Monthly Archive: 3月 2018

モンキー125

排気ガス規制で最後の限定車輌が発売されたモンキー。

今度は125ccクラス

第34回大阪モーターサイクルショー2018が3月16日に開幕した。
そのHONDAブースにて、一度は生産が終了したとアナウンスされたモンキーが、モンキー125として展示された。これはこれでイイ感じに見えるが高そうだ…125ccに排気量を拡大する事で、排気ガス規制をクリアする事が出来るという事は、前もってある程度わかっていた話だが、今回の展示会で展示されたモデルは、市販予定となる車輌で、以前の「第45回東京モーターショー2017」で展示されていたコンセプトモデルとは異なるものだった。
見る限り、ホイールが12インチとなり、ソレに合わせてブレーキもディスクブレーキが最初から搭載されていたり、さらにはABSが搭載されていたり、またスピードメーター周りもデジタル表示で近代的になった感じではあるが、その姿は紛れもなくモンキーで、大きさも多少大きくはなったもののあまり違和感なく見える。
ただ、50ccの時にあった折りたたみ式のハンドルは固定式のものに変わっており、あくまでも原付というよりは、より軽二輪に近い形になったと言えるかも知れない。
まぁ…実際には排気量も125cc未満にして原付2種という区分で発売するんだろうとは思うが、とりあえず50ccではクリアする事が出来なかった規制を125ccクラスなら切り抜けられるという事でモンキー125が発売されるという動きは素直に喜びたい。

GROMとの違いは?

率直に言うと、多分ほとんどGROMと変わらない作りなんじゃないかと予想する。
違うのは、リアのサスペンションが1本から2本になった事や、スイングアームが角形からラウンド形状のものになった事、他見た目的な部分ばかりで、その他の基本的な部分はGROMと同じものを使っていると思う。
コスト的な問題も勿論あるが、共通化を図る事で得られるメリットの大きさを考えれば、同じ部品を使わない手はないワケで、普通ならそうするだろう、というのがその根拠である。
問題は、GROMとの差別化なワケだが…コレ、もうGROMを売るのを諦めたという感じしかしないと思うのは私だけだろうか?
そもそも、モンキーの方が売れるという判断の下、GROMと共通部品を多くしてデザインしているようにしか思えないのである。つまり、GROMのマイナーチェンジ版…とでも言おうか。
もし仮にそうだったとしても、それを否定的に捉える人はいないように思う。往年のモンキーが復活した、という事そのものが大きな話題であり、望まれていた事なのだから、コレはコレでいい、と考える人の方が多いように思う。
また、今回のモンキー125は、見た感じ以前のモンキーのカスタム化した後のもののように見えるのも好印象を与えるポイントだと思っている。
キャブレターではなく、インジェクションなのでカスタムしようと思ったら大がかりな改造を必要とするのも事実だが、そこはあえて見た目だけのカスタムと割り切ってドレスアップするのも一つの手。今後のカスタムの幅に期待しつつ、パーツメーカーの出方を待ちたいところである。

高騰するRX580

未だ新製品が出るも価格は高騰。

以前より高い製品が発売される

MSIからRadeon RX580を搭載したビデオカードの新製品「Radeon RX 580 ARMOR MK2 8G OC」が登場した。高くなったなぁ…ちょっと前からの傾向なので、今更という感じがしないでもないが、今回の新製品は初めてRadeon RX580が発売された時から比べて、価格の初期値がかなり高く設定されている。
ビデオカード全般が品薄という事もあって高いのだろうが、ゲーミングでの性能はそこまで高くないRX 580製品が、今や税込52,704円という価格で店頭に並ぶ時代になってしまった。
たしか、もともとRadeon RX580搭載ビデオカードは、価格が安すぎたRX480系の価格見直し版という側面もあってか、多少価格は高めではあった。それでも4万円前後くらいの価格が妥当な価格だったワケだが、今やそれよりも1万円も高い価格で発売されている。
ライバルとなるNVIDIAの製品としては、GeForce GTX 1060になるわけだが、それと比較しても価格は随分と高いという事になるし、さらに言えばその1060よりも消費電力も高い。
実際、1060とのベンチマークでの比較で言えば、DirectX11環境下での比較で言えば1060の方が性能は上になるが、DirectX12環境下ではRX580が1割程度上回る、というところに位置付けるが、その性能と消費電力、価格差を考えた場合、妥当なコストバランスかと言われれば決してそうではない。

目的はマイニング?

