このBlogでも以前に一度記事にした事があるDell製ノートPC“Adamo XPS”だが、その全貌が明らかになった。
当初、あまりにも高い位置にあるヒンジ部は、公開された写真が90°傾いているのではないか?という推測をしたのだが、公開された“Adamo XPS”は本当にヒンジ部が高い位置にあるデザインであった。
正直「なんじゃこりゃぁぁぁっ!」と心で叫んだのだが、本当に型破りなスタイルである。
たしかに、この位置にヒンジがあるとキーボードが浮いてしまうのだが、この浮いている角度がキーを打ちやすい角度(チルト角)になっているという見方もできるわけで、これはコレで考えられたデザインである事がわかる。
実際、ヒンジ部がこの位置に来たのはキーボード部を極力薄くするために、USBポートなど拡張ポートを液晶側に持ってくる為なのだという。
キーボード部を薄くしたい場合、ネックになるのはポート類の基盤であり、それらをキーボード部ではないパーツに融合させようとすると残されるのは液晶パネル側しかないのは自明の理…という事でこの“Adamo XPS”ではこのような形になったようである。
スペックはというと、Core 2 Duo SU9400(1.4GHz)、メモリ4GB、SSD 128GB、Intel GS45 Expressチップセット(ビデオ機能内蔵)で、1,366×768ドット表示対応白色LED内蔵13.4型液晶を搭載している。インストールされているOSはWindows 7 Home Premium(64bit)という、通常のネットブックとは差が付けられた上位の仕様になっている。
これだけのスペックとなると気になるのは駆動時間だが、通常バッテリは6セル/20WHrのリチウムポリマーを採用しており、駆動時間は2時間36分になる。オプションで12セルのバッテリも用意されており、その場合は駆動時間は5時間17分に拡張されるが、当然のことながら重量は1.44kgから1.56kgへと増量となる。
見た目に分かるその本体の薄さは最薄部が9.7mm、最厚部が10.3mmであり、平均で9.9mmとなる。世界最薄を謳っているが、均一の厚みではないところに注意だ。
この「薄い」という所を武器に今の時期登場したという事は、仮想敵にVAIO Xがあるのではないかと思う人も多いかもしれないが、どちらかというと私は両者がバッティングしないような気がしている。
考え方にもよるが、実用面で言えば私はVAIO Xの方が使い勝手が良いだろうと思っているが、最近では聞かれなくなったデスクトップリプレースメントの考え方で行けばAdamo XPSの方がスタイリッシュだしパワーもある。
そもそもスペックに差があるため、両者を同じカテゴリーで比較する事自体に意味がないのだが、見た目だけで言えば確かに比較したくなる気持ちもわからないでもない。
結局は使う人の好みの問題になるワケで、両者のどちらを使うか?と質問をした時、果たしてどちらに軍配が上がるのか…ちょっと気になる。
斬新なアイディアで他と差を付けたいというメーカーの思惑が当たるか、それとも奇抜すぎて思惑が外れるか…結構微妙な差ではないかと思う。
そもそも、このカタチだと膝の上に載せて使うという事が困難だろうから、モバイルPCを求める人からは敬遠されるんじゃないかと…
11月18日発売、価格は174,000円より。
果たして初動はどんな感じになるのだろうか。
噂のアダモちゃんはこんなスタイルだったんですね。
これって、フラットなキーボードが使いたい人には微妙なデザインですね。
私みたいに打鍵が強い人にはヒンジ部分にかかる負担も気になる所。メーカーも当然考えて強化してるとは思うのですぐに壊れたりはしないと思いますが、それでもダメージ蓄積しそうな気が…。
薄さを売りにするにはモバイル用途に向いてるとは思えないし、据置きにするなら薄さが生きてこないし…。なんか中途半端な感じがします。
商談とかに持ち運ぶには良いかな? と、思いましたが、それならタブレットのが良さげだし。
スペックは良いけど、果たして受け入れられるか楽しみですね。
強度的な部分を心配するのは私も同じ。
本体の材質はアルミという事ですが、アルミは一部分に集中して負荷がかかると「割れる」金属なので、かなりの不安要素です。
ソニーのVAIOもアルミを多様してるハズですが、最近はグラスファイバーなど部分的に使用する材質を変えているタイプが多いです。コスト目的なのか、強度目的なのかはわかりませんが。
どちらにしても、強度が不安なAdamoはどんな売れ方をするのか気になる所です。