ついにThunder Bladeが登場

セガ3D復刻プロジェクトと呼ばれる、セガ用の昔のゲームをニンテンドー3DSで復刻するというプロジェクトから、ついにサンダーブレードが登場となる。

スピード感はアフターバーナー以下?

サンダーブレードは1987年にアーケードゲームで登場した体感ゲームシリーズ第7弾に相当する作品。
2D画面と疑似3D画面とを交互にプレイしていくスタイルのゲームで、ヘリコプターで現れる敵を次々と撃破していくゲームである。
自機がヘリコプターなので、F-14をモチーフにしているアフターバーナー2と比較すればスピード感は下回るかも知れないが、その難易度は軽くその上を行く。
その傾向は2D画面よりも疑似3D画面のプレイ時によく現れている。とにかく障害物が多いのである。
とりあえずYouTubeにアーケード版のプレイ動画があったので、リンクしておく。

見た感じ、簡単そうに見えるかも知れないが、プレイすれば分かる。
かなりの難易度である。

個人的にはメタルホークが…

このような戦闘ヘリをモチーフとしたゲームは、このサンダーブレードを一つのキッカケとしてその後いくつか登場する。
個人的には、サンダーブレードの疑似3D画面よりも、ナムコから1988年12月に登場した「メタルホーク」の方が戦闘ヘリゲームとして私の中では定番なのだが、サンダーブレードがメタルホークの登場を促しただろうと私は思っている。
サンダーブレードは良くも悪くも当時考えられるであろう技術で、いかにも戦闘ヘリらしい見せ方をするのが精一杯な作品だったのではないかと思っている。
2D画面と疑似3D画面に分けたのは、おそらく難易度調整の意味合いもあったのではないかと思うが、とかく疑似3D画面時に敵にやられた記憶が多い…いや、障害物にぶつかって撃破された方が多いか。
障害物が最大の敵である2D画面時は意外とすんなり進める事が出来た記憶が多い。
多少高低差でやりにくい部分もあったが、概ね通常の縦スクロールシューティングと変わらない感じだからだ。
気分的にはカプコンの1943な感じただ、当時のサンダーブレードの見た目のインパクトの強さは、とても大きなものだった。大型筐体ゲームそのもののインパクトもさることながら、モチーフが戦闘ヘリというところがその原因だったように思う。
今にして思えば、これが携帯機の3DSでプレイできるというのは、当時では考えも及ばなかった事に違いない。

それでもやはり私はメタルホーク推し

サンダーブレードも良い作品だった事は間違いない。
しかし、私としては似たような時期に登場したゲームとしてメタルホークの存在の方が大きく感じられる。
メタルホークは、ナムコのシステムII基板という先進的な基板で作られたゲームだが、この基板にはハードウェア処理機能として「拡大・縮小・回転」機能が搭載されていて、この機能による高低差の表現や自由方向への移動を可能にしていた。この表現の方が戦闘ヘリっぽさが出ていて、中々にしてハマる内容だった。
ただ、サンダーブレードの疑似3D画面はそれに負けず劣らずの表現方法で、当時の私の知人はメタルホークよりもサンダーブレードの方が好きだったという者も多かった。
表現の違いで意見が分かれる事しばしば私がメタルホークを推すのは、拡大・縮小・回転という機能が実に滑らかで、かつ美しく画面描画していたからに他ならない。
このメタルホークが発売される前に、同じシステムII基板で「アサルト」と呼ばれる近未来世界の戦車戦をテーマにしたゲームが発売されたが、こいつも上手い具合に拡大・縮小・回転機能を使っていて、このアサルトに更なるスピード感を与えたのがメタルホーク、という感じである。
YouTubeにメタルホークのプレイ動画があったのでリンクしておく。

ついでに、アサルトのプレイ動画もあったのでリンクする。

3DS用として

今回のセガ3D復刻プロジェクトとして復刻されたサンダーブレードは、いつもの如く、かなり細かいところまで忠実に移植されている。
もちろん立体視にも対応しているし、アフターバーナー2などにも用意されていたムービング筐体モードも存在する。
そういう意味では安心して購入できるタイトルではあるが、そのゲーム内容がアフターバーナー2とあまり変わらない感じを受ける人も出てくるのではないかと懸念する。
確かに2D画面モードが存在するため、違いはあるのだが、ジャンルとしては似ているため、その部分でユーザーの食指はなかなか動かないかも知れない。
そう思える人に一つ朗報…というか、大きな違いがある話をすると、今回のサンダーブレードは、3DSのジャイロ操作に連動していて、本体を傾けたりする事で操作する事ができるようになっている。
実際のヘリの操縦では、上下左右、どこに動いても慣性が働くため、中々思い通りには動かない。ジャイロ操作はそういうもどかしさを再現しているモードと言えよう。

サンダーブレードに思い入れのある人はぜひ購入してもらいたい。1,000円以下で購入できるダウンロード専売のタイトルだが、価格的に満足できるものではないかと思う。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    サンダーブレードなつかしー!
    でも、上手くないアフターバーナー以上に下手でした。
    メタルホークもやったけど、あの拡大縮小の連発で物凄く目が疲れた記憶が…w
    私のプレイした記憶にある一番古いヘリものはチョップリフターですが、サンダーブレードやメタルホークの時代は熱い作品が多かったですねぇ。

    個人的には今回載った3作品の中で一番印象に残ってるのがアサルト。
    スティックレバー2本のみって特殊なコンパネもそうだけど、突撃砲のくせに無理矢理仰角作って撃ったり、裏返りながら側転するトンデモ無い発想が凄かったw

    当時のゲームって、ハードが弱いからソフトとアイデアで面白くしようとする企画や開発の熱意が伝わって来ます。
    昨今の綺麗なグラフィックスや原音に近い音楽等も凄いけど、ごまかしが効かない分昔の方がよりゲームの本質を突き詰めた作品が多かったように感じます。
    復刻版が出て、そこから現代の企画者や開発者が何かを感じ取って、更に面白いゲームが出来ることを願いますだ。

    • アバター画像 武上 より:

      サンダーブレードも良かったけど、やっぱりメタルホークやアサルトが印象深いかな。
      戦車戦といいながら、アサルトは突撃砲だったわけだけど、あれ、ジャンプゾーンで大空高くジャンプして広範囲に榴弾バラ蒔いて攻撃するってのに度肝抜かれたよw

      メタルホークはアサルトよりスピード感が若干上がってて、その分難易度も上がった感じだった。でも拡大縮小がとても滑らかで、見ているだけでも面白かった。

      この2つをオリジナルに準じた形で再現してくれるメーカー、ないかなぁ…。

      セガはそういう移植を積極的にしてくれるのにね…。

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