さで内容がつまらないものと思った。
 ところがEP3、EP4と続くと、この作品がある一定のルールにおいてミステリーである事が多少なり見えてきて、その謎解きの難解さとシナリオ運びのマッチングでかなり面白いと思えた。
 そして期待のEP5をようやくプレイしたワケだが…

 正直、ただ混乱させるだけのEP5だったのではないかと、今は思えてならなかったりする。


 “うみねこのなく頃に”シリーズは、基本的に選択肢が存在しない読み物的ゲームであるため、本作内容に触れると完全なネタバレになってしまうため、その中身に関しては多くは語らない。
 スタートからエンドまで進めた中で感じたのは、明らかに内容的に劣化してしまったのではないか? と思えたという事だ。
 確かに謎解き部分の面白さは残っているし、それを引きだそうという流れはイイ感じだ。だが、本筋は明らかに蛇足のように感じるし、EP4までの本筋から比べるとその劣化具合はハンパではない。
 EP5はその終始が理詰め的内容になっているため、理屈的な考え方で面白いと感じる人にとっては一定の評価は得られるかもしれないが、それがストーリーとして語られるものである事を前提とした場合、理詰め過ぎる事によって生まれる不快感が明らかにストーリーを劣化させる結果になってしまっている。
 このような作り方も一つの作り方だと言われればそうなのかもしれないが、折角盛り上げることの出来るキャラクター群を作ったワリに、そのキャラクターを変な方向で扱ってしまった事の問題点が具現化しているように思えてならない。
 シリーズ通して面白くなってきた後の事であるため、何となく勿体ない感じだ。
 とりあえず次回予告の中に、次に真相に迫るような展開が期待できそうであるため、今はそれを静かに待つという事になりそうだ。
 …次ってやっぱり冬なのか?
 まぁ、多分そうなのだろう、きっと。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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