このRX580製品が登場するとなると、その購入層の使用目的はほぼマイニングなのではないか? と思えてしまう。
マイニングはゲーミング性能よりもGPGPU性能が必要とされるとよく言われるが、Radeon系はその面でいうとGeForceよりGPGPU性能を引き出しやすいらしい。
よって、今回発売された「Radeon RX 580 ARMOR MK2 8G OC」も、その用途が期待される状況はマイニングなのではないかと思うワケだが、その目的故に価格が高騰しているという、実にシャレにならない状況が今の段階である。
よく考えて欲しいのは、私がRadeon RX Vega64を購入した時の価格は、税込75,000円程度である。つまり、今回の「Radeon RX 580 ARMOR MK2 8G OC」の価格と比較して18,000円だけ高いという状況だ。
ビデオカードで約2万円差というのは、一見高い価格差だと思うかも知れないが、ハイエンドに近い製品と比較為た場合だと、決してこの価格差は高い価格差ではない。
つまり、それだけ「Radeon RX 580 ARMOR MK2 8G OC」に設定されている価格が高いという事だが、これでも売れると判断されている理由は、やはりマイニングにあるのではないかと思う。

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本命のディスプレイと思ったが…

期待していたLGのモニタ、どうもアヤシイ…。

38WK95C-W

以前、当Blogで私が大本命の期待しているモニタとして、LGの「38WK95C」を紹介した事がある。
その時はまだ発売前の情報で、単純に情報筋のスペックだけ見て「コレだっ!」と反応したのだが、海外では発売されはじめているようで、そうした情報を見てみると、思ったのとチョット違う展開が見えてきた。明るささえあれば優秀なモニタだったのに…海外のTECHPOWERUPというサイトにおいて、3月1日付で「38WK95C」がリリースされたという情報が掲載されているのだが、その内容を見てみると、どうもHDR10の要求性能に追いついていないらしい。
というのは、通常HDRの規格ではエントリーレベルで400nitの明るさを求めているが、この「38WK95C」は300cd/m2のようで(1nit=1cd/m2)、結局は「38WK95C」はHDR入力を受け入れて対応機器がHDR対応と認識しているレベルにある可能性がある。
このあたりの考え方はメーカーによってかなり違った見解を持っている部分でもあり、LGからすればHDR品質だとしていても、他の団体などではHDR基準に達していない、と判断する事もあり、結局の所はHDR10の画質向上はないだろうとしている。
また、同様に他サイトで「38WK95C」に関するコメントを確認してみた(調べたサイトがリンク切れとなったので、リンクを削除した:2021.09.23)が、そちらも「38WK95C」のHDR10対応は“エミュレーションモード”だと言っている。
LGの公式サイトで確認すると、大きく“HDR10”と記載されているが、もし、このHDR10対応の情報が各情報サイト通りだとすると、かなり残念な製品と言わざるを得ない。

それでも魅力はある

ただ、それでも他スペックを見ると、この「38WK95C-W」(公式サイトでは製品型番はWが付いている)はやはり魅力的なモニタと言えるのが惜しいところ。
何と言ってもその解像度が3840×1600ドットと、フルHDを横に2画面並べてまだ縦解像度を520ドット上回る広さがあり、AMDのFreeSyncに対応している事で事実上75Hzのリフレッシュレートをカバーしているわけで、これ以上の望む場合は4Kモニタに行くしかない、というスペックを持っている。
これなら素直に4Kモニタに行けばいい…と思う人もいるかもしれないが、4Kモニタでこの「38WK95C-W」と同等のドットピッチを持つモニタサイズとなると、おそらく40インチを超えるモニタサイズになってしまう。「38WK95C-W」は、普通にWindowsの画面表示サイズを100%のままにしても文字は読めるし、純粋にデスクトップを広く使えるが、27インチクラスの4Kモニタでは表示サイズを150%くらいにしないと、文字認識は困難であると考えると、やはりデスクトップを広く使うには物理サイズを大きくするしかなく、そうなると、モニタを置く場所の縦幅も広く採らないとモニタを置く事ができなくなる。
残念だが、私の環境ではその縦幅の確保が難しい事もあって、結局38インチクラスの横長モニターを置くのが限界だったりする。
ま、配置場所の縦幅に限界がない人だったら4Kモニタに行くのがベストなのかもしれないが、私が4K未満に拘っている理由の一つがGPUの性能に少しでも余裕を持たせる、という意味もあって、おそらくあと3年くらい経たないと高画質高リフレッシュレートの4K画質を可能にするGPU性能にはならないのではないかと思っている、というのもある。
単純に広ければそれでいい、というだけの理由ではないので、結局は用途次第ではあるものの、もっとハードウェア全体の底上げがないと、リッチな環境は生まれないと思う。
そういう意味では「38WK95C-W」は、絶妙な解像度を持つモニタだと思うわけである。

