久々に貫徹した…

意識が朦朧とするには早すぎる…

久々の貫徹

仕事が終わらないというのはこういう事を言うのか。
いや、そんな事は前々からよく知っていたハズだが、ここに来てホントに間に合わないという状況を体験する事になってしまった。
昨日【〆切りを明日午前中まで】と言い渡され、自分のやるべき事をアタマの中で時間換算したところ、夜通しやってもギリギリかな? という結論になった。
問題は、自分の担当箇所だけをやっても、という所。
難しいのは、自分の担当箇所をクリアさせるにしても、他の人が行う所と連動している部分があり、自分だけでは結論を出せない。だから、前述の時間換算は“連動箇所はある程度前もって打ち合わせされた内容に準じて”の場合である。
この〆切りが言い渡され、実際にその作業に取りかかれたのが午後8時近く。既にその時間ですら通常業務外の時間だろと言いたい所だが、問題はそういう所にあるのではない。終わっていないのだから問題であり、終わらせる事こそが第一優先なのである。
だから私は考えた。
泊まり込みでも何でやりきるしかない。
その覚悟を決め、自分の担当している所から片付け始めたのだが、その私の意思とは真逆に、事務所内はどんどんと人が減っていくのである。
「今日はコレで上がります」
私と同じように〆切りを言い渡された人達が、次々と上がっていく。
心の中で「マヂかよ…コイツら間に合うのか?」と思いながらも、私のはそれを止める術がない為、とにかく自分で出来る所はやろうと決めて、作業をただひたすら続ける事にした。
私が行っている作業は、会社の運用システムで問題として出された所をどのように解決させるか? という検討結果を書面に起こすことなのだが、問題はその検討結果がまだ未検討だったり、或いは他の諸問題と連動している場合、その問題を内包した上で対策を打ち立てなければならず、またその対策にしても法規制などに準じたものにしなければならない、という事である。
だから書面の書き方が分かっているだけではダメで、その解決策を導く、妥当性のある方法を策定、手順を起こしてそれを記録しなければならない。
ある程度、道を示してもらっているとは言え、その道を私の中で完全理解した上でないと辻褄のあうストーリーが出来上がらない。だから書面を書くだけでも時間がかかるのである。
…それを一人でやろうというのだから、もともと管理する能力を持たない私からすると地獄のような作業だったりする。
結局、午前4時30分ごろ、一端作業を切り上げ自宅に戻り、シャワーだけ浴びてまた出社するという徹夜となった。

〆切りに間に合わない

午前7時30分ごろ、一つの問題を残す以外で私の業務は一つの結論を迎えた。これをPDFデータ化して私の宿題は終わる…と言いたい所だが、手書きでなければならなかったりする部分などがある為、紙出力し、またそれをPDF化する関係から、この作業はとても時間がかかる。
しかも手書きするのが私だけでなく、関係者全員の署名が必要というのだからさらに時間はかかる。
私が昨晩、アタマの中で時間換算した結果夜通しやってもギリギリかな? と判断したのは、コレがあるからである。
自分一人で解決出来る所はそんなに大きな問題にはならない。それは完全に自分の処理能力だけの問題になるからだが、これに他人が加わると途端に処理速度が落ちる。
しかも書く内容に他人が絡めばもっと時間がかかる。それだけに夜通しやってもギリギリという判断をしたのである。
しかし、私以外の人は結局早々に帰宅したワケで、朝から自分一人の文書作成に取りかかるわけである。
だからその文書作成に11時くらいまでかかってしまえば、当然そこから他人が加わる業務になり、とてもではないが午前中という〆切りに間に合うハズがない。
私の業務においても、他人が加わる部分のおかげで〆切りギリギリの段階にまで伸びたのだから、他の人の部分が終わるハズがないのである。

結果、〆切りを大幅にオーバーし、ワークが完了したのは18時を過ぎてからになってしまった。
しかも、他の人の業務を私が肩代わりする事となり、私自身が徹夜して作ったデータに関しても、納品したのは18時以降。成果主義で考えれば(成果主義でなくてもそうだが)、私も結局間に合っていなかったという事になる。
…ホント、世の中の理不尽さを感じる一瞬である。

