家庭用ナースコール

自宅にナースがいるわけではないのだが製品名はナースコール。

ケータイで呼べないならば

母がもうすぐ退院してくる。
予定で4月1日の午後に戻ってくるのだが、それまでに今までとは違う準備が必要だという事は、先日のカンファレンスで判っている。その件は当Blogでも以前に記事にした。

先日のカンファレンスでは、今後の母の介護に関して、必要な事がいろいろと説明された。
以前は自分で出来ていた事が、徐々にできなくなっている為、それらを補う為に介護内容を見直す必要がある。
まず最初にできなくなった事、というよりできにくくなった事は、自分での水分補給である。これは飲めなくなったのではなく、飲むためのペットボトルやコップなどを自分が飲みたいときにさっと準備出来るかというところで介助が必要という事が明確になったと言える。利き手の力がとても弱くなったことから、自分でペットボトルやコップを保持できるかが不安要素となったのである。
この問題を解決するには、可能な限り2~3時間おきに見守りの為にヘルパーさんもしくは私が確認できる状況を作るという事。残念ながらそれしか方法がない。
次に、特に足の筋肉をほぐす意味で、リハビリがある程度必要だと言う事。これは訪問リハビリを入れるのがもっとも効果的なのだが、残念ながら私の地域では訪問リハビリを専門でやっているところがないので、デイサービスで対応するしかないので、大凡隔日でデイサービスへ行く事で対応する事とした。これは以前の介護内容のプラン変更みたいな形での対応になる。
そしてこれが一番大きいのだが、携帯電話が使えなくなったという事。
言葉を話さなくてもよいので、せめて携帯電話で私を呼べればよいのだが、それがちょっと現実的でなくなってしまった。前述の水分補給と同じで、2~3時間の見守りで対応する、という事になるわけだが、我が家の構成の問題で、私が常に母親と同じ部屋で生活する事ができない関係から、自宅内であっても、私を呼べるようにしなければならない。
そんな時、使われるのが家庭用ナースコールと呼ばれる、SOS呼び出しベルである。

SINGCALLの緊急ボタン

この家庭用ナースコールだが、本格的なものを検討するとかなり高額なものになる。
それこそ宅内に呼び出しチャイムを設置する事になるので、工事が必要な場合もあるようだ。
だが、そこまでの事をする意味があるのか? とも思える。何故なら、格安のものが販売されているからである。
正直、ちゃんとしたものを購入するのが正しいとは思ってはいるのだが、呼び出しが出来ればそれで良いものでもあるので、まずは価格が安く、かつスマートフォンでも受診できるものがあったので、それを試す事にしてみた。
実にシンプル購入したのはこの製品。
中国製ではあるが、コンセント直差しのスピーカーとSOSボタンユニットが付いていて、さらにスマートフォンのアプリ対応(iOS、Android両対応)の製品になる。
価格的には4,000円を下回るもので、コンセント直差しの受信機器が不要であれば、3,000円を下回ってくる製品である。
とりあえず私はコンセント直差しの受信器とのセット品を購入した。
パッケージは実にシンプルで、これらハードウェア2個とSOSボタンユニットを首から提げられるストラップ、あとはコンセント直差しの受信器マニュアル、SOSボタンユニットのWi-Fi接続マニュアル、アプリのマニュアルの3つが入っていて、あとはSOSボタンユニットの充電コード(micro USB端子)が入っているのみである。

これは…

まず結論から言おう。
とにかく判りにくい!
説明が全くといっていいほど足りていない。Wi-Fiは2.4GHzしか対応していないというのはわかるのだが(そもそもAlexaなどもそのはず)、製品の登録などはBluetoothを利用するようで、スマホで最初に登録するには、スマホのWi-Fiを2.4GHzにする必要があるのと、その環境で宅内Wi-Fiがネットワークを組んでいる必要がある事、スマホのBluetooth設定をONにしておく必要がある。
その上で、Tuya smartというアプリをインストールしてそのアプリ上からSOSボタンユニットを登録して使用する。
SOSボタンユニットとコンセント直差し受信器はそもそも簡単にリンクするので、接続はすぐにできるが、アプリでSOSボタンユニットを認識させて利用出来るようにするには、このマニュアルだけでは中々にして難しいかもしれない。
また、AmazonのAlexaやGoogleのGoogle Assistantなどのスマートスピーカーにも対応しているようなのだが、これらがどう使えるのかがわからない。そもそもマニュアルがない。
アプリ上でAlexaを選択したら、とりあえずAlexaアプリには登録されたようだが、AlexaアプリからSOSボタンユニットが見つからないので、まだ設定が足りないのかもしれない。
だが、それらを説明するマニュアルはないので、試行錯誤するしかない。
また、基本2.4GHzのWi-Fiを利用するのだが、一度2.4GHzのネットワークでSOSボタンユニットを認識させてしまえば、スマホは5GHzでネットワークに参加していても、スマホに緊急連絡は行われるようである。
ただ、このスマホ連動だが、スマホに連絡が届くまでに若干のタイムラグがある。
コンセント直差し受信器ではすぐに呼び出しチャイムが鳴るが、スマホに連絡が入るまでにはちょっとした時間が必要で、待たされる感じがある。短い時で数十秒、長い時で数分といったタイムラグである。
まぁ…これでnasneのように他のネットワークに接続していても連絡が来てくれれば良いのだが、おそらくそこまでの機能はないのではないかと予想する。
…スマート家電なら、遠隔地にいても使えるような気もするのだが、残念ながら一人では試せないのでどこまでできる製品なのかはまだ未知数である。
とりあえず、自宅(つまり同一ネットワーク内)にいる間は、コンセント直差し受信器とスマホに連絡は来たので、滞在階が異なっていても連絡は受けられるだろう。

コンセント直差し受信器が、滞在階が変わっても連絡を受けられれば、それが一番良いのだが…これも試さないとわからない。
これなら何とか一人でも試せるので、やってみるか…。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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1 Response

  1. アバター画像 武上 より:

    自己レス。
    コンセント直差し受信器が、滞在階が変わっても連絡を受けられるかどうかを自宅内でテストした結果、1FでSOSボタンを押しても2Fに設置したコンセント直差し受信器から呼び出し音が鳴ることを確認できた。
    通信はRF通信らしいが、とりあえず滞在階が異なっても音がなるので、何か問題があればSOSボタンを押してくれれば対応はできそうである。

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