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直前にまた迷う

もうね、決断してもしきれないのよ…。

iPhone Xを薦められた

以前から当Blogで私が次に乗り換えるiPhoneに関して、iPhone8にすべきか、iPhone Xに行くべきか、それとも今年は見送るか、の論議は何度もしてきた。
そして残念な事にバッテリーの保ちや処理能力的な事を考えると、今年は見送るという事は現実的に厳しいという結論に至り、結局iPhone8にすべきか、iPhone Xにすべきかという二択になり、先日はiPhone8にしようと結論を出した。
その結果、今月の末くらいにはiPhone8でMNPでドコモへと切り替える予定でいた。
…のだが、あともう数週間というこの時期に来て、仕事で打合せた人からiPhone Xを強烈に薦められてしまい、また迷ってしまった。
相変わらず私の決断の鈍さというか、潔くない状況ではあるのだが、その仕事上で私にiPhone Xを薦めてきた人の話を聞くと、確かにそうだとうなずける事が多いのもまた事実なのである。
その人曰く、iOSの今後のアップデートの大半は、新しいインターフェースを搭載したiPhone Xベースのものが多くなっていくだろうし、今後は既存技術の進化は見込めないとした上で、機能追加のほとんどは新機種を主軸としたものになる、というのである。
コレ、当たり前の事を言っているのだが、その視点で考えると、確かにiPhone Xにする意味はとても大きいのである。
「枯れた技術の水平思考」とは、かの有名な横井軍平氏の言葉ではあるが、ことiPhoneに関して言えばそれは当てはまらない。新しいテクノロジーを引っ張って行くという自負のあるAppleからしてみれば、iPhone Xの技術は今後のスタンダードにすべき事なので、iOSのアップデートの主体はどうしてもiPhone Xベースのものになっていく事は間違いない。
だとしたら、確かに乗り換えるデバイスとしてiPhone8を選ぶというのは正しいのだろうか?

再びiPhone SE2

そしてこのタイミングでまたしてもiPhone SE2の噂が再浮上である。

今度は動画での登場である。
これを見る限り、iPhone5sシリーズの筐体にFace IDを内蔵した感じのボディを持つスタイルのようだが、コレを待ち望んでいる人も多いのではないだろうか?
また背面にはデュアルカメラを搭載しており、おそらくそれによって出来る撮影処理はiPhone XもしくはiPhone8 Plusと同等のものと考えられる。もちろんこの動画では搭載しているプロセッサまでは分からないので、A11 bionicで実現している処理の全てができるかどうかは分からないが、このサイズでiPhone Xレベルの事をやっているとなれば非常に魅力的に見える。
私としても、この筐体でiPhone SE2が提供されるなら、コレの登場を待ちたいところだが、元々iPhone SE2はマイナーチェンジに留まると言われているし、製品の立ち位置としても後進国への普及を目的とした廉価版というものなので、この動画のような製品になる事はまず考えにくい。
だが…これらの全ての情報はあくまでも噂でしかなく、何一つ真実はない。
万が一にも、本当に実現する可能性だってゼロではないのである。
それを考えると、今月末にiPhone8をセレクトするというのも考え物…という事に。
迷う要素がまた一つ増えた…そんな感じである。

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Realforceテンキーレス

私はテンキー欲しい人だけど…。

テンキーレス第二世代

東プレのRealforceと聞いて、キーボードの事だと分かる人は、多分入力インターフェースに拘りのある人だと思うが、少なくともPCキーボードでRealforceを超える使い勝手のキーボードは他にはない、と私は思っている。
静電容量無接点方式という、メカニカルキーボードやパンタグラフ式キーボードにはないスイッチを使ったキーボードの使い心地は、ATMのテンキーにも使われているぐらい耐久力が高く、また打ち心地のよいキータッチを実現している。
東プレは、そんなATMのテンキーを製造しているメーカーで、その技術でPCキーボードを作ったのがRealforceである。
キーボードで2万円超と、決して安くないにもかかわらず、絶大な人気を誇るのは、まさにこの静電容量無接点方式だからこそなのだが、他にもキートップの印刷が消えにくいレーザー刻印だったり、さらに消えにくい昇華印刷方式を採用しているというところも、地味に人気のある理由だと思う。
そのRealforceも長年同じ製品が製造され続けていたが、昨年、16年ぶりに第二世代機へとモデルチェンジした。
従来よりキーボード全体の専有面積が小さくなり、静音モデルやらAPC機能を搭載したもでるやらがラインナップしたが、総じてテンキー含めたフルキーボードのみが発売された。
人によっては、テンキーは不要という人もいるのがキーボードの世界で、私はテンキーが絶対に欲しい人なのだが、不要という人からすると、Realforceのテンキーレスモデルが登場するのを心待ちにしていたことだろう。私はテンキー欲しい派だが、遂にそのテンキーレスが発売された。これでほとんどの人の要求を満たす事になるだろうシリーズになったと言える。

