アクアプラスだからねぇ…

 前から情報だけは知っていたのだが、実際動いているのを見ると『まぁ…アクアプラスだからねぇ…』と思ってしまったのが、今回のAOU2011でプレイアブルが公開された“AQUAPAZZA”である。
 AQUAPAZZAは、アクアプラスが今まで展開してきたゲームのキャラクターを使った2D格闘ゲーム。この既存キャラクターを2D格闘ゲームにする流れは結構前から存在していて、公式に展開するのも最近では珍しくなくなってきた。
 昔“The Queen of Heart”というPC用同人ゲームが存在していたが、当時はこのような既存キャラクターを使った二次創作的ゲームは同人の分野だった。
 しかし今ではそうした二次創作展開そのものを公式がやってしまうという、ある意味資源のリサイクル現象かせ当たり前のように行われている。
 そうした流れから、私はいつかかならずアクアプラスが同じような展開を見せるに違いないと思っていたら、案の定AQUAPAZZAという作品が用意されていたという流れ。まぁ、思っていたより登場するのが遅かったなというのが本音ではあるが、ひょっとして私が知らない所で同じような流れのゲームが存在していたのだろうか?

 まぁ、とりあえずAQUAPAZZAは開発元の話だと“最近格闘ゲームはご無沙汰という人でも遊べる格闘ゲーム”をコンセプトにしているらしい。
 …それって年齢的にも上の層をターゲットにしているという事だろうか?
 もしそうなら、実に堅実にマーケティングしていると思うし、素直な展開だと思う。扱うキャラクターの原作の公開年を考えれば当然の事ではあるが、こういう原作ありきの二次創作展開は原作をどれだけ大切にできるかで決まるのではないかと思う。だから当然原作ファンが中心となる事は間違いない。


 今回のAOU2011でプレイアプルとなったものには、プレイヤーキャラクターとして向坂環、小牧愛佳、アロウン、カルラ、マルチの5キャラに加え、パートナーキャラクターとして湯浅皐月、ラスティ、十波由真、カミュ、高瀬瑞希の5キャラが搭載されていた。
 正式稼働時にはまだメイン、パートナー共にキャラクターは増えるようである。
 ゲームシステム的には驚くほど新しいものは何もないようだ。
 ボタン配置はA、B、C、Dの4ボタンに移動スティック、A、B、Cがそれぞれ弱中強の攻撃にあたり,順番に押せばコンボが発動する。Dはパートナーアシストボタンであり、ゲーム開始時に選んだパートナーが助っ人として乱入して技を繰り出していく。
 他システムとしてはパワーゲージを1本消費するガードキャンセル、削りやガードクラッシュを回避するインパクトガードなどのシステムに加えて、プレイの積極性を評価する“アクティブエモーション”システムというのを搭載している。
 このアクティブエモーションシステムというのは、いわゆるキャラクターの感情値のシステムであり、画面上左右角に違いのキャラクターの顔が表示されていて、その表情から読み取れる。ノッているときは攻撃力が上がり、機嫌が悪いと防御力が下がったりする。まぁ、このシステムがAQUAPAZZAらしいシステムと言えるかもしれない。
 プロモーション映像を見れば、おおよその流れはわかるのではないかと思うが、最近の作品と違い、二段ジャンプもなければ空中ダッシュもない。実にオーソドックスな作りではあるが、ある意味それが好印象につながるのではないかと思う。
 見た目に派手さはあるものの、システム的には実に堅実で扱う事に難しさを与えない事は、2D対戦格闘ゲームをやりなれていない人、つまりコンセプトを考慮した場合には良いシステムと言える。
 開発進行度は現時点で70%ほどで、正式稼働は2011年春との事。
 まだまだ作り込む要素は多いようであり、また追加されるキャラクターも気になる所である。
 だが、私がもっとも気にするのは、このゲームのコンシューマ版登場である。
 アクアプラスならおそらくこれをアーケード展開のみのものにするとは思えない。
 おそらくPS3とXbox360の2ライン展開でアーケード版登場から1年~2年で発売…という流れなのではないかと思うが、案外ニンテンドー3DS、NGPなどに展開してくる可能性もある。
 特にNGPだと1年後であればまだハードが発売されてから間もないため、初期展開ソフトとしてのインパクトも強い。まぁ、NGPの多数あるデバイスのほとんどを使用しないソフトにはなりそうではあるが。
 何はともあれ、往年のLeafファンやアクアプラスファンなら何の問題もなくプレイできるであろうAQUAPAZZAは、ちょっと期待できる2D格闘ゲームではないだろうか。
 タマ姉が投げキャラだというのにはちょっと意外性を感じつつ、完成版を今は待つ事にしよう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. うめー より:

    柏木3しま…ゲフンゲフン 失礼、4姉妹が居ない時点で
    オイラの食指は動かんなぁ~。

  2. 武上 より:

    あくまでもコンシューマを中心としたキャラクター構成である事と、年代的にもう少し新しい原作を中心とするならば、柏木四姉妹は候補からは外れるかもしれないなぁ。
    でも年代はそんなにズレてないハズなんだけどね。
    でもまだまだキャラクターは追加されるから、可能性はないわけじゃないと思うよ。
    私もちょっとは期待してるしw

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