知らない間に新製品が…

 先日、東プレ株式会社からあたらしいキーボード“REALFORCE104UG-HiPro”が発売され、ああ、キーボードを最近はチェックしていなかったな、と思い、久々にFILCOのサイトを見てみた。
 FILCOはダイヤテック株式会社のブランドだが、私が愛用しているキーボードはFILCOのMajestouchというキーボードで、いわゆるメカニカルキーボードになる。
 FILCOはCherry製のスイッチを使用したMajestouchというメカニカルキーボードを中心に独特のキーボードを作っているメーカーだが、久々に見てみたら新製品がわんさか出ていて、結構驚いた。
 実は、私はBluetoothキーボードが欲しいと思っていた時期があり、FILCOのBluetooth対応Majestouchを買おうと思っていたら買い逃した、という経験を持つ。
 FILCOのキーボードは生産数がある程度決まっているのか、詳しい条件はわからないが生産を見送り製品が供給されない(というか様子見している?)事がある。だからBluetooth対応Majestouchはどれだけ待ってもその後発売される事がなかった為、その時は諦めた。
 ところが昨日サイトを見てみたら、PS2/USBと切り替えられるBluetooth対応Majestouchが生産されていた事実を知ることとなった。

Majestouch 2 Convertible
http://www.diatec.co.jp/products/list_mkr.php?mkr_c=40

 Majestouch2 Convertibleと名付けられたそのキーボードは、PS2/USB接続と排他利用でBluetoothによる無線接続が可能なキーボード。キーボードの基本部分はMajestouch2と同じ仕様だが、本体と接続する部分で切り替えが可能になっている。
 使用するスイッチはCherryのMXスイッチというのは従来のMajestouch2と同じだが、茶軸、黒軸、青軸、赤軸と 4種類から選べる。茶軸は押し込み1mmのところに反発点、2mmのところに接点があるため全てを押し切らなくてもスイッチングできる特性があり、黒軸はリニアに打鍵圧が強くなるタイプだが2mmの高さに接点があるのは変わらない。ただ最後まで押し込む力は黒軸は相当なものがある。青軸は茶軸に近いが押し込み2mmの直前に反発点があるため、反発を感じた時にはスイッチングしているという特性があり、またスイッチングするとカチッと派手な音がするのが特徴だ。赤軸は黒軸に近くリニアに打鍵圧が強くなるが黒軸より滑らかに打鍵圧が変化し、より軽くタイプできる。
 この4種から自分の好きなタイプを選べば良いのだが、私は黒軸と赤軸は違和感ありまくりで遠慮したい感じだった。このリニア感が良いという人もいるのだろうが、重すぎるというイメージしかない。
 なので、こうしたタッチの感覚(フィーリング)というのは実際に触って見るのがイチバンなのだ。触らないと分からない事の方が多い。

 今回生産されたMajestouch 2
Convertibleは、単三形乾電池を2本でBluetooth接続が可能で、Bluetooth利用時は4台のデバイスとペアリングが出来るように
なっていて、デバイスはPauseキー+F1~F4で切り替える事が出来る。有線の場合は乾電池の使用は不要になるが、Bluetoothが使えるなら無
線接続で使いたいところだ。
 この仕様を見る限り、以前に私が欲しいと思っていたものより出来が良く、実に良いと思える製品なのだが…ダイヤテックのネットストアを見ると、赤軸以外は既に売り切れ(2013年7月11日調べ)。赤軸にしても在庫僅かの状態らしい。


 こうしてFILCOのキーボードを見ていると、キーボードも実に奥が深いな、という事を痛感する。
 Majestouch Blackという製品は、キーの刻印がキーの側面にあり、キートップが削れて文字が消えるという事がないようになっている。
 このキーの作り方は実に上手いと思うし、できるならこの製品だけでなく他のシリーズにも転用して欲しいキーである。
 今回のMajestouch 2 ConvertibleのキーをこのBlackのキーにできれば、かなり私好みのキーボードになるのだが…。

 とりあえず、欲しい形は見えていても、入手ができないという問題は依然として残る。
 FILCOでは自分好みのオリジナルキーボードをオーダーできる仕組みもあるのだが、残念ながらオーダーのものにBluetooth対応のものはないし、Blackの側面刻印キーのものもない。
 つまり、私が欲しいと感じる製品は、既製品にしかないのである。
 それだけに、在庫切れという状態にあるのは残念でならない。
 今回は、たまたまサイトを見て製品を知った、という事であるから、もし本当に買おうと思ったなら、常日頃からFILCOのサイトをチェックしていかないといけない。

 キーボードにそこまで拘らなくても…と思う人は一度メカニカルキーボードを使ってみると良い。
 本当は東プレのRealforceのように静電容量無接点方式の方が打鍵感はよいのかも知れないが、価格がバカ高くなるため、せめてものメカニカルキーボードを試してみる事をお薦めしたい。多分、世界が変わる。
 私はCherryのMXスイッチなら青軸がベストと思っている。カチカチうるさいという問題はあるものの、実に軽快に打鍵できるし、ダイレクト感がハンパない。もし青軸がなければ次点は茶軸である。リニアタイプの黒軸と赤軸は私は不向きだと感じている。
 このようなフィーリングはとにかく実際に触って見るしかない。
 以前ならアキバのクレバリー2号店が便利に使えたのだが…チャンスがあればぜひ試してもらいたいところである。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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