基本的には同等品

今回発売されたテンキーレスモデルは、基本的には昨年発売されたフルキーボードと仕様は同じで、単純にテンキーが存在しないというだけのものになる。
キーピッチは19mmで、静音モデルとAPC機能(キーを認識する深さを調節できる機能)を持つモデルがあり、全4モデルでブラックとアイボリーの2色の組合せ、つまり8モデルでラインナップされている。
キー荷重もモデルによって異なっており、モノによっては変荷重のモデルもあるので、目的のモデルを明確にした上で購入するのが得策である。
キー配列は日本語91キー、全キー同時押しが可能なNキーロールオーバーに対応し、CapsLockやNumLockの状態を知らせるLEDカラーは7色から選択でき、それらの輝度調整も可能。これらもフルキーボードの仕様と同じである。
本体サイズは142×369×30mmで、前モデルと比較して16%コンパクト化している。
こうした仕様を見ても、前モデルから積極的に買い換えるかどうかは完全に好みの問題と言えるが、よりコンパクト化を目指す人であれば、選択する余地はあるのではないかと思う。

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Ryzenにも脆弱性

もうね、全てのコンピュータは危険に晒されてるって事ですよ…。

AMDも笑っていられない

昨年、IntelのCPUにセキュリティ問題があるという話が浮上し、OSやCPU、マザーボードのファームウェア等でその対応を実施している真っ最中だが、その際、AMDのシステムではIntelほどの実害がないという内容だった。
もちろん、マイクロコードの問題なので、AMD製品であっても無視できるレベルの話ではないのだが、それでもIntel製から比べると軽度に済む話だったので、私などは「Ryzenにしておけばよかったかな…」などと思ったりもしたのだが、今度はなんと、AMDのCPU製品に関しても、チップセット設計段階に施されたハードウェアレベルのバックドアを含む脆弱性がある、という話が浮上した。
その静寂製の数は計13にも及び、大きく分けて4つの攻撃ベクターが存在するという。
内容としては、AMD製CPU内に封入される、独立したARM Cortex-A5チップとして組み込まれている「AMD Secure Processor」の機能を逆手に取った方法でセキュリティが脅かされる。Ryzenもえらい事になったなぁ…「MASTERKEY」というRyzenやEPYCに存在するKEYが悪用されると、Secure Processor自体で任意のコードが実行可能となってしまい、ファームウェァベースでセキュリティ機能を無効化したり、OSやBIOSに悪意あるコードを注入できてしまう恐れがある。
MASTERKEYはBIOSの書き換えが前提にあるとしても、他の脆弱性と組み合わせる事で、ライトプロテクト化したBIOSも書き換えが可能になってしまう可能性があり、かなり深刻な問題と言える。
また、「RYZENFALL」と呼ばれる脆弱性は、Secure Processorが利用する「Secure OS」の脆弱性で、そもそもはSecure Processorとメインシステムを分離して、独自に暗号化された領域をメインメモリに確保する機能を持つのだが、脆弱性によってシステムOS側からアクセスを実現できてしまうようになる。
そうなってしまうと、本来隔離されるべきセキュリティ情報を取り出したり、任意のコードをSecure Processorで実行する事が可能となってしまう。
根本的な事を言えば、かなり危険な内容と言える。

直接的対処法はない

今回の件は、残念な事に直接的な対処法はないと言われている。
本日の17:00ごろにAMDより正式なコメントが発表され「今後、積極的にこの結果を調査/分析し、ユーザーの安全性を確保するため継続的に取り組むとしており、結果をブログで公開する」としている。
具体的な事はまだまるでわからないが、おそらく、今回の問題はIntelの時と同様、マイクロコードを扱う上での根本的な部分に根ざした問題であるため、ある程度はやむを得ない部分もあった話かもしれない。
Intelの時には、各所から相当なIntel叩きがあったと思うが、AMDも結局同じ、となると、果たしてAMDも叩かれるのか?
…何となく、AMDの時はマイクロコードを扱う場合はある程度は仕方ないな、なんて意見が出てくる可能性もあるのが、何ともIntelの切なさを感じる部分ではあるが、高性能化が著しい半導体コアの世界では、セキュリティを高める為の技術を逆手にとってセキュリティを崩すという手法が採られる事が多いワケだが、こういうのは、設計時にリスクマネジメントで発見する事はできなかったものだろうか?
折角高度にセキュリティを高めようとして実装している機能なのに、それを逆手に取る事でいとも簡単に突破されてしまうというのは、そもそものセキュリティ技術を確立する為に費やした苦労が無駄になるワケで、非常にもったいない話である。
ある程度は仕方のない話とは言え、半導体設計者はもっと辛辣に人類の行為を悪意のあるものとみて防衛策を練る必要があるのかも知れない。

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今そこにあるレトロ

レコードとかカセットテープとか…絶滅しない昭和テクノロジー。

懐古的だがそれがいい?