他人に聞くという事の意味

私自身、他人に何か教えてもらうという行為を、有意義なものと考える一方、それは他人に迷惑を掛ける行為と思っている。
たとえば、人に教える事を業務としている人であるならば、それはそれで問題はないかもしれないが、教える事を業務にしていない人に教えてもらうという事は、その時間は教える側の人にとって業務外時間となる。
だから私は極力他人に聞くという事を避けようとする傾向がある。もちろんそれは全てにおいて正しいとは思っていないし、必要あれば聞かざるを得ない事も分かっているが、少なくとも教える側の人の事を考えれば、最初から聞く事を前提とする事はやめたいと思っている。
ところが…どうもウチの会社の風潮は「わからなければ聞けばイイ」という単純発想しかしないのである。
もちろん「わからないからただ悩む」のは間違っているが、いつでもどこでもとにかく聞けばいい、という、他人を全く考えない進め方が当たり前になってしまっている。
そして今、その聞かれる側の存在なのが、私なのである。
私が抱える業務をこなしている最中、5分、10分おきに聞きに来る人がいる。しかもそれが複数人いるワケで、そうなると私は自分の業務を集中して行う時間がほぼなくなってしまう。ホント、次々と聞きに来るのである。
だから自分で今何をやっていたか? という事をしょっちゅう失念し、自分の業務を振り出しに戻さざるを得ない事が多発する。
そうなると…当然私の業務は滞るわけで、それが私の業務の遅延を生み、今回の徹夜騒ぎになるわけである。
私も他人の事は言えないが、ウチの会社の責任者クラスはホントに時間管理しているのか? と思いたくなる。
今、私にイロイロと聞いてくる人たちは、会社側からManagerという格を辞令として受けている人ばかりであり、そのManagerクラスの人が私の業務を阻害するのである。もちろん、他業務を行いつつ、私と同じような業務をしているのだから、忙しいのはわかるし、集中するのも難しいのもよくわかる。
しかし、それを乗り越えるだけの能力があるからManagerになっているのであって、格下の私の業務を阻害して何がManagerか? と言いたくなってしまう。
しかも、今回私が他の人の業務を肩代わりしなければならなくなった、その「他の人」というのもManagerである。
いい加減にしてくれ、と言いたい気持ちで一杯だが、それが業務である以上、仕方が無いとも言えるし、何とも消化不良な話である。

責任者は特権ではない

責任者は責任をとるから責任者なのであって、責任をとらない人は責任者とは言わない。
そしてその責任をとる場合、他人を巻き込んでいてもそれは責任をとったとは言えない。他人を巻き込む場合、その巻き込んだ他人が必要とする時間と費用は当然責任者が負担すべきであり、それを負担できないのであれば、決して他人を巻き込んではならない。
だから責任者は特権を持っているわけではなく、単にワークの効率を上げるという整理をする上で、多方面から判断するのが責任者の仕事であり、役割である。
ところが…時々責任者は特権を持っていると勘違いしている人がいる。
「○○にやらせればいい」なんて言葉が何も考えずに出てくるのは、明らかに勘違いしている象徴みたいなものであり、やらせるからにはそこから発生するしわ寄せはちゃんと考えなければならない。
今、日本のいろいろな会社でリーダーが不足している、と言われている。
これはリーダーとして前述の事ができないからである。これは悪しき習慣とも言える、終身雇用制度から、何もしていなくても格が上がっていくという社会構造を長年続けてきた日本企業の体質みたいなもので、普段の業務から何を学んだか? という事をちゃんと蓄積、分析していないリーダーが多い為でもある。
業務として作業に特化し、その道を究めるという事を望む人が多いのは、前述の事がむとても難しい事であり、とても面倒である事を知っているからである。
現場主義。
言葉にするととても綺麗な響きではあるが、今言っている事は現場主義なのではなく、責任放棄という事にしかならない。
いや、自分の能力を理解した上で、責任者を辞退するのはある種立派な事とも言える。そういう人は、責任者の難しさを良く理解しているが故に、非常に協力的である。
だが、現場にいる人の多数の人は責任者を特権者とどこか思っていて、非協力的だったりもする。
責任者はそういう人達を纏めなければならないのだから、大変な職ではある。
だが、前述のような意味の分かっていない責任者は、特権を使って業務を遂行すればいいとどこか勘違いしている。
この責任者とそれを支える人のギャップが有る限り、業務の効率化は単一作業者の能力に比例するという、結果しか生まない。
だから責任者は難しいのである。
責任者において華々しい業績を残す人は、この非常に難しい事をやってのけた人という事である。

ウチの会社では、この責任者がまず問題であるという事を、いったい何時になったら理解するのだろうか?
いや、本当は理解していて、それでもどうすることもできないから現状が起きているという事なのだろうか?

ちなみに…私は責任者には向かない。
前の会社ではプロデュースなどという事をやっていたが、これは参加するメンバーにおいて社内の人間は少なく、外部の業者という利害に直接関係するメンバーで構成されたプロジェクトなどのプロデュースだったから出来たのである。
利害を理解できない社内のメンバーで構成されたプロジェクトのプロデュースするというのはとても難しい、という事をここ3年くらいの間にイヤという程実感した。
結局まとめる事ができなくて、今は経験者が外部から参加して進行している。
だから私は今、ただの作業者である。それでイイと思っているし、この方向が会社にとっても最も被害の少ない方法である。
だが…だからこそ、今回私が貫徹しなければならなくなった時間の読みをリーダーができなかった事を問題視している。
ホント、私の苦悩はまだまだ続きそうである。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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6 Responses

  1. アバター画像 士之 より:

    まずは、貫徹お疲れ様です。
    よく、激情せずやってると思いますよ。
    簡単にいっちゃいますが、その会社、さっさと辞めましょうよ・・・

    • アバター画像 武上 より:

