Webラジオを勧められた事を思い出した

 ここ最近、ド真面目な事ばかり書いているので、ちょっと方向性を変えてみる。
 ま、変えても文章は真面目路線なのであまり変わらないかもしれないが、とりあえずテーマだけは仕事からちょっと離れたい。

 あまり頻繁に見ている…と言うわけではないが、ニコニコ動画を利用したりする事があるのだが、このニコニコ動画にはプレミアム会員というものが存在する。
 月額525円でプレミアム会員になる事ができるのだが、一般会員とプレミアム会員で何が違うのか? という事を今更ながら調べて見た。
 で、公式サイトでいろいろ調べ始めると、一般会員でできる事…まずそれすら自分がよく分かっていない事に愕然とする。
 なんかいろいろ登録とかできるのね…。
 まぁ、それはさておき、プレミアム会員の一番の特典というのは、やはりプレミアム専用回線ではないかと思う。
 これは回線が混雑している時、プレミアム会員は専用の回線を通じて高速でスムーズ、かつ高画質動画を閲覧可能となる。一般会員ではエコノミーモードという画質が劣化した状態で再生される動画であっても、プレミアム会員はそれが回避される。
 これが動画を見る側の最大の特典だが、動画を提供する側の最大の特典は、やはりビットレートと解像度の制限が解除される、というものとアップロード動画のサイズ上限が40MBから100MBになる事ではないかと思う。ま、これは作り手からすれば喜ばしい事ではないかと思う。動画はちょっとした設定の違いであっという間に容量が膨れあがるため、いろいろな手法で容量を稼ぐ必要があるわけだが、それが緩和されるというだけでも意味がある。
 また生放送を配信できるのもプレミアム会員の特典。Webカメラやマイクがあれば自分の部屋を放送局にでき、それをニコニコ動画内で公開できるのはプレミアム会員にだけ与えられた特権と言える。
 他にもいろいろな特典があるわけだが、これを月額525円で可能にするというのは値段的には安いかな、と思わなくもない。
 そう考えてしまうところに、ここにもコインビジネスの原理が働いているのだな、と実感する。


 で、この生放送の所を調べていて、ふと昔の事を思い出した。
 前々職の頃、まだニコ動も存在していない頃に、限定的にWebラジオが流行った時期があった。
 ネット上のあらゆるサイトが実験的に音声収録したmp3データをアップして、テキストではない新しい形として情報を提供していた時代である。
 私が一番印象に残っているのは、スタパ斉藤氏のWebラジオで、今でこそ動画でスタパビジョンという番組を放送しているが、当時はまだ音だけの放送を行っていた。
 で、その流行の中で私も当時は日記サイトを今のようにずっと続けていたわけだが、とある人に「Webラジオやればいいじゃん」と勧められた事があった。
 もともとテキストを書く事に抵抗はないし、情報も当時からいろいろな分野を扱っていた事から、前々職の人達の間では私の日記サイト(当時はまだBlogエンジンを使っていなかった)はそれなりに知られていた。仕事仲間もいろいろ情報提供できるよ、とか言われていたので、そういう人達を集めて週一ぐらいで放送する、というのもアリかなぁ…なんて考えていた時期もあった。
 ただ、私の知人たちがそうしたWebラジオで話す内容が、果たしてどこまで素の状態で話せる内容か? という事に関しては非常に疑問で、それほど業界的にコアな情報を持っている人が多かったのも事実である。

 しかし、結局このWebラジオの計画は頓挫した。
 頓挫した理由は…実は私にある。
 話す内容も時間もネタもあった。では何が足りなかったのか?
 いや、足りなかったのではなく、私が凝り性だったのが災いしたのである。
 当時、プロのスタジオ現場に出入りしていた私は、プロ用の機材の性能と民生用の機材の性能の違いを知っていたため、どうせ録音するならば…とプロ用の機材の物色を始めたのである。
 マイク一つとってみても、コンデンサマイク1本5万円とか…。
 そしてミキサーが数万円、編集ソフトも2万円弱とか、それこそ個人がやるレベルではない機材をリストアップし始め、こりゃ金かかるなぁ…と二の足を踏んだのである。
 バカな話だが、最初は週一で貸スタジオを借りるか? とかまで考えた事がある。
 結局、こうしたバカみたいなパワー志向でかかる予算がバカみたいに膨れあがり、結局私の中でのWebラジオ熱が急激に冷めてしまい、時間だけが過ぎていったのだ。

 今の時代、私の生活環境も変わり、仕事も変わった。
 結局、以前よりも激貧生活に陥り、使える予算もなくなり、趣味そのものも縮小せざるを得ない時代に突入したワケで、今Webラジオなんかを手軽にやるとするならば、安価なマイクとWebカメラ、そしてフリーで出回っている編集ソフトを使ってニコ動を活用する、というスタイルが一番適していると思われる。
 それが525円だ。
 この金額から機材を足していっても、今なら1万円かからずして揃えられる。まぁ、クォリティはそこそこだが、今の私ならそれでも満足できるだろう。…心の奥底では満足していないだろうが。

 と、ニコ動のプレミアム会員を調べていてこんな事を思い出したり考えたりした訳である。
 実際、525円を出す事を考えないワケではないが、今まさに迷っている所だ。
 人によってはニコ動に払う金はない! と断言する人もいる。
 要するに、それらは利用形態と費用対効果を考えた結果だ。
 525円の価値は、まさに人それぞれだ。
 私の場合、利点も多いが迷いも多い。ただそれだけの事。
 先日、現代はテレビが必要か? と知人がmixi内で記事にしていたが、ニコ動があればテレビは不要という人間が最近は多い。
 私の会社に入った4人の新人たち(何れも23~24才)にも聞いてみたが、全員が「必要とは思わない」と答えた。
 YouTubeとニコ動、そしてネットニュースがあればテレビは不要という時代に突入した現在、月額525円のニコ動はテレビに変わる通信費(しかも双方向)と言えるのかもしれない。
 さて、私はどうしたものかな?

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. XEGASY より:

    なるほど来月からニコ生をやるということですね!!
    楽しみにしています←

  2. 武上 より:

    ちょwwwwおまwwwww
    まだ確定するには早すぎるしw
    今はとりあえず可能性という事にしておいてください。
    それにやるならまずは編集動画からかな、とも思ってますし。
    しかもそれすら言ってるだけの事だし(爆)

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