最近、いろんな分野で昭和のテイストを再び持ち上げるような風潮があるように思う。
平成の最初の頃はそんな事もなかったが、ホントにここ数年の間に、そうした昭和のモノが取り上げられ、復活しようとしている。
特に私の興味のある分野で言えば、音関係がそんなところで、レコードの需要は昔からそれなりにあったものの、最近はカセットテープまで復活の兆しが見えてきていて、既に新品のカセットテープを入手する事すら困難なのに…と感じてしまう。
イマドキの10代の人に、カセットテープを見せても、何をするものなのかわからないという人もいる時代。しかもカセットテープは現在の他メディアから比べても再生周波数帯域が狭かったりして音質としても良くないにも拘わらず、それでも受け入れられているというのには、時代の変化を見てきた人には気付かない、現代しか知らない人だからこそ見えてくる違いが見えているからなのかもしれない。
とある若者が言っていた印象的と思える言葉が「カセットテープはすぐに次の曲の頭出しができないのがいい。CDとかデータだと、次の曲に行くまでが一瞬で味気ない」なんて言葉があった。
時代の変化を見てきた人からすれば、利便性を求めてより高速な頭出しが可能にした技術的変化が、現代人では逆に受け止められてしまっている。便利さだけの話ではない、という、視点がオールドタイプとニュータイプの違いなのか…と思わなくもないが、とにかくプロセスや感覚を大切にしたい現代人らしい感性が、昭和のレトロテクノロジーを欲しているのかも知れない。

ハイレゾ対応のカセット

東芝エルイートレーディングが、Aurexブランドの新製品としてカセットでもハイレゾ相当の音質で再生できるというCDラジカセを発売する。懐古的デバイス搭載のハイレゾ対応機製品名「TY-AK1」という製品で、再生デバイスとしてはCD、USBメモリ再生、カセットデッキ、ラジオなどを備えていて、使用できるカセットとしてはノーマルテープの他にハイポジションテープ(TYPE II)の再生にも対応している。
本製品はカセットテープの再生音も含めて、他の様々なソースの音質をハイレゾ相当の周波数帯域及び高解像度音源に変換するアップコンバート機能を備えていて、カセットテープのの再生音を、MP3の192kbpsでSDCardやUSBメモリに録音できる。もちろん、CDやラジオの音もカセットテープに録音する事ができ、ラジオのタイマー録音もサポートしている。ちなみにラジオはAMとワイドFMに対応している。
インターフェースとしては、前面にヘッドフォン出力、ステレオミニおよびライン入力、3.5mmのマイク入力を備えている。
これらのスペックを考えてみても、単純に昔のCDラジカセにハイレゾ対応のアップコンバート機能を付加したような製品だとわかるが、イマドキはこういう製品も望まれているという典型的なパターンと受け止める事ができる。
時代はダウンロード販売という目に見えない商品形態を取る時代なのに、逆行する製品もまた望まれているという事に、改めて驚いてしまう。

現代人は公衆電話の使い方も知らない人がいると言われている。そんな人からすると、かつてポケットベルなんてものが存在していて、それで簡単なメッセージのやり取りをしていた時代があるなんて事を想像もできないだろうが、そうした時代を経験してきた世代からすると、その不便さから解放される為に技術が進化して今の形になったのに、あえて昔に逆行しようというスタイルはなかなか理解できないものがある。
ひょっとしたら、このアナログ感というのは、本来人間が好む要素が含まれているという事なのだろうか?
レトロ趣味というのは、実に興味深いものである。

