本命のGeForce GTX 460

 7月12日にNVIDIAのビデオカードのある意味本命とも言える製品が発表されるらしい。
 それがGeForce GTX 460で、先行していたGeForce GTX 480/470と違うコアを搭載した新製品である。
 通常、先行した製品の同コアの性能低下版を下位モデルとして投入するのが通例なのだが、今回のGeForce GTX 460に関してはコアそのものが別物のようである。
 実のところ、GeForce GTX 480(GF100コア)はGPGPUを第一優先で設計されているため、通常のグラフィック表示において効率が良かったかというとそうではない。単純にグラフィック表示に特化したコアよりも消費電力あたりの表示能力は決して高いというわけではなかった。
 今回発表されるGeForce GTX 460は、性能的にはGeForce GTX 480の約70%で消費電力は3分の2程度に抑えられていると言われている。もちろんDirectX 11の要素を含んだ上で、である。
 単純に電力消費あたりの効率が上がっているのは、ベースとしているコアが旧来のGT200(GeForce GTX 280)のアーキテクチャと見られるから。
 決してGPGPUが不可能というわけではないが、より効率性を求めた結果、GT200をベースにそれにFermi系の機能を組み合わせたコアをGeForce GTX 460は採用した、という事である。
 まぁ、発表前なので憶測に過ぎないが、リークされている情報から考えれば、こういう事になる。


 難しい話をすればコア数がいくつであるなどの話になるわけだが、ここではそこまでは言わない。
 憶測する理由は他にあるが、そこから導かれた話で考えると、ゲーム中心の使い方、つまりほとんどの一般ユーザーの使い方であれば、GF100コアよりもGT200コアの方が向いているという事。
 そして今度の新製品はGT200コアをベースにした新しいコアを採用しているだろう事が類推され、それによってNVIDIAのGPUコアの階層にハイエンドとパフォーマンスの中間に位置する、セミハイエンドコアが誕生したという事である。
 もちろん、その結論にNVIDIAが達した理由は、ライバルであるAMDのRadeon HD 58xxシリーズに対抗するコアを投入する為で、それほどまでにRadeon HD 58xxシリーズは一般市場に根強く浸透しているという事であり、それと正面から対抗していくという市場戦略から生まれたのがGeForce GTX 460と考えられる。
 価格的にも魅力的な設定という情報もあるが…今はまず公式に発表されるのを待つのがいいだろう。
 私的にはかなり興味のある話である。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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