ヘッドフォンを新調したい

 先日、右隣のAmazon商品の中に“SHURE SRH940”を加えた。
 実のところ、私はヘッドフォンには(それなりに)拘っている所があり、コストパフォーマンスに優れたヘッドフォンをいつも探していたりする。
 一応、入門用でaudio-technica ATH-A900を薦めているが、これは価格的にこの予算でこの音なら十分でしょう、という意味であり、ホントに拘っている人からすれば性能的にはまだ上を狙いたくなるのが本音ではないかと思う。
 この“この予算でこの音なら十分”という所に大きな個人差があり、audio-technica ATH-A900のAmazon価格である、12,800円前後を高いととるか安いととるかで感覚が大きくズレる。
 これを高いと感じた人はおそらくこのaudio-technica ATH-A900が限界点だ。これよりも下にA700があるため、そちらを選んでもいいかもしれない。逆に安いと感じた人はもっと上クラスのヘッドフォンを視聴してみることをオススメしたい。
 その上のクラスのヘッドフォンで私が今オススメしたいと思っているのが前述した“SHURE SRH940”というヘッドフォン。

 SHUREというとカナル型イヤフォンでは有名なメーカーだが、数年前にヘッドフォン分野に進出、その時に出た最上位機種はSRH840だったのだが、今回のSRH940はその後継機に当たる。
 後継機といっても、その音の味付けや作りは全く異なる。SRH840で問題だったところを改善した部分もあれば、味付けを変えて印象がガラリと変わった部分もある。人によってはSRH840の方が良いかも…と思うかもしれない。ちなみにSRH840はSRH940と併売されるため、視聴できるお店で聞き比べてどちらがベストかを判断するのもよいのではないかと思う。


 私も先日この2機種及びその他ライバルのヘッドフォン数種と聞き比べてきた。
 結論から言うと、私が一番好みだったのは異種だがSennheiser(ゼンハイザー)のHD650というヘッドフォン。ただ、モニター用途で使おうと思ったら、このSennheiser HD650という選択肢よりもSHURE SRH940を選択する事になるだろう。
 Sennheiser HD650はオープンエアー型のヘッドフォンであるため、そもそも密閉ダイナミック型のSHURE SRH940と異なるヘッドフォンである。リスニング用途ならSennheiser HD650は実に良い名機だが、音の良い部分も悪い部分もとにかく聴きたいという用途だとSHURE SRH940の方が向いていると言える。
 他にもAKGのK701なども聴いたが、価格と性能などのバランスを見たとき、私的にはこのSHURE SRH940が最適解ではないかという結論に至った。

 このSHURE SRH940の性能評価に関しては、ネットで検索していろんな人の意見も参考にしてみると良いだろう。ハッキリ言って、人によってこんなにも違う感覚で聞こえるのかと思えるほど違うレビューがなされている。
 ある人は低音が弱いと言うし、その逆に低音もしっかりカバーできているという表現をする人もいる。中域が弱いという人もいれば、全域にわたって解像感が高いという人もいる。
 こういうのは感覚的なものなので、自分の耳で聞くのが一番良い判断材料だ。ただ、自分の耳に自信がない、という人は大多数の人の意見をまとめてみて、総合的に判断するのもいいだろう。必ずしも自分にマッチした意見になるとは限らないが、大きく外した意見になる事もないはずだ。

 私的には、高音が強めに出るが全域にわたってクリアな音が出るという感じに聞こえている。低域もSRH840よりも素直に音が出ていて深みがあるように聞こえた。高音は耳障りな音という人もいるようだが、私はこのクリアな解像感でもって高音故に隠れてしまってた音まで聞こえる名機だと思った。
 ま、私の個人的見解なので、参考程度にしてみて欲しい。

 このSRH940、Amazon価格が24,980円となっているが、私的には実にコストパフォーマンスに優れたヘッドフォンだと思っている。これぐらいの解像感をもった他ヘッドフォンは通常ならもっと高い価格がついていても不思議じゃない。
 もっとも、この感じ方も人によっては違う意見になる。
 なので、検討する人は自分の耳を信じた上で判断して欲しい。
 私的にはオススメではあるが。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    気付いたら乗せられて(?)940買ってしまったruser ですw
    思えば、Sony EX-70を紹介してもらって余りにも違う音に衝撃を受け、その後継機のEX-500SLに飛び付いて今に至る訳ですが、今回の940はそれ以上にハッとさせられる音でした。
    音の解像度が全然違って、聴こえなかった音がハッキリと聞き取れるのは流石モニターヘッドホンですね。特に高音域は顕著で、シンバルやハイハットのサスティンまで聞き取れました。
    高音がやや強く感じますが、低音も十分出ているし、耳障りな感じはしないので帯域が広がったせいで耳が聞き慣れない音まで拾った結果なんでしょうね。
    ハウジングやアームの銀色の部分が樹脂製で、やや安っぽさを感じなくもないですが、その分軽いので問題なし(私にはこっちの方が重要)。安っぽいと感じるのも、高級感を出しやすい黒ばかり使っているからかもしれません。
    専用ケース、脱着可能なカールコードとストレートコード、買ったら4000円もするスペアのイヤーパッド、変換プラグが付いてこの値段と音。コストパフォーマンスはかなり高い一品ですね。
    先日買ったDACと合わせると、僅か数日で私のPCの音は別次元になりました。
    イヤホーンの音も悪くはないはずなのに閉塞感を感じてしまうと言う弊害(?)が出ましたがw

  2. 武上 より:

    SHURE SRH940はエージングする前とした後で大きく音が変わると言われています。
    今の段階で高音が主張しすぎる状態でも、100~200時間経過した後だとそれがこなれてくる事もあり得ます。可能性ではありますが、メーカーがエージングを考慮した結果、当初のセッティングとして高音を主張するようにしているのかもしれません。
    なので、まずは使い込んでみることです。それでまた味が変わる事でしょう。
    PCからの音だと、DACを入れれば価格がそこそこのものでも劇的に高音質になります。それにSHURE SRH940が加わる訳ですから、音が別次元になるのは当然の事と言えるでしょう。
    たまにイヤフォンもDACに繋いでみてください。多分、いつもと違う音が出るはずです。
    デジタルをアナログに変換する所が高品質になると、劇的変化するのがこれでよく分かったことでしょう。以前から言い続けてた事です。
    私、嘘いいませんYo!w

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