BDXL対応PC光学ドライブの新型

 パイオニアからBDXLに6倍速書き込みが可能な内蔵型Blu-ray Discドライブ“BDR-207JBK”が2012年1月上旬に発売される。価格は店頭予想価格で18,000円前後。
 PC用ドライブとしてBDXLに対応したドライブは初登場で、BD-R XLの4層メディア(容量としては128GB)への記録も可能な点がウリ…と言っても、今やPCユーザーからすれば128GBの光学メディアでデータを残すぐらいなら、リムーバブルHDDに向かうか、USB接続の外付け2.5インチHDDに向かえば320GBとかそれ以上の記録が出来るわけで、今更BDXL対応の光学ドライブが出てきたところで大きな動きにはならないような…

 こういう光学メディアは対容量比価格が気になる所だろう。
 HDDに関して言えば、1GB単位あたりの価格は平均しておおよそ3.5インチHDDなら6円程度。2.5インチHDDなら11円程度といったところか。
 対してBD-R XLメディアはというと…おおよそ29円程度になる。BD-R DLで17円程度、BD-Rで15円半ばと言った所になる。
 アクセス速度とか考えても、ほとんどメリットが浮かんでこないワケだが、手軽にメディアを交換できる、という所が最大のメリットか。
 BD-R XLメディアが今の半額程度になれば、もっと導入しやすくなるだろうとは思うが…この規格が発表されてからかなりの月日が経つワケだが、思った程普及していない、というのが私の思ったところである。


 テレビがフルHD化して、その録画媒体としてHDDとBD-Rが主となっている今、BD-Rそのものがもっと広まると思っていたのだが、気がつけばテレ
ビから離れていく若年層がいるわけで、仮に録画してもHDDに録画して見て消して…の繰り返しが多いのではないだろうか?
 VHSの頃はダビングなどでテレビ放送のコンテンツはもっと活気があったが、デジタル化した事で放送局側がコンテンツにプロテクト“ダビング10”を施
し、以前ほどコンテンツのコピーが出回らなくなっている。この事が後押ししたのかどうかはわからないが、気がつけばテレビのコンテンツは以前よりずっと縮小しているように思えてならない。
 そう考えると、ダビング10は不要だったような気がしてならない。もっとコンテンツが自由に広まるチャンスを与えないと、コンテンツそのものが死んでしまうのではないだろうか?
 確かにデジタルであれば録画データを編集する事で、後出し製品のコンテンツBDソフトが売れなくなる危惧はある。だが、テレビコンテンツそのものが話題だけ出て広まらない事の方が問題で、結局売れる番組はソフトとしても売れる事に違いはない。
 この辺りのハンドリングの失敗が、BD-Rが広がらない最大の要因なのではないかと思ったりする。
 ま、私が考えている以上に世間にBDが広まっているのかもしれないが…ただ私はBDに番組を頻繁に記録している人を知らない。少なくともVHS時代ほど熱心に録画している人を見たことがない。
 実際どうなんだろう?

 とりあえずPC用のBDXL対応ドライブがいよいよ登場である。
 これで一応PCでも4層対応になった。気になる人はぜひどうぞ。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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6 Responses

  1. アバター画像 うめー より:

    うーむ。
    オイラ、BDドライブ持ってないからそろそろ欲しいなぁ
    手元にあるBDソフトが観れない状況なんだよね…。

  2. アバター画像 武上 より:

    PCでBDを見るのは個人的にはお薦めしません。
    理由は…ソフトプレーヤーが安定しないんですよ。
    PowerDVDもWinDVDも全く同じで、環境依存で不具合多発しまくりです。
    ウチ、PowerDVD11 Ultra入れてますけど、見る事ができないBDソフトありますよ。ガンダムUCの第4巻とか…
    個人的にお薦めなのは、価格が下がってきたPS3ですね。
    見るだけなら最もお薦めできるハードです。
    録画できなきゃダメっていうなら、レコーダーが最適解でしょうけどね。

  3. アバター画像 うめー より:

    うーん、オイラの部屋には基本的にTVが無いのでPS3の場合
    PCのディスプレイに繋がないといけない訳ですが
    そうなると切り替えが面倒な気が…。
    (同時にPCもPS3も使うことに成るので)
    それにPS3を買ってもゲームをしないのでBDソフトを観る為だけのハードになってしまうなぁ。
    レコーダーは前述の様にTVが無いので矢張りPCのディスプレイに繋ぐ事に、しかも
    「録画はしない&デジタルアンテナが未開通」なので
    矢張り敷居が高いんですよね。。。
    因みにTVが無いというのはホントは嘘で
    17インチのブラウン管(アナログチューナー内蔵)があったりします
    入力はRCA端子とD-SUB15ピンが可能。
    コレを現代のTVと見なすかどうか微妙なトコではあるが…。

  4. アバター画像 武上 より:

    ならば、もう一つ方法を。
    PCにキャプチャボードを入れてBDプレーヤーを接続するというのはどうでしょう?
    この方法だとOSの上で動作するので、切り替えとは違いますし、HDCPスルーのキャプチャボードならPC上に録画もできるという…
    まぁ、ちょっとだけ予算がかかるけど、最も汎用性が高い方法と言えます。
    ま、問題が全くないワケではないですけどね。

  5. アバター画像 うめー より:

    イニシャルコスト高い!
    ケド、ソレ以上に他のメリットがある方法ですよね。
    実はキャプチャボードの導入はチョット目論んでいまして
    DVD化されていないLDタイトルをDVDもしくはBD等に保存し直したい
    というのがありまして。
    問題は時間がないのがネックだけど…。
    イロイロ考えたいなぁ。

  6. アバター画像 武上 より:

    キャプチャボードは選ぶものによって接続できる機器が変わるので、何でもやりたいという用途になるとかなりの高級ボードになってしまいます。
    なので最初は安価なHDMIキャプチャボード(1万円くらい)と低価格なBDプレーヤー(Sony製とかで1万3千円くらい)を買ってBDを観る事に注力し、その後、マイコンソフトとかからでているスキャンコンバータを使ってアナログ信号の機器をHDMIに変換できるようにしてやれば良いかと。まぁ、それも予算かかる話にはなるけどね。
    ココまでの話をするのは、やはりソフトプレーヤーの出来が良くないから。
    せめてソフト再生くらいは問題なくできればいいんだけど、それすらままならない事が多いので、BD再生はハードの専用プレーヤーが絶対的にお薦め。
    その方が、最終的に損をしないから。

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