SCEはどう対抗するのか?

 東京ゲームショー2008が幕張メッセで行われているが、私が収集した情報の中ではXbox360のMicrosoftはかなり元気のようだ。
 それに対してPS3とPSPで対抗するSCEはというと…なんか本気でぶつかっていかなければならないPS3よりもPSPの方が華やかな感じがして、私的にホントに大丈夫か? という気がしてきてならない。
 もっとも、実際に会場に訪れた人は違う印象が受けたかもしれない。
 あくまでも私が収集した情報から感じた事であり、おそらくSCEが前に言っていた“プラットフォームレベルで戦う”という姿を力一杯見せているのかもしれない。
 でも主力はやっぱPS3でないと…と私は思うのである。
 そのPS3で私が最も期待しているものは明日書くとして…今回はPSPとPS3で連動できる機能が正式に姿を見せたのでその事に触れる。


 PS3のPLAYSTATION@Networkを利用して、PSPのアドホックモードをインターネットを介して遊んでしまおうという機能がもうすぐ正式化される。
 メカニズムは前回書いたとおり、PS3でインターネットに接続し、PSPのアドホック無線通信はPS3とPSPで行うという仕組み。だから無線LAN機能を搭載していないPS3の20GBモデルはこの機能を利用できない。
 あと、おそらくPS3を無線LANでインターネットに接続している人もこの機能は利用できない可能性がある(というか技術的に無理だと思う)。
 実際にアドホック通信をネット越しで使う方法は簡単。
 PS3でPLAYSTATION@Networkから“アドホック・パーティー for PlayStation Portable”というアプリケーションをダウンロードし、PS3から起動させればPSPと連動させるだけ。ただそれだけで出来てしまう。
 起動後PS3上でロビーを作成し、アドホック通信が確立した人達がそのロビーに入ってきたらチャットが可能になる。このロビーではテキストチャットのみらしいが、実際にゲームが始まってしまえばボイスチャットが可能という事で、コミュニケーションを取るという段階ではX-Link Kaiなんかよりはずっと使い勝手が良さそうである。
 この“アドホック・パーティー for PlayStation Portable”の最大の問題はPS3とPSPを所有していなければならないという事であり、その敷居の高さが問題になるだろうと思う。
 逆にPSPのアドホック通信のためだけにPS3を買う…なんて人がいるのかという問題もあり、そうなると価格的に安くすむX-Link Kaiの方が導入しやすいワケで、X-Link Kaiを使うという事はPCが既に用意されている事を考えるとボイスチャットはskypeなんかで代用できたりする事から、PS3とPSPを最初から持っている人という実に限定的なサービスのように思えてならない。
 それでもPS3があればこんな事ができる…というプラットフォームの強さである事に違いはなく、これはXbox360には真似の出来ない事である。
 とは言ったモノの、やはりPS3は単体でXbox360と互角ぐらいには戦えないといけない。
 私が一番気にするところはまさにそこで、2012年くらいまでどのように戦い続けるのか、今のPS3からは見えてこないところに不安が残る。
 2012年ぐらいになるとおそらくPS4が見えてくる。
 PS4はおそらくPS3と同じCell B.E.プラットフォームで、性能的には2~4倍程度の向上だろうと言われている。
 また、Xbox360に1年先行されたPS3の教訓を活かし、PS4は早期投入される可能性が高い。
 つまり、PS3の寿命は数年先に見えてきているわけである。
 6年というサイクルパフォーマンスではあるが、出だしがあまりにも弱すぎたツケが未だ払えないPS3で、購入者を今後どのように納得させるのか、SCEは今試されているように思う。
 そのツケを支払う突破口となる可能性があるのが、明日書こうと思っているPS3用タイトルである。
 私はこのためにPS3を買ったとも言えるタイトル。
 今回の東京ゲームショーでようやく公開となったのである。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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