      会社を辞めるのは簡単だけど、問題はそれに付いて回る他環境にある。

      昔、私が転職する際にその転職を踏み切れるかどうかは「捨てる事」ができるかどうかだ、と言った事があるが、まさに今、その「捨てる事」ができるかどうかの問題でしかないのである。
      人は、天涯孤独でない限りは一人の環境だけで世の中を生きているわけではないので、自分の周囲のものをどれだけ捨てられるかで、自分の処し方が変わってくる。
      本当に必要最小限のものを残して、他を捨てる事ができるなら、転職は思いの外簡単にできるだろう。
      でも捨てるものの中に、捨てる事を肝要できない問題があるのなら、転職は困難を極める。

      今の私は、この捨てる事に問題があるから、思うように転職ができない。
      ま、私を拾ってくれる所があるとは限らないわけだがw

  2. アバター画像 きっず より:

    貫徹できるとは、まだまだ若いですねぇ~w
    私はもう無理。

    どこも同じなわけで、多分武上さんがすぐ対応しちゃうので、「こいつは使える」って思われちゃってるんですよね。
    だから、自分で解決使用としなくなるわけで。

    私の場合は、作業している最中であれば、「今やっているのが片付いてからでいい?」って言ってますよ。流石に「自分のを優先してください」って言う程非常識なことは・・・。
    そうして、30分、1時間と作業が終わるまで待たせておいて、「おまたせ」って。
    それを繰り返していくと、どれだけ待たされるか解らないってこともあるからでしょうけど、相変わらず聞いてはくるけど、一息ついて声をかけたら「なんとか解決できました」ってことが少しずつ増えてきます。

    隣で独り言を聞いてて、質問の予想が付いてその答えもわかっていても、自分で調べるように誘導する。
    それが相手の成長にもなるし、自分の負担も減る、それも一つの対応じゃないですかねー

    • アバター画像 武上 より:

      まず第一に…
      今回の案件において進行管理も私の業務の一つとして組み込まれていた…とも言える状況があり(責任者は別にいるのだが…)、完全に私に非がないと言い切れないと自分で思っているという前提があるという事。
      その上で、戴いたコメントに返信していきます。

      まず、私の業務が終わってからの対応なんていうのは当たり前です。それで時間がかかりすぎても、相手側は私が終わるまでキッカリ待ってますよ…。
      それで確実に遅れると分かっていても、進められないのだからそうなっていくんです。
      「何とか解決しました」なんて言葉を聞いたとしても、いざ中身を見てみれば間違いだらけで逆に業務が増えます。
      それを相手も分かっているので、絶対に自分から手を入れてきません。
      今のプロジェクトでは、こういうのを続けて、既に2年半が経過しています。

      相手側の成長を期待したい気持ちは私にもありますが、根本から理解しているかどうかで大きく変わります。しかし、今のプロジェクトは通常業務と並行するにはタスクとして重く、ほとんどの関係者が通常業務に追われすぎていて、プロジェクトになかなか手が付かない状態でもあります。
      だからこそ、変な手を入れると間違いだらけで修正する方に時間がかかるわけです。

      場合によっては、耳に入った情報を早い段階で修正指摘しないと、手遅れになるケースもあったりしして、割り切って担当者別に仕事を進めてもらうなんて危険を冒せない事が多いのも問題です。
      だからこそ、の話でもありますが、今やっているプロジェクトは、少なくとも選任者がまだ数名は必要で現状不足しているというのが実情です。

      私だって、全体を見て本人が処理するのが一番良いという事ぐらいは分かっています。
      しかし、今のままでは法に触れる可能性があったりと、扱っている分野的な問題で予断を許さない状況という事もあって、悠長な事は言っていられないんですよ。
      それだけに、進行している一人一人の対応に精度と速度が必要なワケであり、しかしてそれが揃っていないという現状が私に貫徹させたワケです。

      もうね…はなっから間違ってるんですわ(-_-;)

  3. アバター画像 ruser より:

    貫徹お疲れさまです。
    理不尽がついて回るのが組織とは言え、限度がありますよね。
    それを変えようと動くと、会社に楯突く厄介者として排他されて余計に動けなくなると言う行き詰まり感。
    日本企業に、特に組織上部が時代について行けない中小企業にありがちだなぁ。
    私も今の状況を変えようか考えたことは何度もありますが、やはり覚悟と先見の目がないとなかなか踏み切れません。(´д`)
    好転するよう祈ります。

    • アバター画像 武上 より:

      ウチは経営層が改革をする上で、今この状態になっているワケです。
      だから「会社に楯突く厄介者」なのではなく「組織の体制派に楯突く厄介者」という立ち位置が私になります。
      経営層のバックアップがあるとは言え、そもそも戦力が足りていない状況なワケですから、まさに竹槍でB-29に楯突くようなもんです orz

      とりあえず…好転すれば良いのですが、今まさに逆転している状況なので、まずはこれを正転させる必要があります。
      もうね、原点の問題だからさ(-_-;)

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