仕掛けが変な方向に向かってるDOA5

 PS3など最近のコンシューマ機で発売される格闘ゲームは、内容的にもそろそろマンネリ化してしまって、ゲームソフトがそもそも売れない状況でさらに売れなくなってきているのだろうか?
 と最近そう思ったのが、バーチャファイター5 ファイナルショーダウンがノンパッケージで提供されるという話が出た時である。
 パッケージ化すると在庫問題になるし、そもそもイニシャルコストがかかる。しかしノンパッケージでの配信販売となると、そうしたリスクは全くなくなるし、中間マージンが(ほぼ)なくなることで低価格で提供できる=ユーザーが買いやすい価格になる。
 もちろん、これは格闘ゲームに限らない話だとは思うが、操作が複雑化してきてしまっている今の格闘ゲームは、さらにユーザーを選ぶジャンルになっている事を考えると、他ジャンルより厳しい状況に陥っている…そんな気がしてならない。
 また、格闘ゲームは見た目に大きな変化を付けづらいというのも問題。やっている事そのものは同じで、背景などステージ設定が複数あるのみ。ユーザーはそうした背景の違いの中でプレイそのものは同じ事を繰り返す事になる。そうしたゲーム性が、今のユーザーの方向性と食い違い始めているのかもしれない。
 だが…いくらそうした食い違いを埋める為とは言え、見た目に派手に演出しなければならないとはいえ、コレは…いいのか? と感じたのが、コーエーテクモから発売される“DEAD OR ALIVE 5”である。

 以前…といっても3月くらいに、霞と茜のシーンが公開され、結構ステージに仕掛けがあったという記憶があるが、今回のサーカスステージはそんな領域を遙かに超えている。
 どうでもいいが、普通、横切る虎に喰われるぞwww
 それともコイツらは虎よりも強いという事か? …いや、強いんだろうな、多分w
 さらに追い打ちをかけたのが人間大砲。…ザックが飛んでいくから余計に笑えるシーンになってしまっているが、コレ、ザック以外だったら笑えるか?w


 見た目に変化を付けなければならないという事情はよく分かるし、他タイトルとの差別化も必要なのはわかる。しかしDEAD OR ALIVEシリーズはキャラクターが確立してしまっているから、魅せるという意味では他タイトルよりもユーザーに受け入れられやすい。
 それでもこんな仕掛けが必要だったのか? 私的にはかなり疑問である。
 もっとリアルなステージ演出でいいのではないかと思うのだが…やはり時代は“お笑い”を求めているという事なのか?

 公式サイトでは以前のムービーも公開されている為、今回のものと比較できると思う。
 前回のあの緊迫感を今回のムービーはほとんど持ち合わせていない。
 要するにいろんなベクトルを持ったタイトルだという事を言いたいのかも知れないが、この流れを抑制しないと、セガのファイティングバイパーズの流れになってしまいそうで…それはそれで興味あるが(爆)
 いろんな側面を持つゲーム…という意味なのかもしれないが、何でもアリのゲームにしてしまう事は作品自体を大きく変えてしまう要素になりかねない。
 DEAD OR ALIVEシリーズはキャラクターが全て…と思っている人も多い為、その流れはよくよく考えるべきだろう。
 ま、メーカーだって考えてはいるだろうけどさ。

 とりあえず9月には発売されるような感じ。
 キャラクターは実によく描けている。このクォリティでバリバリ動くという時点で個人的には興味津々である。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    おー、なんか凄いステージ出てきましたね。
    体重300kオーバーの虎に衝突したらその衝撃はトン単位になると思うけど、良く考えたら普段から高圧電流や爆弾付いてるステージで戦ってるんだよな、こいつらw
    ナムコゲーはもっと酷い(良い意味で)けど、デトアラもしななそうですなー。
    初代はレイファン、2と2HCではあやねを使ってたんで、今作も使うならその辺かなー。
    姉を人間大砲でトバすあなやねを見てみたいw

  2. 武上 より:

    私は…昔は霞一択でしたけど、3DS版からヒトミを主体に使ってます。
    …というか、忍術の動きがどうも見ていて「なんだかなぁ…」と思うようになったのでw
    それに比べてヒトミはわかりやすい。空手一直線だしw
    ただ、DOAシリーズの受けがどうにもニガテなので、それを克服する方が先かな…。
    それが出来ればレイファンも楽しそうなんだけど…。

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