色褪せぬ名作

PS4のアーケードアーカイブスにダライアス登場。

クロニクルセイバーズじゃない

1986年、ゲームセンターに興味深い大型筐体のゲームが登場した。
それは、当時まだ液晶テレビなど存在しない時代に、横に3画面並んだその筐体は、画面の継ぎ目を極力無くすように鏡で反射させるという手法を使い、その長大な横長画面でシューティングゲームを実現した意欲作だった。
その名はダライアス。
その後、横スクロールシューティングシリーズの傑作として名を残す初代作である。
ダライアスはそのゲームそのものにも大きな特徴があり、敵の巨大戦艦が全て海洋生物をモチーフとしているという所が新しく、現れるシーラカンスにイソギンチャク、ハンマーヘッドなど、どこかで見た事のある生物が1画面を飛び出るかというぐらいのサイズで迫り、プレイヤーを翻弄した名作である。
近年、PS4とPS VITA、そしてSteamに最新作である「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」が発売されたが、今回PS4にて発売されたのは、なんとその初代作。
アーケードアーカイブスというハムスターが提供するオールドゲームの一つに、ダライアスが遂に登場したのである。

1920で再現するというのか

前述した通り、ダライアスは4:3の画面を3画面繋げた横長スケールのゲームである。当時の解像度は864×224なので、計算すると27:7という比率になる。私が所有するDellのU3415Wは21:9だから、それでも比率的には収まらないほどの横長である。
だが、実はモニタの画面比率は直接的な問題ではなく、元々PS4の画面出力はフルHDでしかないため、どう考えても16:9という比率の中でダライアスの画面を出力するしかない。
と言うわけで、基本は画面全体にゲーム画面が表示されるという仕組みではない。
非常に細かく見える映像になるかもしれないが、ダライアスは横長画面だという事が全てなのである。

この動画は私のプレイ画面ではなく、YouTubeで公開されているものを表示させてもらっている(そもそも私はこんなに上手くない)が、YouTubeの映像は全体が16:9であるため、上下に黒帯が表示されるというまさにこのままの状態でPS4上で表示される。
動画の途中で設定を変えているシーンがあるが、結構細かく画面表示等のカスタマイズができるようになっているようで、好みに合わせていろいろ調整はできるようである。
ただ、基本はあくまでもこの横長画面である。
この映像を観ると、PS4がウルトラワイド液晶の表示に対応してくれていれば…とホントに思う。4K表示は確かに処理の面でも厳しいとは思うが、せめて2560×1080という表示に対応してくれていれば、このダライアスももっと迫力のある画面でプレイできたかもしれない。
…というか、Steamでもこの旧作が出てくれないかなぁ(-_-;)
私は最新作よりもこの旧作を大画面でプレイしたいのだよ…。

これでお値段823円

まぁ…オールドゲームだから、と言われればそれまでだが、このダライアスの価格は823円(税込)である。
安い!
安すぎる!
移植するのにもそれなりに開発費はかかるだろうが、この価格でホントに開発費を回収できるのだろうか?
グラディウスIIの時も思ったがPS4ぐらいになると1980年代のアーケードゲームを再現するのはハードウェア性能上は難しくない為、ほぼ完全な移植が可能になる。
このダライアスもオリジナルはメイン処理としてMC68000チップを2個使用し、サウンドにZ80を2個&FM音源としてYM2203を2個、ADPCMとしてMSM5205を1個使用して製造されている。これぐらいの処理ならば、現代のx86チップとその周辺ハードで完全再現はできるわけで、823円で当時のオリジナルゲームを購入する事ができるという、ある意味夢のような現実が今は目の前にあるのである。
私はまだ購入していないが、これぐらいの出来の良さなら購入しても損をした、とは感じないだろう。
というか、お得ではないだろうか?

と言うわけで、次はニンジャウォリアーズが登場することを期待。インターフェースを工夫してタッチパッドなんかを使えれば、サイバリオンも行けるのではないかと、こちらも期待。…欲張りすぎか?(爆)
というか、このアーケードアーカイブスでカプコンの昔の名作が出てきてくれないかなぁと切実に思っているのだが…。
ナムコは独自にDL専売で出してきてはいるのだが、次の作品が全く見えてこないし…レトロゲームの方が味があって面白いと最近思い始めているだけに、ぜひともこのシリーズは展開を拡充してもらいたいところである。

ハムスター ダライアス商品ページ
http://www.hamster.co.jp/arcadearchives/darius.htm

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    おおおおお…
    これはますますPS4早く買わねば…。
    もう、CAPTEIN NEO聞いただけでテンション上がります!
    でも、うちのディスプレイじゃ狭いだろうなぁ。

    • アバター画像 武上 より:

      フルHDのモニターで20インチ以上あれば、あとは目視距離の問題だけなので、思ったより小さくはないと思いますよ。
      まぁ、目視距離でモニタから60cm以上離れてると小さい感じは否めないかも知れませんが。

      PS4買うなら、まず高機能版PS4(通称:PS4 Neo)の動向を確認してから購入が理想かもしれません。まぁ、従来型を安く買うと言う手もありますが。
      どちらにしても、最近は結構遊べるソフトも増えてきたので、オススメです。

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