YU-NO

古き良き名作をまるごと特典にしていた。

3月15日が期限

PS4/PS VITA用として、かつて名作と言われた「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」が移植されたのは2017年3月16日の事である。
2014年末には移植される事が発表はされていたのだが、そこから発売までに2年と3ヶ月を必要としたのは何故なのかはわからないが、2016年2月に発売すると当初言っていたところを結果としてさらに1年以上費やしたという事になる。
「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」と言えば、PC版で10万本以上、セガサターン版で20万本以上という、元々が18禁ソフトだったものを一般向けにリメイクした作品としても売れた方で、これに肩を並べる作品としては、多分当時美少女ゲームとして一般的になっていたLeaf、Key系の作品ぐらいではないかと思う。
それぐらい、売れたソフトとしては金字塔とも言える「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」だが、PS4/PS VITA版として発売された時に、初回限定版特典として付いてきたのが、PC-98版をまるまるPS4でプレイできるというDLCだった。名作は語り継がれる発売元の5bpは、比較的この原作をまるまる特典として付けるという行為をする時があるのだが、リメイクでない旧作ファンを配慮した特典なのかもしれない。
その初回限定版特典のDLCの受付期限が、今月15日、つまり発売1年後となっていて、あと3日後には権利含めて喪失してしまうという状態であった。
私は、当時「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」をプレイしようと一度は思って板野だが、結局プレイせずじまいだったこともあって、PS4でリメイク版でもプレイしてみようかな、と思っていた。だが…折角ならオリジナルをプレイしたい、と思い、期限がもう少しで切れるという特典版を何とか入手できないかとヤフオクで探したところ、私が所有するTポイントを使えば数百円で手に入れられる事実を知り、今回DLCを入手する事にした。

版権元が変わった

で、この特典版のYU-NOだが、元々はエルフという18禁ソフトを開発しているソフトメーカーの作品だったのだが、現在そのエルフは既に解体されていて、5bpがその所有権を持っている。という事で、この特典版もエルフのロゴは一切なくなっているようで、少なくともオリジナルから多少手が入れられているらしい。
ゲームそのものは、PS4で走らせているのだが、画面上ではPC-9801で起動しているような演出になっていて、その音もFM音源のような音で再現している。パッと見た感じ、芸が細かいなとも思えるが、最近ではこういうのは当たり前かもしれない。
また、昔の作品をリメイクする際のその理由の大きなものの一つとして、当時は問題にならなかった表現方法を現代でも問題のないようなものに修正する、というのがあるのだが、少なくともこの特典版に関して言えば、昔のまま残されているようだ。
このあたりは評価すべきポイントかもしれない。何しろ、表現を変えることで、伝えたかった事が変わってしまう恐れが全くないからだ。
そういう意味では、昔の方が良かったという懐古厨の人には、この特典版でもプレイしておけ、という5bpの意向は正しいのかもしれない。

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テザリング有料化

今まで無料で続けてきたのがここにきて崩壊。

無料期間延長終了

スマートフォンをルーター替わりにしてLTEでPCなどを外で通信する機能、つまりテザリングの事だが、これらは今まで大手3大キャリアともに有料としながら、その金額と同額を無料とする期間を設けて、それで無料対応という事をずっと続けてきた。つまり、その無料期間がほぼ無期限で延長されてきた、という対応を採っていたのだが、ここにきてauとSoftBankが突如無料キャンペーンを終了し、4月から有料化するという方針を発表した。
2社とも、一部のプランを除き、としているが、無料対象となるのは、全体的にもともとのデータ定額料が小さい契約で、家族などでシェアするために20GBとか30GBを定額化したプランを契約している人たちは軒並み有料化される方向になる。
ま、私はSoftBank契約で元々2GB(内1GBはサービスだったが)のデータ定額ミニというプランなので対象とはならないのだが、家族でシェアするからと、ちょっと大きめのプランに入っている人は注意が必要である。
また、auに関しては、小容量のデータ定額プランであっても無料を続けるためには申込を必要とする可能性(あくまでも可能性)があるため、そこも確認した方がいいかもしれない。
ちなみにドコモは? というと、現時点ではまだ有料化するアナウンスは出ていない。
が、これも絶対というわけではなく、ユーザーの利用実態の変化によっては有料化する可能性がないわけではない。

MVNOの対応は?

3大キャリアの回線に相乗りしてサービスを提供しているMVNOに関して、このテザリングの有料化の動きがあるのかというと、実は今の所どのサービスも有料化の動きを見せていない。
おそらくはほとんどのMVNOはドコモの回線に相乗りしているから、というのも理由なのかもしれないが、auの回線に相乗りしているmineoも有料化していないので、実際問題としてテザリング有料化はauとSoftBankのみ、しかもデータ定額20GB以上のプランだけ、という事になる。
考えようによっては、データ定額でも容量の大きなプランでないかぎりは実害のない話とも言えるが、前述したように家族でシェアする目的で容量を大きめに取っている人もいるはずなので、そういう人も対象となる以上、気にするな、というのも無理な話。
今まで無料対応していたものをこのタイミングで有料化した背景には一体何があったのだろうか?

