レーザーマウスとオプティカルマウス

 レーザーマウスが登場してからどれくらいになるだろうか。
 今やマウスの新商品と言えば殆どがレーザーマウスで、オプティカルマウスの新製品は登場しなくなった。
 今販売されているオプィカルマウスは、殆どが過去数年前に発売されたモデルであり、機能的には世代遅れの製品ばかりである。
 だが、私はオプィカルマウスを使い続けている。
 もちろんMicrosoft Optical Mouseを超える使いやすいデザインの製品が登場しないというのも使い続けている理由の一つだが、実はもう一つ理由が存在する。
 それはレーザーよりもオプティカルの方がトラッキング性能が優れているという理由である。
 もちろん、私はその優れているという理由を何かデータがあって言ってるわけではない。しかしながら、実際にレーザーマウスを店頭で試し、オプティカルと比較した経験則によってそう判断している。
 私はこのBlogでも何回か言っているように、入力装置に関してあまり大きな妥協をしない。
 キーボードもメカニカルの方がいいと思って価格の比較的高いメカニカルキーボードを使っているし、使いやすいと思えば1万円近いマウスを買ったりもする。
 そんな私だから、もしレーザーの方が製品的に良いという事になれば、すぐにでもレーザーに乗り換えているはずだ。
 それでもレーザーに乗り換えていないのは、偏にそのトラッキング性能に関してレーザーはオプティカルを超えていないという自分の判断があるからだ。


 実は私のようにレーザーマウスのトラッキング性能に疑問を持つ人が沢山いる。
 そういう人達の殆どはトップゲーマーやそれに準じる人達であり、またその人達に近い存在だったりする。
 FPSのような一瞬の行動速度によって優劣が決まる世界では、マウスのトラッキング性能は非常に重要な問題だ。
 だからゲーマーと呼ばれる人達の間ではマウスはオプティカルに限るという都市伝説のような言葉が言われ続けている。
 おそらくそういうゲーマーの人達も正確なデータに基づいてオプティカル優位と言っているワケではないと思う。
 そういう不確かな事を調査した記事があったので、紹介する。
impress Game Watch
佐藤カフジの「PCゲーミングデバイス道場」第4回
 この記事でも書かれているが、やはりゲーマーの間ではオプティカル優位説が囁かれている。
 そして実際に実験した結果はやはりオプィカルの圧勝らしい。
 ゲーマーの間で言われていた説は紛れもない事実だったようである。
 実際にデータを見せられてはそれを否定しようもない。
 そしてレーザーマウスが普及した理由にも言及されていて、それはどうやらあらゆる環境でマウスパッドいらずの状態を作れるから…と記者はまとめている。
 メーカーからしてみれば、マウスパッドいらずで環境を問わないマウスの方が受けるだろうという判断をしている事は容易に想像がつく。
 一般的に考えれば、トラッキング性能もある程度の性能を持っていれば十二分であり、むしろ使い勝手が優先されるのは当たり前の話である。
 ただ、シビアな条件を追求し、またその条件をクリアする製品を待ち望むゲーマーからしてみれば、やはりオプティカルにこだわりたいところ。
 全てのマウスがレーザーマウスになっていくかは分からないが、オプティカルのトラッキング性能に追従できるレーザーマウスが登場するか、レーザーの性能に追従するオプティカルマウスが登場するか、それとも第三のマウスが登場するかして、より高次元なマウスが登場する事に期待したい。
 私は…トラッキング性能ももちろん欲しいが、使いやすいデザインのものが出ればレーザーマウスにしてもいいと思っている。
 性能ありきではあるが、利便性でレーザーが優れている事は間違いない。
 あとは使いやすいかどうかだけ。
 今のマウスは手に馴染むかどうかよりも、光の正確な受光とその解析性能に追従している。
 もちろんその性能は重要だが、マウスは人の手によって操作されるものであり、そこに優劣が存在するのもまた然りである。
 そのあたりに以前のMicrosoftは異常なまでにこだわっていたが、最近はその流れがあまりない。
 残念で仕方がないが、もう一度その流れが戻ってくる事を切に願いたい。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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