通知カード廃止の話

マイナンバー通知カードが廃止になるという話は聞いていたが…。

間違った情報が拡散

政府が国民をナンバリングする目的(ん?違うのか?)で作られたマイナンバー制度だが、それを利用する前に今から4年ほど前にマイナンバー通知カードというものが全国民に郵送された。
この通知カード、通知カードと正式なマイナンバーカードを申請する申請書が一つになっていて、人によっては未だに通知カードと申請書を切り離していない状態で保管している人もいるのではないかと思う(ウチがまさにそうである)。
その通知カードが5月末に廃止になるという事で、今ちょっとした話題になっている。
だが、この5月廃止の話は実は今決まったものではなく、元々5月に廃止になると言われていたものである。
人によっては、給付金やマイナンバーカードの暗証番号の更新などでクソ忙しい時に何でこんな通知カード廃止まで盛り込むんだよ、と言われるかも知れないが、この通知カード廃止の話は、元々決まっていた話なのである。
ただ、私個人としては、通知カード廃止の話は、数ヶ月先に話を延ばしても良かったのではないかと思っている。車検証の期限や運転免許更新の時期も延期しているぐらいである。通知カード廃止のタイミングを3ヶ月ずらしたところで、誰も困らないハズなのだが、政府はじめ地方自治体は未だに通知カード廃止の話を先送りした、とは言っていない。
困るのは市区町村の窓口職員であって、官公庁ではないから良いのか? と余計な事を口走りたくなるが、通知カード廃止の〆日は3~6ヶ月先延ばしにした方が良い様に思う。

廃止と言っても…

実は、この通知カード廃止という話であっても、通知カードが全くつ買えなくなるという話ではない。
通知カードって意味あったのか?6月以降に出来なくなるのは「通知カードの新規発行・再発行」と「通知カードの住所や氏名などの記載変更」の2つである。通知カードが使えなくなるのではなく、記載内容に変更がなければ従来と同じという事である。
では、記載内容に変更があって、まだマイナンバーカードを申請していない人はどうするのか? というと、自分の現住所の市区町村役所に行って対応を確認する事から始める必要がある。6月前なので、今はそうするしかない。
では6月以降はどうなるのかというと、新たに「個人番号通知書」というものが発行され、それでマイナンバーが国民に通知される。よって、新たに個人番号通知書の発行を依頼する事になるだろう。ちなみに6月以降に生まれる新生児も「個人番号通知書」が送られてきてマイナンバーを知る事ができる。
そしてその「個人番号通知書」でもって、新たにマイナンバーカードを申請する事になるが…そもそもこのマイナンバーカードの作成そのものは任意であって、なくても日本という国で生活する事はできる。
そもそも、この制度そのものに問題があると私は思うのだが、政府は今の所、このスタンスを変更するつもりはないようである。

マイナンバーカード

メリットのあまりないマイナンバーカードだが、今後、自分の所得に多様性を持たせたい人は持って置いた方が良いと言える。
というのは、マイナンバーカードを持っていると、確定申告がオンライン申請で済んでしまったりする(今でもe-Taxがあるが)ので、持っておいても損はないと言える。
ではどうやってマイナンバーカードを申請するかというと、やり方はいくつかある。
一つは「郵送申請」で、書面で申請するというものである。この場合、申請に使用する顔写真を予め用意しておく必要がある。
もう一つは「PCでの申請」で、これで申請する時は予めデジカメ等で顔写真を用意しておく必要がある。
最後の一つは「スマホでの申請」で、このスマホでの申請では、申請する際にスマホで顔写真が撮る事ができる。
申請そのものは、この3種の方法で申請でき、方法そのものはそんなに難しいものではない。
問題は、作成されたマイナンバーカードを受取る時である。
受取る時は、本人である事を証明する書類などいくつか注意点がある。
まず受取る為には以下のものが必要になる。
・交付通知カード(はがき)
・「通知カード」
・本人確認書類
・住民基本台帳カード(所持者のみ)
この中で一番注意すべきなのが「本人確認書類」で、運転免許証やパスポートを持っている人はその1点で良いが、そういった身分証明書を持っていない人は、保険証や年金手帳、預金通帳などから2点を用意しなければならない。
詳細はこちらを見て欲しいが、既に保険証は完全な身分証明書にはならない事に注意である。
そして、窓口では暗証番号を設定する事になる。
暗証番号は全部で4つで、その内ひとつは「英数字6 文字以上 16 文字以下」のもの、のこり3つは数字4桁となる。
数字4桁については、全て同じ番号にしても良いという事なので、最低でも2種類の暗証番号は必要になる。
また、これだけ本人確認が厳重である以上、本人でなく代理人が受取る場合はもっと必要な本人確認書類が必要になるので、できれば本人が受け取りに行くのがよいだろう。

始まってから4年経過しても、未だ所持率15%程度というマイナンバーカードだが、正直、あまりにも複雑にしすぎているところに問題があるのではないかと思う。
なりすましを警戒してのセキュリティ強化なのかもしれないが、利用する以上、そこに複雑さがかみ合ってしまうと誰も使わなくなる。
そうなれば元も子もないワケで、マイナンバーカードはまさにその典型のようなサービスになってしまっている。
これも血税が使われていると思うと、正直ふざけんなよ、と言いたい所だが、必要なセキュリティと利便性が相反する以上、一定の複雑さからは解放されないだろうと思う。

マイナンバーカード
https://www.kojinbango-card.go.jp/mynumber/

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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