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NieR、続編決定されていた?

まぁ、その可能性は高かったんだけどね。

気がつけば200万本

スクウェア・エニックスがNieR関連作品のシナリオスタッフの募集を開始していたという事実を知った。
これは公式に既に発表された事なので間違いない話になるが、先日スクウェア・エニックスの取締役や執行役員がいろいろと異動した際、NieR作品のプロデューサーである齊藤陽介氏が取締役執行役員になり、その情報を見た時に「これは何かあるな」という感じがしたので、ちょっとスクウェア・エニックスのサイトを見に行ったら、あら、こんな記事が…と見つけたのである。
気がつけばNieR:Automataは100万本売れた後も着実に売れ続け、結果200万本を超えるヒット作になっていたようで、流石にこれだけ売れれば、コナミという企業でなければその続編を…となるのは普通の流れであり、結果その流れに乗り、NieRシリーズの関連作品のシナリオスタッフを募集していたようである。

スクウェア・エニックス シナリオスタッフ募集
http://www.jp.square-enix.com/recruit/career/group/6bd/nier.html
(すでに募集は終了している)

実際、私もPS4版のみならず、Steam版も購入するコトになった作品であり、そのゲームの面白さは何度もこのBlog内で書いてきた。
ヨコオタロウ氏の独特すぎる世界観は、人を選ぶ事に違いはないものの、NieR:Automataではそのテイストも多少なりマイルドになり、以前ほど尖っていないところが万人にもそれなりに受け入れられた、という事だと思うが、これだけの作品を一人の人間が背負い続けるのは、実は結構な負担だったりする。
だから共に世界観を共有できる人材を…と今回はシナリオスタッフを募集したようであるが、この募集の注目すべきところは、スクウェア・エニックスの社員を募集している、という所にある。

別に珍しいわけではないが

スクウェア・エニックスの直の社員が制作する作品というのももちろん存在はしているはずだが、NieR:Automataはヨコオタロウ氏のプランをプラチナゲームスが開発している作品なので、言わば外部スタッフによって開発されている。しかし、今回はそのプランの策定をスクウェア・エニックス内部でやろうとしているのである。
…まぁ、そんなに珍しい話でもないので、特に驚くことという程の事ではないのだが、今回はまずシナリオスタッフの募集をして、そこで生み出されるものが一定の段階に入ったところで、内部開発に進むのか、それとも外部スタッフを探すのか、どちらかで話が進んでいくのだろう。
NieR:Automataは、プラチナゲームスが開発していた事で、その動きの良さは当初より期待されていた。もちろん、登場人物の魅力もこの作品を売るにあたって相当に貢献しているわけだが、そのキャラクターにこの動きが加わった事で、強烈なインパクトがあった事は間違いない。
次の作品が単純な続編になるのか? それとも時間軸を換えての作品になるのか? そういった事はまだまだわからない話だろうが、今回の募集で選ばれた人達も含めて、ぜひ続編も良作となるよう、がんばってもらいたい。
…シナリオスタッフかぁ。
私も時期的に許される状況だったら、挑んでみたかったかもなぁ(-_-;)

PS4高速化手段

データアクセスの話。初期型は内蔵よりも外付けで加速というワナ。

SSDで高速化

PS4で遊ぶ際、その内蔵するHDDの容量不足を解決する為に、HDDを換装するという事はよくある話だが、私も実は初期型PS4を導入した際、2TBのHDDに換装している。
実際には容量は有り余っているのだが、私の使い方としてPS4は全てストレージにゲームデータをインストールして起動するというプロセスを踏む以上、搭載するストレージ容量は多い事に超したことはないのである。
一部の人は内蔵HDDをSSD化して高速化させるという事をやっていたが、ベンチマークを取ってみると思っていた程高速化していないケースが散見される。理由は単純で、初期型PS4はストレージ規格としてSATA 3Gbpsまでの対応であるため、6Gbpsの転送速度を持つSSDの性能を完全に引き出しきれない状況にあるからだ。
それでも多少は高速化するので、初期型であろうとSSDにするメリットは全くないとはいわないが、効果半減である事は間違いない。
ところが、システムソフトウェア4.5から、USBに接続したストレージを拡張ストレージとして利用する事ができるようになり、それによって容量問題を解決できるようになったが、実はこの恩恵はそれだけではないのである。
実はPS4が搭載するUSB端子は、初期型でUSB3.0、薄型PS4とPS4 ProでUSB3.1 Gen1が搭載されているため、転送速度が5Gbpsと実は内蔵ストレージの転送速度より速いアクセスが可能だったりする。
よって、PS4 Proで無い限りは、内蔵ストレージよりも外付けストレージの方がアクセス速度が早いという事である。
なので、もしSSDによるアクセス速度増加をPS4で狙うなら、外付けストレージをSSDとして構成する方がゲーム起動時間等が短縮できるという事になる。
このあたりの実際のベンチマークは下記記事で確認してもらえば分かる。

AKIBA PC Hot Line
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/sp/1110086.html

この記事内には、PS4 Proでの検証記事へのリンクもあるので、そちらも確認してみるといいだろう。

大容量と高速化を狙うには

ココからは私の個人的見解で話をする。
前述したような内蔵ストレージと外付けストレージの速度差による事実がある事を考えると、PS4を運用する場合は内蔵ストレージは2TBのHDDもしくはSSHDを搭載し、外付けストレージとして160GB以上のSSDを用意するのが最も良い判断となる。
内蔵ストレージに大容量のSSDもしくはSSHDをセレクトしている理由は、こちらにデータストックする為である。
拡張ストレージとなる外付けストレージには、内蔵ストレージからデータを移動する事ができるので、プレイしたいゲームを内蔵ストレージから移動させ外付けのSSDに保存してプレイする。もし外付けのSSDが一杯になったら、プレイ頻度の低いゲームを内蔵ストレージへ再び移動させ、別のゲームのための容量を空ける。
基本的な運用方法はこんな感じである。こうする事で、大量のゲームを快適に遊ぶことができる。
ゲームデータの移動が面倒…と思うかもしれないが、ゲームデータが膨大になれば、どこかに保存できる部分を持っておかねばならないため、この運用方法がもっともプレイ体験を快適にでき、なおかつ大量のデータを保存できるスタイルになるのである。

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今更ながら金かけたなと実感

NieR:Automataをプレイしながら感じた。

まとめて買わなかった事が原因

昨年12月頭に新PCへ移行を開始した現行メインPCだが、今更ながら「金かかってるなぁ」というのを先日購入したSteam版「NieR:Automata」をプレイして改めて思った。
というのは、最適化されておらず、世間から重い処理と言われたNieR:Automataを、高画質モードで難なく動作させ、稼働させているところを見ても、この現行メインPCがウルトラハイエンドとは言えずとも、それなりの性能を保持したPCであるという事は間違いないと思う。とにかく時間がかかる…当初はここまでのスペックにするつもりは無かったと自分では記憶しているのだが、気がつけば各パーツに妥協している部分が見当たらないほどの組合せになっていて、総金額を後から見てただ驚くという状況である。
現時点で唯一妥協したかな、と思っているのがM.2 SSDで、Transcendの512GBをセレクトしたのは価格優先で考えたからだ。今にして思えば、速度や発生する熱を考えれば、SamsungのEVOシリーズを購入するのが妥当というものである。
また、後から追加した空冷ファンにしても、ケース内に一定の風量を確保するだけなら、もっと安い空冷ファンでもよかったはずなのに、気がつけばコルセアのML120 PRO LEDという、1基で3,000円ほどするファンを4基も導入した。
人によっては、120mmファンよりも140mmファンで回転数を落として静音化するところを、あえて風量を稼ぐために120mmを選択して数を増やすという方法を採った。
ハッキリ言ってバカみたいな選択だが、これで最終的な総額が上乗せされた事を考えるとバカの極みである。

初めて買ったハイエンド

今回、私は初めて最上位のビデオカードを購入した。
業務用という意味ではなく、あくまでもコンシューマ用としての最上位だが、Radeon RX Vega64という、現在のAMDのコンシューマ用ビデオカードの最上位品に手を出した。
これもある意味バカみたいな選択で、Vega64とVega56で比較ベンチマークがネット上に出回り、効率を求めるならVega56の方が買いと言われている中で、あえてVega64を選択している。
Vega56と比較すると、価格も上がれば消費電力も上がるという選択である。確かに最終的な絶対的性能という面ではVega64の方が上位にくる事は間違いないが、消費する電力の大きさを考えると、決して賢い選択ではない話である。
AMD…というかATIのビデオカードを買うのは相当に久しぶりだったのだが、今回Radeonを選択した理由は、の純粋なGPUとしての活用もさることながら、映像の付加価値を高められる機能を持っているからだ。しかし、その映像の付加価値、つまりFluid Motionという機能は、極端な事を言うとVega64であろうとAシリーズのAPUであろうと、結果として出力されるものは同じで、ともにGPUの能力を数割使用するレベルである。つまり、Vega64でなければならないという事は全くない話である。

ここまでの話で見ても、端から見てれば、私のセレクトはバカみたいなパーツ群で構成されている、と言えるだろう。

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